「一本好書」第九期 1時間32分頃から。
総部首長が701にやってきて自ら彼女に花をかけ表彰した。
司会「総部首長、英雄・陸家炳へ一等の功奨章と証書の授与をお願いします。」
総部首長「おめでとう。」
阿炳「ありがとうございます。」
司会「総部首長、英雄・黄依依へ一等の功奨章と証書の授与をお願いします。」
総部首長「黄さん、おめでとう。君は実に得難い人材だ。私は当時君と二つの約束を交わしたことを覚えているよ。もし光復暗号を解読したら君はここを去っていい、そして一人連れて行ってもいいと。」
黄依依「首長、今になって約束を果たしたくないと思うんですか。」
総部首長「ハハハ。君は得難い人材だ、私は当然君に去ってほしくはないよ。」
黄依依「いいえ、あたしは行くわ。」
総部首長「どうだ、やっぱり一人連れていくのか。」
黄依依「やめておくわ、(人は)連れて行かないわ。」
総部首長「しかし我々が先に約束したのだから、私も食言できないな。君が連れて行きたいなら 連れて行きなさい。」
黄依依「重要な人は連れていけないんでしょ。その人は奥さんがいる人だし。」
総部首長「……。ハハハ、どうであれ我々が元々約束していた通りにしよう。もしその人が君と行きたいというなら君は連れて行けばいい。もしその人が望まないならそれは私とも関係のないことだから。」
黄依依「首長、私のために泣いてください。」
これが命運を決定づけた対話、これが命運を決定づけた一瞥だった。総部首長はすぐに敏感に察知した、私が妻の小雨の秘密を漏らしてしまったことを。私はまた黄依依を傷つけてしまった、彼女は小雨の秘密を知ってしまったために二度とこの山から出られなくなったのだ。ここから黄依依と私は同じ道を辿る。仕事の時を除いては二度と個人的な交流はできず、黄依依は院内の一人の幹事の元に嫁いだ。
そして私は…再び妻・小雨の骨灰を受け取った。今度は本当だった。だが私は厳格に秘密を守り続けなければならなかった。彼女はもう死んだことになっていたので、また死んだなんてことにはできないから。
さあ、そろそろ時間だ。
麦家はまだまだ多くの701の物語を描いています。風を聞き、風を見、風を捕らえる事、すべてが『暗算』というこの本の中に描かれてます。そこには多くの秘密、私がここでお話できなかったことがあります、皆さんは本でご覧になってください。我々のこの秘密の世界を理解しに行ってみてください。世間の財産、栄誉、名声、地位、それらの全ては我々には関わりのないことです。しかし皆さんの理解が、我々を温かい気持ちにさせる、それが嬉しいのです。
ありがとう、皆さんありがとう。 [終幕]
* * * * *
調べる限りでは原作では前半の阿炳の物語もこの黄依依の物語もオチが違って意外な結末となっていて、作品としてはそちらが主題っぽい。
でもこの脚本もよくまとまっていてうまい話だなと思う。
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