映画「モンタレー・ポップ」 | 新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

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不惑の40代などと言うものの、40代になってから「踏んだり蹴ったり」、「弱り目に祟り目」な日々…。
あれから幾年過ぎ、日々の一喜一憂を好き勝手にほざいてる次第です。

本日、映画館に足を運んだ。

前回はリトル・リチャードの映画だったが、今回も音楽もので「モンタレー・ポップ」。

会場は「シネクイント渋谷」。

現在では、日本でも腐るほど(?)ある音楽野外フェスだが、その黎明期の画期的なフェスがこの「モンタレー・ポップ・フェスティバル」で、1967年にアメリカはカリフォルニア州モンタレー(モントレーとも言われる)で、6月16~18日の3日間行なわれた。

あの「ウッドストック・フェスティバル」は1969年なので、実質初のロック・フェスだろう。

当時は、東海岸ニューヨークが音楽の中心だったが、このころから「ヒッピー・ムーブメント」、「フラワー・チルドレン」、「サイケデリック」など所謂「カウンター・カルチャー」で、より自由を謳歌する動きが起きて、それがサンフランシスコやロスアンゼルスなどの西海岸側で活性化した。

そして、それを象徴する言葉「サマー・オブ・ラブ」で若者の思想、生活、ファッション、価値観などが社会的な現象へとなった。

 

このフェスの企画者はアラン・バリザーなるプロモーターで、当時大人気の“ママス&パパス”のリーダーのジョン・フィリップスに持ち掛け、ロック・ミュージックがジャズのようにアートとして確立してない事に不満を持ち、この企画が動き出したようだ。

そして、この当時の洋楽に詳しい人なら誰しも知ってる「花のサンフランシスコ」はこのフェスのキャンペーン・ソングとして制作され、スコット・マッケンジーの大ヒット曲となる。

 

さて、本作はと言うと「映画」と言うよりは「記録映像」の再編集ものと言う感じだ。

冒頭に2曲、ジャニス・ジョプリン、ビッグ・ブラザー&ザ・ホールディング・カンパニーによる「コンビネーション・オブ・ザ・ツー」と前述の「花のサンフランシスコ」が流れるもライブシーンでなくB.G.M…。

だが、映像はこのフェスの準備や、当時この場にいたリアリティ高い若者の、貴重な映像で時代の目撃者になったような、あの独特な時代と空間に身を置いてるような気がしてくる。

序盤で面白かったのは、地元の警察責任者がヘルズ・エンジェルなどの徒党が大挙して来場する不安を訴えるが、この時代はまだ一人一人は善人なようで、ヒッピー若者と警官が笑顔で歓談してたり、そのヘルズ・エンジェル5人くらいも座席に並んでイベント開始をおとなしく待っていたり。(笑)

その後は、このフェスの核であるママス&パパスの「夢のカリフォルニア」などライブ映像がどんどん出て来る。

サイモン&ガーファンクルの時なんて、照明が赤色1色ってのも時代か?

ちなみに、本作で登場するのミュージシャンは、ママス&パパスを筆頭に、サイモン&ガーファンクル、キャンド・ヒート、ヒュー・マセケラ、ジェファーソン・エアプレイン、エリック・バードン&ジ・アニマルズ、ジャニス・ジョプリン、カントリー・ジョー&ザ・フィッシュ、オーティス・レディング、ジミ・ヘンドリックス、ラヴィ・シャンカール、ら。

レアなライブ映像でもあるが、それより当時の若者のリアルな行動や、あの時代、この会場の記録映像として歴史的価値があると感じる。

最後の、ラヴィ・シャンカール(インドのシタール奏者で、ノラ・ジョーンズの父親)演奏はホント凄いのだが、ちょっと長尺。(他の演奏が短尺?)

 

映画「モンタレー・ポップ」は現在ロードショー公開中です。

ご興味のある方は、映画館へ足をお運び下さい。