赤井沙希引退試合~DDTプロレスリング ’23.11.12@両国国技館 | 新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

不惑の40代などと言うものの、40代になってから「踏んだり蹴ったり」、「弱り目に祟り目」な日々…。
あれから幾年過ぎ、日々の一喜一憂を好き勝手にほざいてる次第です。

「プロレス」と言うものには、どうしても「強さ」を求めてしまう。

個人的には強さも含めて「凄い!」ものが観たい。

今は強さだけでなく、華麗さ、面白さ、を含めて魅せるコンテンツとなっている。

この日引退した一人の女子プロレスラーは、正直強さも凄さも持たないプロレスラーだった。

しかし、良くも悪くも彼女は注目を浴びずにはいられない生い立ちだった。

赤井沙希…元プロボクサー~俳優~タレントの赤井英和の娘であり、本来はファッションモデルだったのだ。

モデル出身だけに、高身長はプロレスに有利だしグッドルッキング。

ただ、レスラーとしては細いんです。

なので、技に威力を感じない。

しかしながら、所属するDDTプロレスリングはそもそも男子プロレスのインディー団体で紅一点として、むつけき野郎を相手に闘い続け、今では「東京女子プロレスリング」という女子団体部門まで設けるほどになった。

さらに彼女の闘いは、モデル業もやる、プロレスもやるという大谷以前の二刀流だった。

なので、レスラーとしてのパンプアップもせずに、それを自身の個性としっかり認識しプロレスを続けてきた。

「華」のある環境なのに、やられてもやられてもめげないその闘魂は、いつしか人の心を惹きつけるものに。

その闘い(あらゆる意味で)はきっと想像を絶する事だったのではないか。

(さらには、DDTはコミカルを超えてとんでもない試合もやるので、そこにも赤井選手は参戦していたし。)

そして今年、引退発表を行なった際も「自分は朽ちて枯れる花ではなく、美しく散っていく花でありたい」と発言した。

この引退試合も「強く、気高く、美しく」と題していた。

 

さて、その引退試合は両国国技館で行われた。

彼女が所属する3人組「イラプション」として、坂口征夫(彼も父は柔道家~プロレスラーの坂口征二!)、岡谷英樹と組み、対する相手はなんと!男子プロレスでも名実に加え華も持つトッププロレスラーの丸藤正道(プロレスリング・ノア)に樋口和貞と山下実優のミックスド・タッグマッチ。

そんな重要な日に、わたくし、やらかしました…。

カメラを忘れて会場に…。

スマホで撮影した画像ですので、雰囲気だけ伝われば…。

「プロレスラー赤井沙希」最後の入場。

まずは、赤井vs山下の同性同士の組合いからスタート!

もちろんこの後、丸藤選手とも真向勝負!

でも、ぶっ飛ばされる。

しかし、ダメージを受けても野郎2人相手に闘う赤井選手。

だが、この2人相手に太刀打ち出来るわけもなく、最後は山下選手と再び女子レスラー同士の闘いとなった時、両コーナーから男子レスラーが4人リングを降りた…。

最後は、このDDTのリングで赤井が引っ張ってきた女子プロレスで決着させようという計らいなのだろう。

ダメージを負った赤井を山下が仕留めて終了。

ずっと起き上がれない赤井選手を盟友の2人が抱え起こす。

勝ち名乗りを貰った丸藤、樋口、山下も微動だにせずその光景を立ち尽くし見つけるだけ。

この光景が、ともすると色物レスラーと思われかねない赤井沙希をプロレスラーとしてリスペクトしている証明だと思います。

 

この後、赤井選手の引退セレモニーに。

新日本プロレスの大将“棚橋弘至”、同じく真壁刀義、そしてWWEの中邑真輔からもビデオコメントが届く。

団体は違えど同期の女子レスラー彩羽匠選手と山下りな選手が花束贈呈で登場。

そして、団体の社長であり名物プロレスラー、何より赤井沙希をプロレスラーにスカウトした張本人の高木三四郎も花束贈呈。

ここで、高木社長は「貴女はDDTにまだ必要な存在です。これからは裏方としてDDTを支えて貰えないか」と直訴!

赤井もこれを快諾し、これからは団体運営スタッフとしてDDTと関わって行く。

最後に赤井は、当初は団体でも孤独で、自分からも距離を詰める気もなかった。でも、こんな弱くても、どんなにダメでも支えてくれた団体とファンには感謝の気持ちで一杯で、いまでは家族だと思っている。家族は離れていても繋がっている。と述べた。

そして「プロレスラー赤井沙希」の最後のコールが行われた。

プロレスラーとして最後のリングを降りていく赤井選手。

今後の彼女の人生がより飛躍する事を願っています。

 

 

この日の他の模様は次回に。