「ミューッジック・モア otonanoコンサート」(2021.8.28@きゅりあん大ホール) | 新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

不惑の40代などと言うものの、40代になってから「踏んだり蹴ったり」、「弱り目に祟り目」な日々…。
あれから幾年過ぎ、日々の一喜一憂を好き勝手にほざいてる次第です。

東京MXテレビで放送している「ミュージック・モア」と言う番組があります。

好きな番組なのだが今は月1放送でつい見逃すことも多々…。

番組は1970年代後半から1990年代序盤くらいまでに活躍したJ-POPミュージシャンをゲストに招きライブ演奏ありトークありの内容。

進行パーソナリティはクリス松村氏。

クリス松村と言うと、“ラクダ顔のおねぇ”とバラエティ番組でいじられるイメージが強いが、この方1970~1980年代の洋邦問わずポップスに造詣が深い。

個人的に、一度酒でも飲みながらその辺の話で盛り上がりたいほど。(笑)

 

そんな「ミュージック・モア」が初イベントを開催した。

本来は昨年6月に行う公演が新型コロナウィルス蔓延により、今年1月に延期するもこの時期緊急事態期間もありさらに延長となり、昨日8月28日についに決行した次第。

場所は、大井町の「きゅりあん(品川総合区民会館)」大ホール。

元々、ここは品川文化会館公会堂と言う古造りのホールがポツンとあったのだが(自分が中坊の時に田山雅充、吉田政美と茶坊主、あともう1組の3組のオムニバスライブを観た記憶がある。)、しかし今は再開発で駅前にロータリーもあり、複合ビルの上にホールがあります。

そしてこの日も出演は3組で、サーカス、久保田早紀、渡辺真知子と言う布陣。

一番のトピックスは久保田早紀37年ぶりに一夜限りの復活ステージでしょう!

会場は入場時に検温とアルコール消毒、さらに自身の連絡先と座席指定番号を記入してホール内に。

1席づつ開けての着席スタイル。

 

オンタイム開演で、さっそくMCのクリス松村が登場。

声援NGだしマスクもしてるので、冗談を言ってもステージ上で反応が判らないと動揺。(苦笑)

リアクションはすべて拍手でとお願い。

まずトップバッターは「サーカス」。

元々姉弟と従姉妹という家族経営(?)のグループだったが、9年前にメンバーチェンジして、メインVo.の叶正子と弟の叶高の両名はそのままに高氏の愛娘叶ありさとオーディション参加の血縁関係の無い吉村勇一で活動中。

生ピアノのみと4人のコーラスでのパフォーマンス。

貧相なステージにならないか…?と思うがそんな事はまったくもって杞憂に終わる。

4人のコーラスの厚み、歌唱バリエーションの豊富さで、むしろピアノ1台くらいの方が彼らのコーラスの見事さが伝わるステージ。

そしてそのピアノを弾いたのは佐山こうた氏!

彼は、PONTA BOXのメンバーであった佐山雅弘氏のご子息。

昔、一度とある会合でこうた氏と一緒になり自身の作品集をCD-Rでいただいたのだが難解でよく解らなかったっけ…。

でも、サーカスのポップな美しいハーモニーをより際立たせる綺麗な演奏で実に素晴らしかった。

サーカスの一番のヒット曲「Mr.サマータイム」を歴代メンバーで歌うレア映像を貼っておきます。

 

パフォーマンス後、クリス氏とのトークコーナーをはさみ、次のステージは「(今日だけ)久保田早紀」が登場!

いきなり大ヒット曲「異邦人」からスタート。

この曲は昭和の歌謡ポップス全体の中でも5本の指に入るほどの秀逸な楽曲だと思う。

メロも歌詞もとても良いが、なんと言っても編曲の勝利でしょう!

日本の歌謡ポップは海外の音楽要素をいろいろと取り入れますが、まさか中東の音楽を、そしてファドの要素を取り入れたヒット曲なんて無いですから。

自分も当時シングルでなくアルバムでレコード買いました。

この日は基本、歌に専念するスタイル。

それもそのはず、バックのメンバーがすごい!

ギターが白井良明(ムーンライダース)、ドラムが則竹裕之(ex,T-スクエア)、ベースが渡辺等(ex,SHI-SHONEN)、ピアノはご主人でもある久米大作、もうお一方バイオリニストを従えてのステージ。

37年ぶりの久保田早紀とか、今日だけ久保田早紀と書いているが、1984年に前述の久米大作氏と結婚し引退するが、その後に実名の久米小百合として宣教師の活動を開始。

教会音楽の演奏家として活躍し現在に至る。

今回は、引退後封印していた久保田早紀時代の楽曲も披露するということで、一夜限りの「久保田早紀」復活といった運び。

先の「異邦人」も2種類の演奏パターンで残っているそうだが、今回はその2つのパターンを合体させた特別アレンジでの披露や「還暦過ぎた久保田早紀なりの演奏」と今のご自身にもフィットする作りにした模様。

前はこんな高い声出してたんだ?と驚き、キーを下げてもいたよう。

しかし、還暦過ぎた割にはステージではとてもキュートに見える!

最後は、久米小百合としてピアノ弾き語りで東日本大震災時に出来た教会楽曲を演奏してステージ終了。

 

演奏終了後はクリス氏とのトークコーナー。

クリス氏、このメンツでのプレイに感激し自分のスタンスでいいから続けてと懇願。

トリは「渡辺真知子」。

まずはトークコーナーからスタート。

クリス氏もこの方のパワフル加減、ポジティブ加減がどこから生まれるの?と言っていたが、ほんとそう思います。

失礼ではありますが、ずいぶんと恰幅がおよろしくなって豪放で力強いイメージで、二代目浅香光代、あるいは令和の肝っ玉かあさん、とでも形容したくなる。(苦笑)

この方の曲もよく出来てますよね。

こちらもデビューから2枚くらいはアルバム買いました。

当時は、シンガーソングライターなのにバラエティ番組の歌ゲストなんかもバンバン出演されており、あの頃の自作自演系ミュージシャンとはスタンスが違っているのが、なんか不思議に思えました。

トークでおしゃっていたのは「まず歌、シンガーです」ときっぱり。

確かに、この方の歌のどっしりとした安定感はご立派。

しかしながら、この日改めて聴くと、低く太い部分がしっかり出せる声と思っていたが、かなり高音が響く声だった。

また歌っているときのちょっとした手の振りや他の動きが武藤敬司にも見えなくもない。(笑)

数々のヒット曲はどれも大胆にアレンジされ、ラテンやジャズの要素を用いたりして、「まだまだ音楽面で落ち着くつもりなんて無いわよ!」と言わんばかりのステージでした。

ヒット曲が多い方ですので、デビュー時から立て続けにヒット連発の頃の映像を見つけたので貼っておきます。

なんか、今見返すと決して美人と言い切れないが(たびたびスミマセン…)、20歳ちょっとの割りには妙な色気を漂わしてない??

 

最後は全アーティストが登場し、一人づつ挨拶し、故・大滝詠一の名曲「夢で逢えたら」を全員で歌唱して終了。

終演後は、決してキャパ数の多いホールではないが規制退場。

(思えば、東京ドームでライブやプロレス見ても、もうとっくに規制退場ってシステムは無くなったよな…。)

 

昔だったら、正直チケット買ってまで行く3組かと言うと違ったと思うが、自分も充分に爺となった今は懐かしさとそして現在を生きる3組の姿を拝見し、参加してよかったと思えるイベントでした。

 

テレビ番組のイベントなので追って放送もあるでしょうが、ライブ配信も行なっているので、ご興味のある方はこちらでどうぞ!(9月5日まで)