もともと細い身体がさらに細くなり、足腰も弱くなっていった。
でも、頭の回転も口調もしっかりしており安心した。
それが、3年前新宿「末廣亭」での桂歌丸師匠の高座。
桂歌丸さんが2日、慢性閉塞性肺疾患のため、横浜市内の病院で亡くなった。
享年81歳。
やはり歌丸さんと言えば「笑点」での長きに渡るレギュラーでの活躍が大きい。
落語も人柄も正攻法なイメージで紳士的な感があるが、実家は女郎屋で、弟子入りした古今亭今輔と袂を分かち飛び出しサラリーマンにもなったり、結構意外な歴史を持つ。
以前のブログでも書いたが、この人のカッコ良さは圧力をかけた政治家を閉口させたという武勇伝。
ある時、「笑点」で政治の体たらくを皮肉ったら、それを見ていた政治家が歌丸師匠を偶然見かけ「政治家の悪口をいうな」と公の場で言ってきた。
それに対し歌丸さんは、たじろぎもせずに「悪口言われるような政治家になるな!」と言い返し、政治家はぐうの音も出なかった…。
このエピソードを聞いて、一層桂歌丸さんが好きになったものでした。
心よりお悔やみ申し上げます。
合掌。