訃報 夏木陽介 | 新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

不惑の40代などと言うものの、40代になってから「踏んだり蹴ったり」、「弱り目に祟り目」な日々…。
あれから幾年過ぎ、日々の一喜一憂を好き勝手にほざいてる次第です。

昨夜、夕刊を見て驚いた。

俳優の夏木陽介さんが他界されたとのこと。

去る14日午前10時46分、腎細胞がんのため都内の病院で死去、81歳だった。

 

この方、リアルタイムではやっぱり「Gメン’75」のイメージですね。

そして滑走路に横一列に並んで、陽炎の中を歩いてくるあのオープニング&エンディング。

毎週土曜の夜9時は観ておりました!

そうそう、小田切警視!

このレコードも買ったなぁ~。


実は、この番組の出演~降板には夏木氏の性格を物語るエピソードがある。

友人である担当プロデューサーが、新番組を成功させないと困ったことになるのでどうしてもと懇願され多忙ながらも男気で承諾、しかし登場は3エピソードに1回くらいの割合にして欲しいと条件を出したらしい。

そして、このドラマは刑事ものでは「太陽にほえろ!」と並ぶ大人気ドラマとなり、海外ロケも頻繁に行なわれた。

そんな海外ロケ先で、プロデューサーと2人で夕食をした際に夏木氏が先に支払いを済ましたところ、プロデューサーが立場的にも自分が払うと言ったが、男気の夏木は頑なに拒否、プロデューサーも面目もあるのだろうそれをさらに拒否。

結果、口論に発展してしまい夏木氏がその場でもう出演しないと決別宣言して降板となる。

さらに後日談で、番組の流れからすると降板する理由を視聴者に判らせるエピソード回だけ撮りたいと夏木氏に言うが、それさえも拒否して、ある日突然「Gメン’75」から小田切警視はいなくなってしまったのでした。

それにしても大人気ない2人…。(苦笑)

実は、夏木氏は一旦頭に来ると手の付けようのないきかん坊らしく、新人時代にも映画の撮影所の駐車場でスターの駐車スペースに勝手に停めたとかなんとかいう話で、新人ながらベテラン勢を相手に大暴れして叩きのめした武勇伝を持つ。

 

テレビドラマで言えば、刑事ものと並んで人気のある学園青春ドラマだが、その成功を導いたのも夏木氏。

日本テレビで長らく続いた学園~青春ドラマの最初は氏が主演の「青春とはなんだ」だった。

この成功があって、日テレで竜雷太、村野武範、そして中村雅俊が世に出たのですから。

リアルタイムで観ていたわけではないですが、再放送を何度か観てました。

2015年には当ブログでも紹介しましたが、この番組の出演者(夏木陽介、岡田可愛、水沢有美、木村豊幸)で小旅行をして、老齢ながらも青春を謳歌した姿を見せてくれたのですが…。

てっきりこのドラマでデビューと思っていたら、なんと!あのカルト映画「美女と液体人間」で役者デビューだったんですね、知らなかった!

 

他にも、レーサーとして“パリ・ダカ”に参戦したり、“世界のミフネ”こと三船敏郎が最も可愛がった俳優とか、結局生涯独身貴族を徹したとか、この方の人間性と言うか男っぽさにも魅かれる部分も今さらながら感じいってる次第です。

 

心よりお悔やみ申し上げます。

合掌。