新生「全日本プロレス」初両国国技館興行 その2 | 新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

不惑の40代などと言うものの、40代になってから「踏んだり蹴ったり」、「弱り目に祟り目」な日々…。
あれから幾年過ぎ、日々の一喜一憂を好き勝手にほざいてる次第です。

前スレッドで新体制になって初の両国国技館興行を行なった老舗「全日本プロレス」に行ったことを記した。

前回はこの大会のメインイベントのみ紹介したが、この日はなんと11試合も行なわれたので、その中から幾つかピックアップして紹介したいと思う。

 

まずこの日に行なわれた全カードはと言うと、

<第1試合>

野村直矢vs野村卓矢

<第2試合>6人タッグマッチ

SUSHI、菊地毅、井上雅央vs梶トマト、田村和宏、佐野直  

<第3試合>8人タッグマッチ

スーパー・タイガー、土方隆司、レイパロマ、ディアブロ

              VS

長井満也、高岩竜一、南野タケシ、ブラックタイガーVII

<第4試合>スペシャル8人タッグマッチ

ドリー・ファンクjr.、チャボゲレロ、ウルティモドラゴン、TAJIRI

              VS

ザ・グレート・カブキ、西村修、吉江豊、木髙イサミ  

<第5試合>6人タッグマッチ

ジェイク・リー、青柳優馬、岩本煌史vs崔領ニ、真霜拳號、竹下幸之介  

<第6試合>スペシャルタッグマッチ                         

秋山準、ケンドー・カシンvs大森隆男、征矢学

<第7試合>GAORA TVチャンピオンシップ

[王者]中島洋平vs[挑戦者]黒潮“イケメン”二郎

<第8試合>世界Jr.ヘビー級選手権

[王者]高尾蒼馬vs[挑戦者]石井慧介

<第9試合>アジアタッグ選手権

[王者]青木篤志、佐藤光留vs渕正信、大仁田厚

<第10試合>世界タッグ選手権

[王者]関本大介、岡林裕二vs [挑戦者]ゼウス、ボディガー

<第11試合>三冠ヘビー級選手権

[王者]宮原健斗vs諏訪魔

と、てんこ盛りのカード!

知らないインディ選手から、まだ生きていたのか?と思う齢の名レスラーまで!!

そして、後半戦は全てベルトを賭けた選手権試合5連発!

いやいや、新生「全日本プロレス」初の大舞台にかける意気込みが滲み出るブッキングです。

 

本来なら全部レポートしたいですが、これほど多いとさすがに無理…。(苦笑)

いくつかピックアップで。

ちなみに開演直前に会場入りすると、もう何かイベントが行なわれていた。

アイドルグループがパフォーマンス中。

スルースキルズというらしいです。

 

そして、第1試合。

W野村のオープニングマッチで、てっきり全日本に兄弟で入門した2人の試合かと思ったら、野村直矢選手が全日本所属の若手で野村卓矢選手は大日本プロレス所属の若手。

ともに23歳で、昔ながらのプロレス興行の第1試合を務める若手のような試合で好感が持てた。

正直、早くもこの試合が個人的にはこの日のベストバウトかと思える。

卓矢のほうがエビ固めで勝利。

この若い2人の野村選手、覚えておきましょう。

 

続いては、第4試合。

もう、もう、レジェンド達が大集合!!

木高選手が可哀想。(吉江もか?)

ドリーなんて、もう歩くのもヨタヨタしているのにリング1周してファンと握手して…、リングに入るだけで何十分かかるんだ?って感じな上に、リングに上がったら上がったでムチを打ち鳴らすパフォーマンスをずっとやってるし…。(笑)

でも、入場曲「スピニングトーホールド」が場内に流れた時の観客の大歓声はすごかった。

この日一番の歓声だった。

ちなみに、上掲画像でムチを鳴らすドリーの後ろで和装姿で花束を持ち驚いてる女性はタレントの山田邦子さん。

そして、ゴングが鳴るといきなりドリー・ファンクJr.が先陣を切って登場、対するは一番若い木高選手。

もう、ドリーの驚愕のプロレスが展開される!

プロレスってこんなに遅く動けるんだ?!という内容。(苦笑)

晩年の馬場よりも遅いですから。

それに比べると、ドリーよりは若いチャボ・ゲレロ。

しっかりプロレスをやってくれました。

この試合はプロレスを見るのでなく、このレジェンドたちが動いてるのを確認できたことをありがたく思うための試合ですね。(笑)

ドリーとカブキなんて、もう格闘してるんだかハグしてんだかって感じですから。

それでも、なんとかプロレス的なことをやって(笑)、最後は西村が掟破りのスピニングトーホールドをドリーにかけると、本家ドリーはスモールパッケージホールドに切り返し3カウント。

ドリー・ファンクJr.、チャボ・ゲレロ、ウルティモ・ドラゴン、TAJIRI組の勝利!

 

次は第6試合を。

新生「全日本プロレス」を背負った秋山が行動予測不能レスラーのケンドー・カシンとタッグを組み、再結成した「ゲット・ワイルド」の大森・征矢組とのタッグマッチ。

ゴングが鳴るとカシンが先発を買うも、対する大森と対峙しながら様子を伺うようにリング内を1周し終えるや何もしないままコーナーの秋山にタッチした。(笑)

早くもカシンワールドが展開される。

その後秋山らしく真っ向勝負を繰り広げる間、カシンは客席最前列の観客と世間話を繰り広げる。(苦笑)

その後、秋山が1人やられ放しになると、カシンがパイプ椅子を持ってリング内の征矢とレフェリーをも背後から殴打。

そのまま、相対した大森にパイプ椅子を投げ渡すと、その場に倒れこむカシン。

起き上がる征矢やレフェリーに疑念を抱かれる大森選手!

いやいや、かつてのエディ・ゲレロの得意技(?)をカシンが見せてくれました。(笑)

結果は、秋山が必殺技エクスプロイダー連発後にホールドで3カウント。

秋山・カシン組の勝利!

いやぁ、カシンはやっぱ面白れぇ!!

 

この後、わけのわからない怪獣の着ぐるみが登場すると、今度は猿の覆面を被った人が退治に来たり…、癌と闘病中のジョー・ドーリングが挨拶に来たり、小橋健太が登場したり、メインイベント前に国歌独唱をあべ静江が歌ったりとゲスト陣のブッキングも奮闘していた。

 

お次は、第9試合を。

なんと、馬場亡き後最後まで全日本に残り続けた渕が、元全日本所属から独自の邪道プロレスを展開した大仁田厚とタッグを組んで、古参タイトルのアジアタッグに挑戦。

大仁田のテーマ「ワイルド・シング」が流れた時は、ドリーに次ぐ声援だった。

80年代にプロレス界に革命を起こしたかつてのタイガーマスクが新日本登場時に、全日本でJrヘビーの王者になった大仁田だが怪我で若くして引退して後、全日本はタイガーマスクを越えるような逸材を作れぬまま、最終的に跳んだり跳ねたり系ではなく、じっくり渋く見せるJrヘビー級王者として長きに渡りJrヘビーを全日本で守った渕正信。

同じ時代をすごした2人ながら、時空を超えた対極のタッグチームが現王者組みに挑む。

この2人が一緒にいるなんてねぇ…。(しみじみ)

有刺鉄線も電流も無い通常のマットで大仁田は果たしてプロレスが出来るのか?

と思ったら…、

やっぱり、こうだ。(笑)

もう、大仁田がひっかき回して、渕がところどころで渋いプロレスを見せるというね、そんな展開。

でも、この渕&大仁田が勝つとは誰も思わずにいたのだが、最後は渕のバックドロップで勝利

まさか、まさかの渕・大仁田組がチャンピオンに!!

この2人の背中にドラマを感じます。

ちなみに2人が持っているものは遺影。

かつての仲間、ハル薗田選手。

 

最後に紹介するのは第10試合。

プロレスの、特にかつての全日本マットが売りにしていたヘビー級のデカく屈強な男たちの肉弾戦。

現在のチャンピオンは「大日本プロレス」の顔、関本大介、岡林裕二組。

いわゆるアンコ型の体型。

対するゼウス、ボディガー組はボディビル出身のマッチョ体型。

それでも、かつてのヘビー級はもっとデカかったですからねー。

でもでも、そのパワーぶりを随所に見せてくれました。

最後は、チャレンジャー・チームのゼウスが関本にジャックハマーを見舞い、ベルト奪取!

Jr.ヘビーの動きのある試合の方が、日本人の体型や質から選手が生まれやすいし魅せやすいので目が行きがちになるところですが、ヘビー級の「こいつら人かよ!」って思うような選手同士のぶつかり合いとかもっと見ないとな、と思った次第です。

 

全試合の詳細はこちらでどうぞ。