前スレッドで、女優さんがラスベガスでスカイダイビングをして嵌ってしまったというテレビを見て、まずはラスベガスへ行った思い出を記しました。
今回は、スカイダイビングをした思い出を。
もう20年強前のこと。
行なったのは、ハワイはオアフ島。
ホノルルのあるサウスサイドとは正反対のノースサイドにスカイダイビング場はあります。
当時、一度はスカイダイビングを体験したいと常々思っていたのですが、周囲の人々は「そんなのするくらいな死んだほうがマシ!」というような方ばかりで…。
そしてまたハワイと言えば1人旅というのは、旅行代理店のシステム的にNGだったり(実際は金さえあれば出来るのですが)で、なかなか行く事もできない状況。
しかし!とある小さな代理店が1人からOKの格安プランを発表したのを見て「これだ!」と飛びつきました。
まず、ノースショアの小さな飛行場に着くと、スカイダイビングの手順や注意事項をまとめたビデオを見させられます。
そのビデオでは、ジャンプスーツを着込み、ヘルメットを被り、ゴーグルをして、エアフォースが使うような機尾が開く飛行機に搭乗し、数人のグループがスカイダイビングをトライしていくものだった。
見終えると、契約書を1枚渡されサインをするよう促される。
英語なので正直わからん…。
でもまあ、万一死んでも訴えませんよ、と言う内容だったのだと思う。(苦笑)
そして、ゴーグルとハーネスを渡された。
ん?ジャンプスーツやヘルメットは?
ゴーグルとハーネスを両手に持って「オンリー?」と訊くと、「イヤァー!」と言われ外に出るよう促される。
外に出ると、インストラクターがいてハーネスを身体に付けてくれて、ジャンプ中は「エビゾリ・ポーズ!」を取ること、着地時は腿を腹に付けてその後まっすぐ伸ばせ、とこの2点を忘れるな!みたいにアドバイスされた。
そして、いよいよ搭乗機に乗り込むのだが、案内された飛行機は小さな赤いセスナ。
中に入ると、機内の壁はベニヤ板を貼り付けたボロボロのもの。
正直、この機内を見た時が一番怖かった。(苦笑)
スカイダイビングする前にこのセスナが墜落して死ぬなんてシャレになんないし。(笑)
いよいよ上空に。
恐らく、3000メートル~4000メートルくらい上空だと思う。
雲が下にある。
そして、機扉が開く。
すると、もの凄い!風圧が襲って来る。
正直、この風の強さにビビッた。
そしてインストラクターを背負うよう互いのハーネスを繋げ、機外に身体を出して座るのだが、風で身体が思うように動けないと同時に息が満足に出来ない。
自分の両手はハーネスを握るよう指示されているのだが、手で機体を押しやるように身体を突っぱねるようにしないととても自分の身体が出せない。
仕方無いので片手でそれをしたら、怖気づいたとインストラクターが勘違いしたのかすぐに手をハーネスの位置に戻される。
下掲画像の黒い板に両足を乗せて座らないといけないのだが、強風で超難儀。
やっとこさ、この黒板に両足を乗せ座る体制を取る。
すると今度は、後ろのインストラクターの肩に自分の後頭部を預けるように密着させろと指示される。
ところが、強風で息がままならない状態でさらに首を思いっきり反らすので喉の器官が塞がれる。
あまり苦しいのでちょっと戻すとすぐに顔を持たれ頭を反らされる…。
もう息を止めるしかない。
この瞬間、死を覚悟した。(笑)
俺は、ハワイの上空でスカイダイビングする前に窒息死するのか…、ふとそう思った。(笑x2)
その直後、インストラクターからGO!の掛け声で飛行機から飛び降りた。
もう、横から、下からの風圧が凄く息が出来ない。
おまけに雲めがけて突入。
雲の中って、こんなに湿度が高いのね、と実感。(当たり前だけど)
ようやく、自分の唇の右端をちょっと開けることで何とか呼吸が出来ることを発見!
この調子でどんどん下降していく。
もう絶叫マシンの比にならないほどのスピード!
この間も、インストラクターは一緒に飛んだカメラマンに向かって顔を向けろ、手を降れ、笑え、などと促すが、呼吸するのが精一杯。
インストラクターが高度計を確認し、ここでパラシュートが開く。
すると、今度は猛スピードで落下しているはずの身体が急に上空に向かって飛んでいくかのような錯覚が起きる。
しばらくすると落ち着いてきて、ここからはゆったりと空中散歩を楽しむかのよう。
インストラクターが方向転換をする方法を教えてくれて、面白くなってものすごい勢いで右回り、左回りを交互に楽しむ。
ちょっとやりすぎて、車酔いのような感じになったので止めた。(苦笑)
もう、眼下のハワイの景色が~南部のワイキキでさえ綺麗なのに、この北部の海や自然はもっと綺麗!
お調子者の自分は「世界は俺のものだ!」と勘違いしたのでした…。
着地すると、インストラクターが「クレイジー・マン!」と私に向かって声をかけた。
ちょっと方向転換遊びが過ぎたのかな?(笑)
でも、「ユー・ツー」と指差したら、インストラクターが「俺はクレイジーなんかじゃないよ」と言っておどけていた。
スカイダイビング、面白いです。
あの落下スピード、パラシュートが開いてからの浮遊感、ましてハワイの美しい自然が、下で待っていてくれる感じで最高だった。
ただ、上空での強風とどう対処するか?
それさえ判ればなぁ。
機会があれば、再チャレンジしたいものです。