最近は“映画館”で映画鑑賞をしなくなりました。
理由はいくつかありますが、その中の1つに映画館が少なくなったというのもあります。
いえ、厳密に言うと“シネマコンプレックス”としてスクリーンの数は減ってはいないのかも知れませんが、「~座ではこれが観れる」、「~劇場はこれをやってる」みたいな「作品」と「映画館」が一致しない時代になってきたような…。
それでも、技術革新で3DやIMAXなど立体体感型映像を見せる映画館が出てきて、これはこれで「作品」と「鑑賞技術法」の組み合わせによっては劇場へ行ってみたいと思います。
それで、一度体験したいと思いながら実現出来ずにいたのが「MX4D」というスタイル。
これは、立体映像の3Dに加えて、座席が震動したり風や水さえもが映画の進行内容とリンクして作動するというもの。
ディズニーランドの「スターツアーズ」で知られるようになった、擬似体感スタイルを映画に用いたもの。
これは、やはり一度経験したかったが当然ながら、対応劇場数、作品、人気度、価格の面で問題がある。
どうせ観るなら、MX4Dならの面白さが生きる作品が観たいものだ。
それで、選んだのは「ジュラシック・ワールド」。
今さらというアンタイムリー感がありますが…。
でも、MX4Dは基本予約制で席が取れない取れない!
ようやく余裕で取れる時期になったのでした。
時期的には、「スターウォーズ」や「007」のシリーズ最新作をMX4Dで観る方が良いかとも思うも、また予約が取れない日々が長きに渡り続くかとも思い、敢えて「ジュラシック・ワールド」へ行って参りました。
「ジュラシック・ワールド」は、あの「ジュラシック・パーク」シリーズの続編。
最初観た時はたまげました。
あの時は1993年で、ようやくコンピューターグラフィック(CG)が映像制作の主役へ躍り出る時期になり、その象徴的な作品が「ジュラシック・パーク」だったのではないかと思います。
何しろ、人物と背景と恐竜の自然な溶け具合に目を見張りました。
その後、一層の技術革新は進み、今ではあの頃の映画くらいのことは当たり前になっていますが、私の中では正直3Dの出現の時より画期的な映像技術でした。
恐竜が暴れ、襲われるシーンと同期してどんなアクションを体感できるか?
向かった先は、TOHOシネマズ新宿。
かつては新宿コマ劇場があったところです。
ちなみに入場料は、専用グラス込みで3400円!
いや、映画1本としては破格の高さです。。。
鑑賞2日前に予約した時は4席くらいしか予約されていなかったですが、当日には全席ソールドアウト。
まだまだ人気の程が伺えます。
私は一番前列の真ん中あたりの席を指定予約しました。
予約時、座席図をネットで見ながら選べるのですが、その図で見ると私の選んだ席の右は通路があるように見えるのだが、実際は縦の通路は場内の両端だけ。
前も柵があるのでそのまま前に出て移動するというのもすんなりとは行かない。
途中で尿意を催したら面倒だな、と思いながらも、ちゃんと上映前にトイレも済ましておいたのであとはゆっくりMX4D初体感を楽しむことに。
上映が始まり、まずは専用グラスをかけることを促す映像が流れると、CGの光を筋に沿って飛んでいく映像に座席がリンクして、自分が空中遊泳している感じだ。
楽しい!
そして、いよいよ本編スタート。
こういった映画は最初はおとなしい映像ですが、それでも主人公が乗り物に乗るシーンに合わせて座席が動く。
細かいシーンにも配慮して同期させてます。
そうこうしているうち約30~40分した頃に「あれ…」嫌な感じが…。
トイレ済ませたはずなのに、うっすらと尿意を感じ始めた。
「マジか!」
情けない話をするが、私の場合シモのコントロールが不得意な体質でして、ちょっとでもしたくなると、その後短時間のうちにトイレへ行きたくなるほどに排泄感が押し寄せるタイプで…。
「でも、さっき行ったばかりだし、アクションシーンになればそちらに気を取られ忘れるかも。」と思い、映画に見入る。
そのうち、段々と映画も架橋に入り、アクションシーンが続きます。
「ほらほら、楽しくなる、ここから集中しちゃうぞ、きっと!」などという気持ちが頭をかすめる。
でもね、今回はMX4Dです。
アクションが大きくなればなるほど座席も大きく揺れ、アクションが続けば続くほど震動も長くなるのです。
徐々に徐々にだが押し寄せる尿意をこのMX4Dの見事な技術が促してしまうのだった。(涙)
もう途中から、MX4D対尿意といった状況で、あれだけ楽しみにしていたMX4Dシステムが鬱陶しく感じるようになる。(苦笑)
恐竜に噛まれたり、吹っ飛ばされたり、爪でひっかかれたりした時の震動に合わせて、座席の背中部分からすりこぎの先でコンコン突かれるようなアクションが加わると諸に膀胱の裏側を叩かれるような感じで参った。
また、水のシーンになると水の雫が顔に向かって飛び出すのだが、これもウザくなって来る。
あ~あ~、もう途中から「映画早く終わってくれねぇかな」と思う始末…。
上映時間は2時間強。
もう残り45分くらいからは手に汗をかいて、ひたすら耐える私。
いや、頑張りました。
いえ、頑張れました。
ようやく上映終了まで持ち堪え、エンドロールが流れるや、席を離れトイレへ一目散!(笑)
全く、何しに行ったんだか…。
今、冷静に思い返すと作品自体も「ジュラシックパーク」の流れを引き継いでいてよく出来ていたし、MX4Dもなかなかのシステムでした。
それだけに自分の尿意が恨めしい。。。
あとは、最前列は前に誰もいないので、より特殊技術が楽しめる反面、年のせいかもしれないが映像上でカメラ早い流れでスライドするシーンなどはピントが合わなかったり、スクリーンの両端までもは一度に把握できないことあり、この辺りはちょっと残念な部分でもあったかな。
機会があれば、もう一度くらいMX4Dで映画を観たいとは思うものの、そうおいそれとは行けないのが現実という感じ。
そして上映館のあるビルを出ると、上空から恐竜が爪を振りかざして来た!!
そんなことはない。
ゴジラの前足の部分です。(笑)
まだ「MX4D」も「ジュラシックパーク」も体験していない方はよろしければ一度どうぞ!