レモンティー史極私論 | 新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

不惑の40代などと言うものの、40代になってから「踏んだり蹴ったり」、「弱り目に祟り目」な日々…。
あれから幾年過ぎ、日々の一喜一憂を好き勝手にほざいてる次第です。

紅茶の話ではない。

先日、シーナ&ザ・ロケッツのヴォーカルであるシーナさんの追悼を記した。
そこで、私の友人が昔バンドでカバーしていた「レモンティー」のビデオをアップ。


友人のバンドは野郎バンドだったので、厳密に言うとサンハウスの「レモンティー」のカバーと言うのが正しい。
実際、同バンドの「キング・スネーク・ブルース」もカバーしていたしね。
このサンハウスは、鮎川誠がシーナ&ザ・ロケッツを結成する前に在籍していたバンド。
なので、「レモンティー」のオリジナルはこのサンハウスになる。
歌詞の「絞って、僕のレモンを~あなたの紅茶の中に~あなたと飲みたいレモンティー」と言うあたり、どうやら隠語のようで、一説によるとレモンは男性器のことだとか…?
(映画「ビバリーヒルズ・コップ」で、主演のエディ・マーフィーがゲイとオネエ言葉で、紅茶にレモンたっぷり絞ってねー、みたいなことを言っていたが、ひょっとして同性愛の隠語だったのか??)
そんなサンハウスの貴重な映像があった。(「レモンティー」は50秒あたりから演奏開始)

いやぁ、すごい。
夏祭りの営業なんすかね。
ステージの幕に主催“宝塚青年会議所”とか書いてあるし。(笑)
時代です。


で、この「レモンティー」の印象的なイントロのリフですが、これはもう有名な「Train Kept A Rollin'」という曲のパクリ、いやインスパイアです。
ヤードバーズのバージョンから影響を受けたもの。

ヤードバーズは、エリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ジミー・ペイジというUKが誇る3大ロック・ギタリストが在籍したことで伝説となったバンド。
鮎川氏がチェックしていたのは当然だろう。

しかしこの曲は彼らのオリジナル曲では無いんです。
タイニー・ブラッドショウという方がご本家。

オリジナルには、さすがにあのイントロのリフは無いですね。


で、ここからは未確認要素を含んだ話。
聞いた話では、ヤードバーズが私の好きなエディ・コクランにインスパイアされて作ったリフがあるという噂が…。
果たして何か??
ヤードバーズのCDも何枚か所持しているが、彼らの曲を完全制覇しているわけではない。
でも、その中から色々考えたところ、「Somethin' Else」のイントロが、あの「Train Kept A Rollin'」のイントロを生み出したのではないか?と想像している。
そう思えます?聴いてください。(演奏は1分07秒あたりから開始)

何かヘビーにたたみかけるような雰囲気が共通してるかな?と。


さらにさらに、このエディ・コクランの「Somethin' Else」のインパクトあるイントロですが、実はこれまたある曲のイントロのリズムにインスパイアされて、「Somethin' Else」作者でありエディのフィアンセでもあるシャロン・シーリーが仕組んだサウンドだという説を聞いた。
その曲は、リトル・リチャードの「Keep A Knockin'」だ。
1990年になってからのライブ映像がありました。(演奏は1分04秒あたりから開始)

確かにドラムのリズムの刻み方は似ています!

懲りずにまだ続く。
この曲もリトル・リチャードのオリジナルではない。
ペニー・ブラッドフォードというミンストレル・ショーのピアノ弾きが作ったもの。
ルイ・ジョーダンやジェイムス・ウィギンズといったブルース系アーティストの演奏が有名。
現時点でおそらく最古の「Keep A Knockin'」と思われるジェイムス・ウィギンズの1928年のレコードの音源です。



ふぅ、なんか「レモンティー」に関する音楽を遡ったら1928年まで来てしまうなんて。(苦笑)
気が遠くなりますわ。
1928年と言ったら“昭和3年”です。
この年に「レモンティー」ではなく「キリンレモン」が発売になりました。
「キリンレモン」実はレモンは入っておりません。
お後がよろしいようで…。(笑)