セリーグでは“広島ファン”ファンの私は(なんじゃそりゃ!)3位広島に勝ち進んで欲しいと願う。
でも、野村監督辞任なんですねー。
こう言っては失礼だが、広島としては野村監督期間はいい結果の方だと思うのですが…。
かく言う東京ヤクルトスワローズの小川監督も2年連続最下位なもので辞任し、真中が次期監督に就任。
高田前監督のシーズン途中での降板から一気に建て直し、その後はクライマックス・シリーズにまで漕ぎ着けた手腕は大きい。
怪我人に泣かされた不運だと思う。
そして、“闘将”星野仙一東北楽天イーグルス監督も前年日本一からリーグ最下位、途中病気リタイヤもあり辞任。
そんな星野仙一氏が活躍した最初の球団が「中日ドラゴンズ」。(強引に本題へ繋げたぞ!<苦笑>)
先日テレビで放送した映画「ミスター・ベースボール」を何十年ぶりかに観た。

アメリカで成績不振によりメジャーから日本の野球チームに飛ばされた野球選手の話。
1992年公開。
舞台は、日本の名古屋で中日ドラゴンズと日本プロ野球。
ストーリーは、アメリカン陳腐の典型で、やや問題のある主人公とそれに対峙する人物がいるが目的に向かい心を通わす上に、1人ヒロインが登場し、主人公とすぐ恋に落ちる…そんなよくあるストーリー。
最初はビデオ化になってレンタルで観たんだと思う。
印象はほとんどなく「普通」な内容と記憶されていた。
2回目となる今回の鑑賞で思ったのは、その「普通」がすげぇ!という事。
どういうことかと言うと、アメリカ産の映画なのだが、日本のプロ野球でよく見る光景というものを実にきちんと押さえている。
当時の時代や自身の年齢からすると、普通に見るプロ野球の光景なので目新しくなどない。
しかし、20余年経った今観ると、なんて「日本のプロ野球の日常」を2時間足らずの映画に上手く収めているのだと驚く。
特に観客の、鳴り物、応援歌、客席での飲食、といった日本の野球ファンの姿をきちんと再現している。
そして、プロ野球チームも実際の球団名で描いており、断トツ強い巨人軍になんとしても勝たねばという部分なども実に自然に描いている。
ユニフォームも各チーム完璧にコピー。
映画の中で一番最初に対戦する日本チームは当時の「横浜大洋ホエールズ」!あの濃紺の冴えないユニフォーム!(ホエールズ・ファンの方ごめんなさい)
また、今は無き「ナゴヤ球場」が映画の本場アメリカのフィルムにしっかり収まっているのは、今となってはとっても貴重な資料でもある。
他に、岡崎市民球場での出張試合なんてレアなシーンまで!
時代とともに野球場も様変わりしてきてるので、懐かしいあの頃の球場を随所に観れるのが、また違った喜びとしてありがたいものだ。
ちなみに、制作はジョン・カオ、ジェフリー・シルヴァー、近藤晋。
監督はフレッド・スケピシ 。
恐らく、近藤晋なる人物の仕事ぶりが、日本プロ野球の描き方として良かったのであろう。
この近藤氏は、新しいところでは「陰陽師シリーズ」や「精霊流し」の映画の企画者との事。
監督のフレッド・スケピシは「アイスマン」や「愛しのロクサーヌ」の監督。
この監督の目に日本プロ野球がしっかりと映ってもいたのであろう。
出演は、主役にトム・セレック(「スリーメン&ベビー」に出てた人)、ドラゴンズ監督役に高倉健、ヒロイン役は高梨亜矢(その後あまり活動しないまま引退した模様…惜しい)、通訳役に塩屋俊、中日球団社長が穂積隆信(この方、ハリウッド映画に出てたなんて!…でもこういう役はお上手!)、同僚の外人選手役にデニス・ヘイスバート(ドラマ「24シリーズ」の黒人大統領役で有名)といった布陣。
内容より、貴重なプロ野球資料として観るとそれなりに楽しめるかもしれない。
私は、DVDにダビングして保存します。(笑)