「That's 女子プロレス」観戦記・後編 (@大田区総合体育館 2014.3.22) | 新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

不惑の40代などと言うものの、40代になってから「踏んだり蹴ったり」、「弱り目に祟り目」な日々…。
あれから幾年過ぎ、日々の一喜一憂を好き勝手にほざいてる次第です。

前回に続いて、「That's女子プロレス」観戦記。

ここまで長与千種が前面に出た流れで、場内は早々に大盛り上がり。
良くも悪くも長与千種というレスラーの凄さを提示していた。
そんな状況での第三試合は若手6人タッグマッチ。
大畠美咲、紫雷美央、藤本つかさvs下野佐和子、山下りな、松本浩代の一戦。
第三試合('14.3.22)
先に述べたように長与千種に沸き返る場内、ダンプ松本やKAORUのベテランの味、アイガーと広田さくらの突出したキャラクターの妙、これらの後に若手が何を魅せるか?
若手6人の選手に申し訳ないが、どうしてもここまでの流れと比較して観てしまう。
そうなると、やはり大幅ダウンの感がいなめない。
最近のレスラーは、男子もそうだがことさら女子レスラーは小柄な人が多い。
そうなると、パワーや迫力より、スピードやトリッキーだったりアクロバティックだったりする動きを活かしての試合になるのだが、そのどちらにもなっていないような…。
後半はみんな頑張ってる感じが伝わってきて安堵したが、現在の女子プロレスを担う若手6人なので「何かを残す」という現実問題は否がおうにものしかかって来る。
ぜひ今後さらに頑張ってプロレス界を押していって欲しい。
試合は10分ほどで、大畠選手が山下選手をダイビング・ボディプレスからの片エビ固めでフォールし、大畠美咲、紫雷美央、藤本つかさ組の勝利。

第四試合は、井上京子、Sareee vs堀田祐美子、下田美馬の4人タッグ戦。
これはもう、若いSareee選手がどこまで頑張れるかを見せる試合だろう。
第四試合('14.3.22)
それにしても井上京子や堀田祐美子など何十年ぶり(それは無いか)に見たんだろう?!
下田美馬もなんか遠目で見ると豊田真奈美のような貫禄も感じる。
そんなベテラン勢に揉まれSareee選手も頑張るが、やはりベテラン同士の駆け引きに展開が変わり、最後は井上選手が下田選手をエビ固めでフォールし、井上京子、Sareee組の勝利。

ここで、全日本女子プロレスの興行では欠かせなかった歌のコーナーに。
まずは井上貴子が1曲歌い、次は長与千種が登場。
相棒だったライオネス飛鳥と組んだクラッシュ・ギャルズの曲をこの日は1人で熱唱。
歌う長与
会場のあちこちでボンボンやペンライトが揺れ、曲の途中の合いの手やコール、振りなども当時を楽しむかのようにやっているファンも多かった。
何でも今年はクラッシュ・ギャルズ結成30周年の節目とのことで、今年の後半から来年前半までのどこかでクラッシュ・ギャルズのアニバーサリー・ステージを行なうべく画策中と話していた。

休憩をはさみセミ・ファイナル。
ここでまた若手のタッグ・マッチ。
十文字姉妹ことDASH・チサコ、仙台幸子vs夏樹☆たいよう、紫雷イオ 戦。
第五試合('14.3.22)
第三試合の時よりも、動きが俄然良い4人の若手。
ことさら紫雷イオの跳躍力の凄さが際立っていた!
コーナーポストにもたれた相手に飛び技をしかけるも飛びすぎて、相手→コーナーポストの上→場外にまでぶっ飛んでいく。(凄っ!)
その紫雷イオが仙台幸子をくだし、夏樹☆たいよう、紫雷イオ組の勝ち。

そして遂にメイン・イベント!
本来のKAORU復帰戦。
KAORU、井上貴子、浜田文子vs神取忍、里村明衣子、植松寿絵という豪華な顔ぶれ。
メインイベント('14.3.22).
実は、KAORUは一度引退を決意し、ある試合後にそれを発表しようとしていたら、よりにもよって怪我~治療中の感染症で何年もリングに上がることが出来なかった。
そしてその興行で植松が引退宣言をしてしまったこともあり、KAORUは引退を発表できなくなったそうだ。
そして植松選手はKAORU選手が育てた選手でもあった。
そんなこともあり、KAORU、長与に続き、この植松寿絵も復帰のリングとなる。
(長与、植松はともにこの日限定の復帰。)
あと、神取忍の試合も何十年ぶり(やっぱりそれは無いか)に観る。
やはり神取選手の存在感と人気は高かった。
ところが、しばらくプロレスやってなかったのでしょう。
動きにキレや迫力が無い。
実戦感が無いんだなぁ…残念。
そして、メインであるKAORU選手も途中から、完全にバテてしまったようだ。
やはり2試合出場が響いたのか…?
しかし、もちろんこの試合、KAORUが得意とするムーンサルトで勝たなければ意味が無い!
最後は渾身の力を振り絞りコーナーポストに這い上がり、ムーンサルトを決行!
カオルのムーンサルト
そしてフォール!
フォール
20分59秒、KAORUが植松寿絵を下し、KAORU、井上貴子、浜田文子組の勝利。

そして、再び長与千種がリングに上がりMCを。
KAORU選手が復帰決断を後押しした出来事の一つに歌手の華原朋美のライブを観たことがあったと言う。
華原朋美もまた、しばし第一線から外れていて復帰したのだが、その時のライブを会場で見ていて勇気を貰ったらしい。
そんなKAORUの復帰にご本人登場!ということで、最後は華原朋美が2曲披露。
(そのうちの1曲はTRFの歌だったけど。)
華原朋美

そして最後の最後に、長与千種が挨拶し、再び女子プロレス団体を自分が作り、団体名を「マーベラス」と発表。
そして昔のように地方興行も行なうべく進んで行くと発表。
夏には浜松大会がまず決まったそうだ。

プロレスもまだまだ厳しい時代、長与千種女史が投じる一石が女子プロレス、ひいてはプロレス業界活性に繋がって欲しいと思う。