今日テレビで漫画家の岡野雄一さんが言っていた言葉が良かった。
岡野氏は、かつて仕事をしながら老母の介護をしていた。
認知証に加えて脳溢血も併発してしまい、氏一人の手に負えなくなり、施設に母を入れざるを得なくなった。
親戚からは、人でなしのごとく言われたようだ。
今度は自分自身を責めるようになってしまい、介護をしていた時よりも精神的にダメージを負ったらしい。
そんな氏が英単語の“Nowhere”という言葉を思い浮かべた。
“どこにもない”という和訳になる。
そう、自分の居場所はどこにもない、などといった文に使われる。
ある種、絶望を表す言葉とも言える。
しかし、氏はこの単語を分解した。
普通に考えれば“No”と“Where”になるのだが、彼は“Now”と“Here”に分けた。
“今”と“ここ”だ。
“どこにもない”場所は“今”“ここ”にあるという事。
自分の居場所がどこにもないと感じた時は、それでも今ここにいるともう一度考え直す。
現在の辛い経験もそれを超えれば、次はまた違うステージになるという事。
NowhereはNoとWhereではなく、NowとHereにもなるのだ。