『世界にひとつのプレイブック』試写記 | 新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

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不惑の40代などと言うものの、40代になってから「踏んだり蹴ったり」、「弱り目に祟り目」な日々…。
あれから幾年過ぎ、日々の一喜一憂を好き勝手にほざいてる次第です。

先日『ゼロ・ダーク・サーティ』の試写に行ったばかりだが、本日は『世界にひとつのプレイブック』の試写へ。
$新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。-世界にひとつのプレイブック

『ゼロ・ダーク・サーティ』もアカデミー賞5部門にエントリーされていて「アカデミー賞最有力」との事だったが、『世界にひとつのプレイブック』もアカデミー8部門にノミネートされており、こちらも「アカデミー賞最有力」だと。
しかも配給会社は同じ!(笑)
主演は、ブラッドリー・クーパー、ジェニファー・ローレンス。
監督はデヴィッド・O・ラッセルで以前に鑑賞記を書いた『ザ・ファイター』の監督さんだった。
主役のブラッドリー・クーパーは、やはり以前試写で観た『ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える』の主役。

ハート・ウォーミングないい作品でした。
でも、あまり期待しないで観るくらいが一番良い印象になるのでは?
実は、私はこの『世界にひとつのプレイブック』がアカデミー賞を取ってくれないかなぁ、と秘かに願ってたのです。
作品も観ていないのに。(もっと言えば他の作品も『ゼロ・ダーク・サーティ』以外は観てないのに)
それは、そろそろ実話映画化とか大作とか火薬を使わないような映画がアカデミー賞を取ってくれたら、なんかいいなぁと。
(今年は『リンカーン』と予想。アメリカだもの。)

ストーリーは、愛妻家であったパット(B.クーパー)が妻の浮気で精神的に病み精神病院に入院中だが、母親の画策のお陰で退院と言うか保釈と言うか、両親の元に戻るところから始まる。
パットはもう一度、妻とやり直すことだけを夢に見て、社会復帰を目指す。
しかし、浮気現場を目の当たりにしたパットは妻の浮気相手をその場で半殺し状態にしてしまい、妻はパットに恐怖を覚え、その後パットは妻への接触禁止を裁判で言い渡されていた。
やはり、時々錯乱して騒動を起こしてしまうパットが、知人の夕食会で出会った一人の若い未亡人のティファニー(J.ローレンス)と出会う。
ティファニーも最愛の夫を亡くしてから、精神がおかしくなりセックス依存症のような日々を過ごし、仕事も失っていた。
しかし、本来はペア・ダンスをこよなく愛し、大会出場を夢見ていたのだった。
妻と会いたいパットと、ペア・ダンスをもう一度したいティファニー。
ともに、ちょっとイカれてるが、純粋な心の持ち主。
直接妻に会えないパットに、手紙を渡してあげる条件に、自分のダンス・パートナーとなって大会に出場することを持ちかけるティファニー。
そこへギャンブルで開業資金を手にしようとするパットの父(ロバート・デ・ニーロ)の思惑も絡み、後に引けない状態になるパット。
妻への愛と信頼、家族への愛と信頼、パートナーへの愛と信頼、もっと言えば自分を愛してくれる誰かへの愛と信頼、そんな「愛」と「信頼」を、心を病み傷ついて少しイカれたとこのある二人の男女が障害や回り道をしながらも前向きに生きようとする証を見せてくれる、と、まぁそんな話。


精神障害という、ともするとヘビーな状況だが、全体的に笑いの要素が多く、最後はハッピーエンドのラブストーリーになので、気軽に、そして最初から過度に期待せず観るのが良いでしょう。
あ、いい作品ではありますので。
2月22日から全国ロードショー開始です。