ゲキ×シネ「薔薇とサムライ」試写記 | 新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

不惑の40代などと言うものの、40代になってから「踏んだり蹴ったり」、「弱り目に祟り目」な日々…。
あれから幾年過ぎ、日々の一喜一憂を好き勝手にほざいてる次第です。

音楽、映画、テレビは子供の頃から好きだったが、芝居、ミュージカルというのは抵抗があった。
しかし「劇団☆新感線」に連れていかれて、観た時は衝撃だった。
面白い、派手、手が込んでる、ミュージカルをヘビィメタルでやってる…。
もう、20年くらい前のことだろうか。

その「劇団☆新感線」が昨年公演した「薔薇とサムライ」を撮ってあり、それがこの度映画館でロードショー公開となるにあたり、昨日試写会を行なった。
招待券が当たったのだが、そこには事前に座席指定券と引き換えしないと入場出来ず、引き換えは朝8時からと書いてあった!(試写は18時30分から)
新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。-「薔薇とサムライ」試写状
なので、いつもより早起きして、会場のある新宿までチャリンコ飛ばして8時前に到着すると、もう長蛇の列が!
通常の試写でなく、出演者の舞台挨拶もあるからなのだろう。
それでも無事に座席指定券2枚との引き換えが出来た。
そして知人と開演の15分前に会場で待ち合わせをしていたが、知人が開演時間の18時30分くらいに到着だというのでエレベーター前で待って、到着して場内に向かったら、丁度、出演者が挨拶のため客席内後方から登場となるため、場内手前の入場口で止められ、出演者が舞台に上がりきったところで、ようやく座れた。
ギリギリセーフ!
出演者を代表して、主役の古田新太、天海祐希、神田沙也加、藤木孝、森奈みはるの5名。
テレビカメラも6台入り、座席の前から3列くらいはマスコミのスチール・カメラマンがズラッと陣取っている。
インタビュアーは、古田は古田でも元ヤクルト・スワローズの古田敦也夫人の中井美穂。
古田新太のとぼけた会見などで場内も和み、いよいよ本編開始。

内容は劇団☆新感線の人気シリーズ「五右衛門ロック・シリーズ」で、舞台は17世紀のイベリア半島という設定。
古田新太扮する石川五右衛門が、海賊狩りの女海賊のアンヌ(天海祐希)の用心棒として、共に地中海で暴れていたところ、とある小国の後継者だと判明したということでアンヌが連れていかれる。
現在国を司る宰相(藤木孝)と娘(高田聖子)は私服を肥やしており、それを覆すべく水面下で動く貴族の一人(粟根まこと)が、アンヌにこの事を告げ、国を救うよう懇願。
男気溢れた女海賊のアンヌは、自分の子分海賊たちの安全も含め、承諾し女王として就任を受ける。
しかし、国内では自分たちの場を奪われ悪事を目論む宰相たち、そして近隣国はこの期に乗じ国を乗っ取ろうと動きだす…そんな状況下でまず最初にアンヌに架せられた仕事が海賊退治。
ここで、石川五右衛門ら自分の子分たちと戦うことに…。
その裏で、巧みにしかけられた罠が、アンヌ、五右衛門、らを追い詰め、真実と嘘の騙し合いの戦いへと発展!
二転三転する人物関係と、それぞれの戦いがスリリングに展開していく。
正直最初は、大きな舞台上に多くの人物が所狭しと暴れ、大きな舞台セットのフル稼働に、映像では厳しいかな、と思いながら観ていたが、だんだんと慣れ、新感線特有のスピーディーな展開に見入ってしまった。


いつも通り、ヘビィメタル・ソングもフィーチャリングされ(個人的には冠徹也にどんどん頑張って欲しい!!)、松田聖子のコピーのような歌や芝居を演じる神田沙也加も存在感が強く(この人、多分物怖じしない性格だろうな)、何より主役を張る2人がカッコいい。
おそらくお茶の間的印象では、古田新太というと、巧いが見た目はデップリして主役という感じに思えないかもしれないが、舞台では見事である。
特にチャンバラシーンは、伝統的な大衆演劇(梅沢富美男的な)の流れを汲むような、日本の舞台ならえではの映えがある!
そして、「リボンの騎士」のような男らしさと女性の機微も含めての設定にハマリ役の天海祐希。
彼女の歌、ダンス、芝居はやはり宝塚でトップを取り、テレビでも主役を張れるだけの人だと感心。
そして忘れていけない、新感線を支える名脇役(名準主役?)の、高田聖子、粟根まこと、橋本じゅん、が締めと笑いのバランスをばっちり保つことで、より流れが締まる舞台へと導いている。
新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。-薔薇とサムライ
よければ、皆さんも一度お試しあれ。
6月25日よりロードショー、詳細はこちらまで