「ザ・ファイター」鑑賞記 | 新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

不惑の40代などと言うものの、40代になってから「踏んだり蹴ったり」、「弱り目に祟り目」な日々…。
あれから幾年過ぎ、日々の一喜一憂を好き勝手にほざいてる次第です。

前回のスレッドに書いたように映画鑑賞招待券が2枚当たり、まずは「ザ・ライト~エクソシストの真実」を観た。
実話に基づく悪魔と聖職者との戦いに続いて、昨日はもう1枚の招待券で人間同士の戦い「ザ・ファイター」を観た。
ザ・ファイター」も実話の映画化。
実在のプロボクサー兄弟、ミッキー・ウォードとディッキー・エクラントの絆と葛藤を描いている。

一度だけチャンピオンからダウンを奪った(スリップダウンとも言われるが)ことが唯一の栄光にすがっている兄ディッキー。
しかもマリファナ中毒でビッグマウスで軽犯罪も平気で行なう典型的ダメ人間。
それでもこのディッキーがいたことでか、この家族(父、母、姉妹多数)がボクシング・エージェントを経営していて、現在では弟のミッキーをかませ犬ファイターとしての試合(=唯一の資金繰り)しか組めない。
そして、ここの母親が頭のよろしくないマネージャーで、弟ミッキーは兄だけでなく母にも翻弄されていた。
とは言え、みな家族を愛しているのは間違いない。
しかし、新しく出来た恋人や周囲でミッキーを応援する人間が、家族のマネージメントと手を切らせてからと言うもの連勝街道を走れるようになる。
そしてついに世界選手権に1歩という大きな試合の出場が決まる。
が、その試合でセコンドの指示では勝ち目がなく、試合前服役中の兄のアドバイスを思い出しその通りに戦ったところKOし辛くも勝ちを収める。
そして世界選手権出場が決まると兄ディッキーも時を同じくして出所。
生まれ変わったディッキーだが、ミッキーも周囲もそれを素直に受け入れられない。
しかし、家族の絆の強さが勝ち、ミッキーが望むスタッフ(家族と周囲の支援者からのメンバー)で世界選手権のリングに向かう…、という内容。

ボクシングなので闘う相手がいるのだが、この映画の中での闘う相手は「家族」であり「己れ」である。
「勝つ」にはまず「克つ」ことから始まるということを描いた模範的作品だろう。

劇中、兄ディッキー役のクリスチャン・ベールのラリッて&軽率感満載のキャラだったが、最後に現在のミッキー、ディッキーのインタビュー・シーンが出てきて、実際にそんな感じの人だった。(笑)
それを見たところで、クリスチャン・ベールの完全コピーな演技に恐れ入った!