あさみちゆき公演初観覧記 | 新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

不惑の40代などと言うものの、40代になってから「踏んだり蹴ったり」、「弱り目に祟り目」な日々…。
あれから幾年過ぎ、日々の一喜一憂を好き勝手にほざいてる次第です。

昨夜、招待券をいただいたので、「あさみちゆき」という歌手のコンサートに中野サンプラザホールへと出かけた。

「あさみちゆき」という方をご存知の方がどのくらいいらっしゃるでしょうか?

そもそも読み方をなんて読むかひらがななのに判らない、という方もいるでしょうか?(笑)

「あさみ ちゆき」、「あさみち ゆき」、「あさ みちゆき」…。

正解は「あさみ ちゆき 」です。

そんな言葉遊びはともかく、あさみちゆきさんは30代前半の演歌歌手です。


もう10年近く前に、井の頭公園内でギター弾き語りでストリート・ライブをする若い女性演歌歌手がいる、という情報を雑誌やテレビで見たことがあった。

ストリートでのライブは今やどこでも見かける光景だが、フォークっぽいアコースティック・ギター片手に歌う子が多い。

今や不動の人気となった「ゆず」の影響だろうか。

昔、私もストリート・ライブ黎明期に、以前このブログでも紹介した「THE COKES 」というバンドのストリート・ライブに立ち会ったものだ。

で、話を戻すと、彼女の演歌は、演歌というより、フォーク&歌謡のようなタイプの歌だった記憶があった。

例えるなら、アリスというフォーク・グループ出身で演歌のジャンルにいる堀内孝雄、あるいは演歌・歌謡系歌手に楽曲提供する小椋桂や中島みゆき、あの辺りのタイプの曲だ。

演歌はあまり得意でないが、フォーク系の要素のある演歌は聴けないこともないので出かけてみた。


会場の中野サンプラザに着くと、老齢の男性が多いこと!

やはり、この層が核となるファン層なのですね。

だとすると演歌の匂いがするのはとても重要な要素でしょう。

で、この日は「ぱぱす」とかいうドラッグストアの顧客サービスの一環のようで、「ぱぱす」招待者受付というところに人が並んでいた。

私はそれとは別の招待券だったので、別受付で座席指定券と引き換え入場。

場所は1F後方の通路側。(ラッキー)

席に座って雑誌など読んで開演を待っていたのだが、人が入ってこない…。

開演5分前の案内で、1Fの半分強しか人がいない。

なるほど、それで招待券が出たのか。


オンタイムで開演。

5人のバックバンドを従え、本人が登場。

最初の1曲はハンドマイクを持ってステージ袖から登場したが、2曲目になるとフォークギターを抱え、自らも弾きながら歌うのと、またその曲調もあり、フォーク・ニューミュージックっぽい印象のステージだ。

また、バックバンドの5名(ギター、ベース、ドラム、キーボード、バイオリン)も全員白いシャツで揃え、カジュアルな大学生の文化祭でとりあえず手軽に揃えたようないでたちで、そこもまた演歌と言うより、フォーク・ニューミュージックっぽい印象だった。

このあさみ嬢、歌の合間のMCもとても人の好さそうな、好印象の人物。

客席からの、応援というか突っ込みというか野次と言うか、ようは駄ジャレ系の掛け声が飛ぶのだが、それに上手く対応して、適度にそれを拾い、でもしっかり自分のトークと進行を進めるあたり、キャリアやスキル、そして彼女の頭の良さを感じた。

また歌も、別れた父娘が婚約の報告をする歌や、自暴自棄だった若い頃にホームレスのおじさんの一言で前向きんい生きてこれた内容など、ストーリー性の高い、またオジサンたちがグッと来るような設定の歌が多く、やはり老齢の男性が多いのが理解できた。

女性版氷川きよし的な位置になるのかな?

コアなファンの人たちは、青く光るスティックを降りながら聴いてる。

(おじいさんがこういうものを持って降ってる姿も珍しい。)

公演は2部制で、2部は彼女を筆頭にメンバーも一緒になって客席へ降り、「バラが咲いた」、「明日があるさ」、「幸せなら手をたたこう」など、ステージで歌うオリジナルとは違って、とっても判りやすいベタな曲を盛り込み客のテンションを上げていく。

そしてアンコールでは10年目に突入したと言う「井の頭公園内ストリートライブ」の再現と言うことで、ビール箱に乗ってマイクなしでギターの弾き語りを披露。

しっかり場内に声もギターも届く。

この辺りも、キャリアとプロ根性が根付いているなぁ、と思った。


やはり演歌のフィールドで生きる人は根性と気遣いに優れないといけないのだろう。

素直に、これからもストリートライブも含めて頑張ってほしい、と思った。