池袋のシアターグリーンという劇場で「毛皮のマリー」を観ました。
「毛皮のマリー」と言えば寺山修司の代表作であり、美輪明宏氏の代表作でもある。
多くの劇団がこれまで取り上げてきたと思うが、それを人形劇にする…いや厳密に言うと「ひとり芝居+人形劇」舞台なのだ。
(でも、いっこく堂やパペット・マペットとは全く異なります。)
つまり、幾つかの人形・・・しかし、幼少の頃見た人形劇の人形と違い、かなり簡素化したもので、その分、見る側のイマジネーションが妙に刺激される…を一人で使い、自らも登場人物の一人として「役者」を行なうという、おそらく日本では前代未聞、ひょっとしたら初めて(?)かも!
実はきちんと原作を読んだことは無いのだが。(苦笑)
そもそも「毛皮のマリー」を数年前にこの同じ舞台を観て、その内容を初めて知った次第。
内容は、現在で言うオカマのマリーが少年のキンヤを監禁し、オカマとして育てるという計画に向かうまでの悲喜劇を描いている。
人それぞれの視点で、幾通りもの見方も出来る。
それを、ト書きまでも読んで、人形を扱い、自らも演じ、全てを一人で行なうのがたいらじょう(平 常) である。
彼の才能は凄い!!
この「毛皮のマリー」はR-15指定にして、人形劇を大人対象に見せようという意図が凄過ぎる。
多くの人がそうだと思うが(私自身もそうだったが、、、)、「人形劇」と言うと幼少の頃にNHK教育テレビで見たものがその全てではないだろうか?
もう、小学校を卒業すると「人形劇」も卒業するのが普通だろう。
その「人形劇」を大人対象として観せるのだから!
(しかしながら0歳児対象の演目もあるので、まさに“生まれた日から死ぬ日”まで観れる人形劇というものを創作したたと思う。実際、東京ドームでも人の枕元でも出来るというのだから、恐れ入る。)
大人のための人形劇~簡単に人の固定概念を崩す人形劇、それが“たいらじょう”の「毛皮のマリー」だ。
ご興味のある人は25日(日)まで同劇場にて公演。
ただ、昼のみ、夜のみ、と日によって公演時間が違うので要注意!