スペイン。
CM監督のトビーは、自分のアイデアでこの地まで来たが、
現地キャストは使えず機材もトラブル続きで、
作業は全く進んでいなかった。
そんな夜中スタッフと食事中、
店にいた売り子から彼は戯れにDVDを渡される。
それは彼が10年前に監督した映画
”ドン・キホーテを殺した男”だった。
・
「映画史上最も呪われた企画」
っていう触れ込みはどうかと思ったんですが、
"ブラジル"や"バロン""バンデットQ"”フィッシャー・キング”ら
一連の作品にも通ずる、
「夢で現」な、油断するとちょっと置いてけぼりを食らってしまう
監督らしい作品でした。
夢と分かっていながら、見続けて生きるのは
本人にとってはすごく幸せなことかもしれないなあと、
この作品を観ると思ってしまいます。
キホーテと、79歳のギリアム監督も、うっすらダブって見えました。
そして、アダム・ドライバーの今まで観たことがない
体を張った演技にはちょっと驚きました。