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ソリューションのおぼえがき

中小企業を応援するために、経営者と共に元気に戦っています!


正解なき、組織や事業の課題を発見し、
向き合って、ソリューションを提案しつづけるための「覚書」。

「ヒトは3つのグレードがあると真ん中を選ぼうとする」という行動特性があるようです。

あなたはデジカメを買おうと家電ショップに行き、同一メーカーの3つのモデル、

A:¥50000

B:¥35000

C:¥20000 を見ています。

 

それぞれ、グレードが違い値段も異なりますが、あなたは3つのなかで、どのモデルを買いますか?

 

実験によると、選択肢がBとCしかない場合、それぞれの売り上げは半々になりました。

 

ところが、Aを加えた3種類の場合、Bの売り上げが約6割を占め、Aの売り上げも約2割に達したそうです。

 

 

これは日本でも、昔からお寿司などで「松」「竹」「梅」とあるように、一番下のグレード「梅」ではちょっとセコく感じるし、「松」では贅沢すぎるだろうから「竹」を選ぼう、といった人の心理を突いた商売人の知恵としても見ることができます。

 

こうした、真ん中のものを選ぶ性質を行動経済学では極端性回避理論といいます。

問題解決型営業においては、チーム全体がクライアントのビジネスニーズを的確に理解し、迅速に解決策を提供することが求められます。

案件ごとに取り組むために個人ごとに役割を認識して責務を担う必要もあります。

 

特に、業界の専門知識や経験を共有し、協力して問題に取り組む文化が醸成されていれば、高い顧客満足度が得られやすくなります。

 

営業担当者はチームメンバーとの連携を重視し、複雑な課題に対して迅速かつ効果的な解決策を提供することが期待されます。

同時に、分析力と創造力を発揮してクライアントの期待を超える解決法を見つけ出す能力も重要です。

行動経済学の中で「プロスペクト理論」という考え方があります。

 

「得をする時と損をする時で価値の感じ方が異なる」ということを体系化した理論です。

 

 

あなたは以下の2つのパターンのくじが選べるとします。

 

A:もれなく¥10000が当たるくじ。

B:50%の確率で¥20000が当たるが、残り50%の確率で¥0のくじ。

この場合、あなたはどちらを選ぶと考えますか?


実験によれば60%の人がAを選んだそうです。

 

では、次の場合はどうでしょうか?

 

A:もれなく¥10000を罰金として取られるくじ。

B:50%の確率で¥20000を罰金として取られるが、50%の確率で免除されるくじ。

この場合、Aを選んだ人の割合は30%にまで落ち、Bを選ぶ人が70%までに昇ったそうです。

 

実は、確率の期待値の考え方で整理すると、どの選択肢を選んでも金銭的価値としては¥10000であるはずです。

要するに感情抜きではどれも同じ優劣なく選ばれても良いはずなのです。


ところが、

最初の実験の場合は得られる金銭が少なくても良いからより堅実性の高い選択肢を選ぼうとする。

次の実験の場合は、堅実性の低い選択肢を選んでリスクを回避しようとする意思が現れるのだそうです。

 

■つまり、同じ額でも自分の「利益」と「損失」では「損失」の方がより強く印象に残り、それを回避しようとする行動をとる事を示しています。

これを行動経済学では「損失回避性」と言うそうです。

 

又、同額であっても損失の方をより強く感じる事に変わりは無くとも、損失・利益共に額が大きくなればなるほどその感覚が鈍ってくる事も実験によって分かっています。

これを「感応度逓減性」と言うそうです。

 

プロスペクト理論とは、「損失を回避する意識」と、大きい額になるにつれ感覚が麻痺してくる事をあらわす「感応度」からなり、人間が利益や損失を伴う選択肢でどのような意思決定をするか、損失と利得をどのように評価をするのかを理論化しました。

 

 

感応度逓減性について分かりやすい例で説明すると、

AショップではTVが¥10000で売られている

Bショップは、15分ほど先の1つ隣の駅にあるものの、TVが¥6000で売られている

 

この場合、かなりの確率でBショップへ行くと思われます。

 

 

ではこれではどうでしょう。

AショップではPCが¥250000で売られている

Bショップは、15分ほど先の1つ隣の駅にあるものの、PCが¥246000で売られている

 

この場合、わざわざBショップへ行きますか? という事になります。

 

距離を動く割には価格のお得感が追い付かず、あえて動く必要がないと考えませんか。

提案型営業は、業界のトレンドや新しい技術に敏感であることが求められます。

 

個人の積極的な情報収集や学習が、顧客に対して先進的で価値のある提案を可能にします。

特に、チーム全体が市場動向に敏感であり、情報を共有する文化が築かれていると、迅速な対応が期待されます。

 

営業担当者はチームプレイヤーとして協働しながら、新たな提案を展開する創造的な思考力も身につける必要があります。

t分布は、母集団の母平均を推定する際に使用される確率分布です。

 

t分布は、正規分布に似た形状を持ち、サンプルサイズに依存する特性があります。

小さなサンプルサイズの場合、t分布は正規分布よりも分布の尾部が広がる傾向があります。

このため、小さなサンプルサイズにおいて、母平均の区間推定にt分布を使用するのが一般的です。

 

t分布を使用することで、サンプルサイズが小さい場合でも信頼性のある結果を得ることができます。

 

 

【事例】

ある飲料メーカーが、新しい飲み物を市場に投入しました。この新製品の容量を確かめる必要があり、容量が正確であることを保証するため、容量の平均値についての区間推定を行います。この場合、母集団は製品全体の容量です。

 

【手順】

標本の収集: まず、製品からランダムに選んだ一連のサンプル(飲料瓶)を収集します。サンプルサイズ(n)は重要なパラメータであり、適切に選択する必要があります。サンプルの容量を測定します。

 

標本平均と標本標準偏差の計算: 収集したサンプルの容量から、標本平均(X̄)と標本標準偏差(s)を計算します。

 

・信頼区間の設定: 区間推定の信頼度を設定します。一般的に、95%信頼区間を使用します。

 

・標準誤差の計算: 標本標準偏差(s)とサンプルサイズ(n)を使用して、標準誤差を計算します。

標準誤差(SE) = s / √n

 

・信頼区間の計算: 信頼区間の計算には、標準誤差とt分布を使用します。

信頼区間 = X̄ ± (t値 * SE)

 

ここで、t値は自由度(n - 1)と選択した信頼度に基づいてt分布表から取得します。

例えば、95%信頼区間を計算する場合、t分布表から対応するt値を見つけます。

 

結果の解釈: 計算された信頼区間は、母集団の平均容量についての推定範囲を示します。例えば、95%信頼区間が[500 ml~505 ml]であれば、我々は95%の確信度で母集団の平均容量がこの範囲に含まれると推定できます。

 

母平均の区間推定は、統計的な手法を使用して母集団の平均値についての不確実性を考慮に入れ、信頼性の高い推定範囲を提供します。これにより、製品の品質管理や意思決定プロセスに貢献します。