マネジャーを育成するためには、求められる役割を整理した上で体制を整えるとよいでしょう。
マネジャーの役割は、主に以下の4つの役割が基本です。
①情報管理
業界動向や社内外の情報収集、周囲との情報共有、問い合わせや要請への対応など。影響範囲は、メンバー時代よりも広範に渡ります。経営陣がかかげる方針を部署に浸透させる、チームの方向性を社内に示すといった仕事も必要です。
②業務遂行
チームの業務を滞りなく回すためのPDCAや、プロジェクトの推進、新企画の立案、イノベーションの創出などが求められます。当たり前ですが、自分自身の目標達成に向けての行動も求められます。
③人間関係
人間関係トラブルの発見や対処、モチベーション向上の施策、部署間の連携強化など、働きやすい職場づくりの実現にも主体的にかかわる必要があります。
④コンプライアンス
個人情報や機密情報の管理、労働基準法の遵守、業務に関連する法律の遵守など、コンプライアンス意識は必須のスキルです。
マネジャーになると、上記のような役割が増えます。
育成に熱心なマネジャーが、マネジャー候補に日頃からOJTを行っていけば、マネジャー育成は円滑に進むのですが、多忙なスケジュールのなかで満足な教育ができない場合も考えられます。
そこで
・メンバー時代に大きな仕事を任せる
・プロジェクトリーダーに任命する
・配置転換を行い、新たな仕事に取り組ませる
などをしながら、マネジメント力を高めていく必要があります。
また、マネジャー育成のために、育成担当者の仕事量を見直す必要があるでしょう。