マーケティング・コンセプトの変遷 | ソリューションのおぼえがき

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マーケティング・コンセプトとは、マーケティング活動における根本的な理念のことです。
マーケティング・コンセプトは、時代とともに変遷しています。
 
①生産志向
需要が供給を上回っている場合など、市場拡大の必要性がある場合に当てはまるコンセプトです。
生産活動を経営の主体とし、生産の効率化を高めることを第一に考えます。
そのため、販売活動などの生産活動以外の活動は、副次的なものととらえます。
 
②製品志向
消費者は価格と比較して一番品質の良い製品を好むということを前提とし、製品の品質向上を重視するコンセプトです。
企業は、顧客よりも製品の品質向上に関心があるため、マーケティング・マイオピア(近視眼的マーケティング)に陥りやすい傾向にあります。
(マーケティング・マイオピアとは、企業が製品の質を高めることのみを追求し、実際の消費者のニーズとは、かけ離れた製品を作り出してしまうことです。)
 
③販売志向
製品に対する消費者の興味を刺激しなければ、消費者はその製品を買わないとするコンセプトです。
大量生産によって、市場に製品があふれるようになった時代に生まれた概念です。
販売活動を経営の主体とします。
販売志向は、「製品を作ってから販売方法を考える」というプロダクト・アウトの考え方をします。
 
④マーケティング志向
マーケティング活動を最も重視するコンセプトです。
顧客志向ともいいます。
顧客のニーズやウォンツを的確に把握することを主眼とし、ニーズに合った製品を作り、市場に提供します。
そして競合他社よりも顧客満足を得ることによって、企業の目標を達成しようとします。
 
⑤社会志向
消費者および社会の福祉を維持・向上することにより望まれている満足を供給しようとするコンセプトです。
消費者の長期的利益を重視するマーケティング、環境破壊や地球資源の問題など、社会のベネフィットや自然環境の保全に貢献するマーケティングが代表例となります。