ヒトはなぜ頑張れるのか?についてオーソドックスなモチベーション理論を用いて整理してみることにします。
最初にモチベーションの仕組みを明らかにしたのは V.ブルーム氏の期待理論(Expectancy theory)と言われています。この理論によるとモチベーションの「誘因」として、
・対象への魅力度
・どのくらい目的達成に直結しているかの度合
・行動により手に入れることができる可能性
これらを掛け合わせたものが高いほど、モチベーションが高まるとされています。
観点①欲求
魅力度を欲求の観点から考えてみます。
マズローの欲求5段階説より
生理、安全、社会、承認、自己実現の階段があるとしても、
自分の置かれている環境や欲求の目的などによって、常に変わってくるのだろうか?
こと仕事の上で「なぜ、自分は頑張れるのか?」と問うと、
・自分の存在意義を認めてもらいたい
という人が一番多いのではないかと考えます。
観点②基準値
目標到達への可能性を基準値の観点から整理してみます。
仕事においては成果をあげないといけません。
そのために、目標や目指す数値を掲げるわけですが、その基準値が妥当かどうか?
これについてはヒトそれぞれの持つ現環境や自信、性格などによって変わってくる。
・現状の持つエネルギーの10%程度踏ん張れるような基準値 これなら自分でもできる!
をうまく掲げることが大切なのかもしれません。
※この基準値については一番難しく、組織においては「フェア」という視点と「妥当」という視点でよく混乱が起きます。
どうすればよいか?
これは、掲げる側の「説明理由がぶれないこと」でしか決着がつかないという実感があります。
観点③適正
可能性を適正という観点から考えてみます。
要するに「納得」できるものなら、頑張れるということです。
自分に納得できる理由があるなら、勝手に頑張ってくれるものです。
しかし、評価対象を外部に置いたとたんにこの適正か否かという観点がでてきます。
ましてや、仕事に置き換えてみるとなかなか自分の成長のためなどといった高尚な理由で自分自身納得できるものなのか?
※ここで無理やり納得させる?(本来無理やりに納得させることは説得というのですが)ことで解決しようとしますが、
信じて任せる、最低限のラインを掲げてやってもらうという姿勢で対応することで打開できるのではないかと考えます。