「論理 vs 感覚」
これは、「物事の判断基準」に関するリーダーの葛藤です。
リーダーは、「論理や合理」を軸に判断を下さなければなりません。しかし、時には「感性や感覚」でブレークスルーすることも大切です。
論理的・合理的に判断するだけでは、他者と違いのあるユニークな発想や戦略が出てこなくなる傾向があります。論理や合理によって導き出された答えは、多くの人の理解を得やすい分、独自性に欠けることが多いからです。よって、「何となく、これが正解だな」という、リーダーとしての直感や感性も大事にしていかなければなりません。
私自身、物事を判断する時は、論理はもちろんのこと、リーダーとしての「直感のようなもの」、すなわち感性や感覚も大切にしています。考え事をする時、まずは頭の中で図式化して考えます。その際、自分自身の経験則から「何となく、これが正解じゃないかな」と直感したことは重視しています。
しかし逆に、感性や感覚だけの決断は、永続性や再現性に乏しく多くの人の理解を得ることが難しくなります。
リーダーは、「論理」と「感覚」の両方を鍛えて、上手に使い分けていく器用さを身に付けなければなりません。「論理に裏付けされた感性」や「感性の奥に潜む合理性」こそ、継続的にメンバーを惹きつける“リーダーの魅力”となりえるのです。