戦略の種類について | ソリューションのおぼえがき

ソリューションのおぼえがき

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正解なき、組織や事業の課題を発見し、
向き合って、ソリューションを提案しつづけるための「覚書」。

「経営理念」・「企業理念」・「社是」、「ビジョン」・「長期戦略」・「中期戦略」、「(狭義の)戦略」・「戦術」といった専門用語の違いを理解すると、経営戦略の組み立てが容易になります。

 

(1)信念や価値観を示す:「経営理念」・「企業理念」・「社是」
「経営理念」とは、経営に対する普遍性をもつ信念や価値観を示すものであり、戦略の中の最上位概念です。これには企業が目指すべき性格を決めるという大きな役割があります。
長期間にわたって目標にするものですから、決めた後は簡単に変更する性格のものではありません。「企業理念」も経営理念と同様の意味で使われます。経営理念や企業理念が社外に向けて発信するのに対して、「社是」は社内に向けて発信するものです。

(2)中長期を見据えた数値目標:「ビジョン」「長期戦略」「中期戦略」
「ビジョン」は、経営理念などの最上位目標を実現するために設定します。経営理念には普通、具体的な数値目標は含みませんが、ビジョンは3年から10年程度の期間を経た後に実現すべき目標を、数値や具体的な手段を明確にして策定されます。「長期戦略」は期間として10年程度、「中期戦略」は期間として3年から5年程度を見据えたビジョンです。変化の激しい近年のビジネス環境では、長期戦略よりも中期戦略が優先されることの方が多くなりました。


(3)1年で何をするか:「(狭義の)戦略」
「(狭義の)戦略」とは、ビジョンを実現するためのさらに具体的な道筋として、1年(場合によっては半年)程度の期間で実現を目指す、数値目標や詳細な手段を記したものです。
前回も書きましたが、「戦略」は高い立場や高い視点からの経営判断であり、持続的な競争優位性を確立するための基本枠組みです。
現場での行動の方針を指す「戦術」とは区別されます。