会社が描いた戦略を実現するために、従業員が目標に向かって自然に行動できる「実行の仕組み」を構築する方法論。
それこそが「マネジメントコントロール」です。(Management Control)
3つの手法を駆使して仕組みを構築していきます。
①行動コントロール(Action Control)
スタッフの具体的な「行動」に直接働きかける方法です。
たとえば、製造工場やアルバイトさんの多い職場で、マニュアルを使って一定の行動をうながし、均一な品質のサービスや製品を提供するために適したやり方です。
また安全性を向上させたり、効率化によって人件費などのコストを抑えられる効果もあります。
②結果コントロール(Result Control)
スタッフに目指すべき目標とその評価基準を伝え、各自の創意工夫と努力に任せるやり方です。
「やらされ感」が少ない分だけ、各スタッフが当事者意識が持ちやすく、質の高い顧客サービスの提供が可能になります。
ただし、人によって成果にバラツキが出やすいという弱点があります。
③環境コントロール(Personnel & Cultural Control)
経営哲学に共感した人々を集め、それにしたがって組織をデザインし、能力向上のための教育などを提供することによって、理念集団を作り上げる方法です。
他の2つのコントロールに比べて、やや間接的なので、即効性は弱い反面、長期的な効果を発揮する方法です。
この3つを、業種や組織に合わせてうまくブレンドするのが「マネジメントコントロール」です。これらは双方にテンション(Tension)緊張感がかかります。常にバランスを見ないといけません。これもマネジメントそのものになってきます。
「マネジメントコントロール」がうまく機能すると”やらされ感”がなくなります。
そして自分の意思に沿って行動しているだけで、それが組織のためになり、成果にもつながるようになるため、社員のモチベーションが上がります。
私が常日頃から大切にしている、組織の仕組み作りのベースとなる考え方です。
中小企業の組織支援にも間違いなく使えるロジックです。