新興業界のビジネスモデルって? | ソリューションのおぼえがき

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「新興業界」とは、技術革新や市場需要の変動、または新しい顧客ニーズの出現などにより新たに生まれた業界、またはいったん消えてしまったが復活した業界のことです。

新興業界におけるビジネスモデルは「先行者優位」です。
業界の初期発展段階に、重要な戦略的・技術的意思決定を下した企業が勝ち残ることができます。

先行者優位は、一般に次の3つの要素を源泉としています。

①技術的リーダーシップ

ある業界発展の初期段階で、特定の技術を確立した企業は、技術的リーダーシップをとることができます。
これにより新興業界で次の2つの競争優位性を生み出します。

・ある特定の技術に基づく累積生産量が後発的企業よりも大きくなるため、より低い生産コストを実現できます。ただし、その優位を持続するためには、その技術が競合他社に急速に拡散しないようにしなければなりません。

・ある技術に早期投資をした企業が、その技術に関して特許による保護を受け、自社のパフォーマンスを高める場合です。

②価値ある経営資源の確保

新興業界において、戦略的に価値ある経営資源を、その真価が知れわたる前に手に入れた先行企業は持続可能な競争優位を獲得できます。
このような経営資源を入手できた企業は、その業界において模倣に対する強力な障壁を築き上げることができます。

先行企業によって先制確保される戦略的に価値ある経営資源の例としては、原材料へのアクセス、特に好ましい地理的ロケーションなどがあります。

③顧客のスイッチング・コストを高める
顧客のスイッチング・コストは、顧客がその企業の製品やサービスを利用するために何らかの投資をし、かつその投資が他社の製品やサービスを利用する時には何の役にも立たない時に生じます。
こうした投資は顧客を特定の企業に固着させ、顧客が他企業から製品やサービスを購入することを困難にします。

例えば、パソコンで、あるアプリケーションソフトを導入した企業は、他のアプリケーションソフトに切り替える時は、オペレーターの再教育やデータの再利用にコストがかかるため、スイッチング・コストを高めることになります。

以上のように、新興業界におけるビジネスモデルは先行者優位です。

最近では、IT産業が新しく生まれ、目覚しい発展を遂げています。
ソフトバンクや楽天といった企業が、この戦略によって急成長した企業です。