自立型人材を育成するにはどうしたらよいでしょうか?
最近、本当によく尋ねられます。どう答えたらよいか・・・?
一つの考え方を書きたいと思います。
まず、人間の欲求について考えてみましょう。
人間には大きな2つの欲求があります。
人生を楽に暮したいという「安楽の欲求」と、充実した人生を送りたいという「充実の欲求」です。
当たり前ですよね。この欲求2つを満たすこともできますが、一方で相反する欲求ともいえます。
例えば「安楽の欲求」に従うと、困難を避け、問題に対しても極めてネガティブに反応をします。問題を発見してより良くしようと思うどころか、反対に問題が見つかったとしても無視したり、他人のせいにしたり、非難したりします。
安楽な生活を求める人にとって、仕事はそのために仕方なくするもので、できればやりたくないと思っています。
努力することは疲れることと感じるのです。
常に自分の限界を感じ、変化を好まず、毎日同じことを繰り返すことを求めます。
最も嫌がることは、自分の置かれている環境が変化すること、失敗すること、そして「夢は何ですか?」という質問に答えることです。
一方、「充実の欲求」に従うと、まったく反対の反応をします。困難をチャンスと捉え、自分からポジティブに責任をもって物事に取り組み、逃げずに、今までやったことのない新しいことにもチャレンジしようとします。
充実した生活を求める人にとっては、仕事は自分の能力と個性を生かして貢献し、自分が成長するためにするものであるため、前向き、積極的に仕事に取り組んでいきます。
自己責任で仕事にあたるので、トラブルの処理も早くなり、能力も向上していくようになるでしょう。
そうすれば、自分に対する周りの信頼も高まり、結果的にさらに充実した人生を送ることができるようになります。いいことずくめです。
ところが、残念ながら、安楽の欲求は、充実の欲求よりもはるかに強いために、普段から人間は無意識でいると安楽の欲求に流されていくことになります。
充実の欲求を満たすためには、意識的に充実の欲求を満たそうと努力することが必要となるのです。
自立型人材が求めるのは、言うまでもなく、充実した人生です。また、逆に、真に充実した人生を送ろうとすればするほど、人は自然と自立型人材へと育っていきます。
成長する人材を生み出すための一つの考え方です。