営業の組織をアドバイスしてほしいといわれるとき、
どのようにして売上管理をしているのか?と尋ねるようにしています。
たいてい、「ノルマ」で管理しているとおしゃられます。
そもそもノルマは労働管理的な言葉で、強制の意味合いを感じています。
そこで、そのノルマの意味を尋ねるようにします。
そうすると、売上高を按分して、各人にノルマを与えて、ノルマの管理をしていますとおしゃられることが多いです。
で、営業会議などで、出来た、出来ていないなどと厳しく叱責される場面があるわけです。
これでは営業のモチベーションが上るとは思えません。
下手をすれば、組織が崩壊、営業部長が社長から叱責を受けるということもままあります。
単純な受注合戦で、歩合制の企業の場合は除きますよ。なぜなら、歩合制の場合は、稼ぎたいという違うモチベーションで働く事ができるからです。
(これはこれでモチベーションを担保するのは大変骨が折れるんですが・・・。)
中小企業はそもそも「利益設定」から始めるべきで、その逆算から売上高設定を行ったほうが、負けない経営が可能になると思います。
もちろん、業界がイケイケで攻めて攻めて、受注合戦でも耐えられる状況なら話は別ですが、まずそんなおいしいマーケットで戦う事は無いでしょう。
利益を逆算して、「必達の利益目標」を設定
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それから今の自社の実力から売上高を仮設定
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(営業の積み上げの110%位のしんどさが理想です)
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経費を検討します (ここはマネジャーの仕事です)
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売上目標を按分しますが、あくまで自己申告から始める
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それぞれの社歴や能力・期待などと責任から調整
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もし足しこんでも目標数字が残る場合は、経費を見直すかまたは営業のリーダーが全て責任を持つ
ざっと以上の流れで目標設定を行っていきます。
自然とやる気のある人材、保守的人材、あきらめの早い人材などキャラクターも見え隠れするので、マネジメントのヒントも得られます。
目標という言葉を使うと、個人の目指す売上を積み上げ、会社の要求する売上高との危ういバランスの中で、到達しなければならない目指すものという意識で取り組みます。
自然と営業が育ってきます。
まずは、ノルマという言葉から目指すべき目標という言い方から変えてみるのもいいかと思います。