SNSの組織運営について | ソリューションのおぼえがき

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企業のソーシャルメディア運営について、運営組織という面で考えると以下の5つのパターンに類型化できるらしい。


1.Centralized(中央集権型)

2.Distributed(分散型)

3.Coordinated(協調型)

4.Multiple Hub and Spoke(ハブ型)

5.Holistic(総員稼働型)


1.Centralized(中央集権型)

 戦略、方針、施策、そしてオペレーション内容にいたるまでのすべてを専門部門がコントロールするパターン。

組織として一貫性を持たせられるのが最大のメリットといえます。

 一方で、柔軟な対応が難しくなるというデメリットも、また、専門部門を設けなくてはならない点が、大きなハードルとなる企業も多いと思われます。


2.Distributed(分散型)

 一部の組織あるいは社員によって自然発生的に始まり、そのまま施策として運営される形態となるパターン。

ソーシャルメディアが企業の施策として取り入れられるようになる初期段階において多く見られるパターンでもあります。

 ソーシャルメディアそのものに明るく、それなりにユーザーとして経験を積んでいる社員が多い企業で、担当者(部門)がそれぞれ独自に動くことになるのが典型です。

個々の施策における瞬発力、そして柔軟性は高いが、全社的に一貫性のある戦略においては非常に難しいアプローチであると考えられます。

 また、このパターンを実践するためには、ソーシャルメディアそのものに明るい社員が多くいることが前提であり、かつ彼らの活動にあたって明確なルールを設けることが必須となってくると考えられます。


3.Coordinated(協調型)

 特定の部門にソーシャルメディア戦略全般の舵取りを担わせる形ではなく、ソーシャルメディア戦略に関与する複数部門から、それぞれリード役を立て、そのリード役を中心に各部門が協調して、全社的にソーシャルメディア戦略を運営していくパターン。つまり、「Centralized(中央集権型)」と「Distributed(分散型)」の特徴を併せ持ったパターンだと考えられます。

 主に、当初はDistributed(分散型)で始めたものが、その後体制を整備させた結果として、このパターンを確立するケースが多いそうです。

この場合、もちろん関係する部門それぞれにソーシャルメディア戦略のリード役が存在することが前提となります。

 このパターンにのっとって運営体制を構築していく場合には、連携させなくてはならない部門をきちんと考えることが最も重要となります。


4.Multiple Hub and Spoke(ハブ型)

 ソーシャルメディア戦略のリード役を立て、他部門と協調しながら全社的な活動を行なっていた個々の部門が、それぞれさらに関連する他の部門のハブとなって機能するようなパターン。

「Distributed(分散型)」が、やがて「Coordinated(協調型)」になり、さらにそれが拡大してきた結果確立されるケースが多いです。

 これはそもそも組織数が多い、いわゆる大企業に見られるパターンです。


5.Holistic(総員稼働型)

 ソーシャルメディア戦略におけるキーとなる部門や担当者を設けず、企業に属するすべての社員が一定のリテラシーおよびルールの元に、ソーシャルメディア上で活動を展開していくパターン。

基本的には「Distributed(分散型)」の発展型として考えられますが、決定的に違うのは「Holistic(総員可動型)」の場合は“ソーシャルメディアと相対する”という意識が企業文化の奥深いところに既に根ざされているという点です。

全社員の意識下に「ソーシャルメディアの適切な活用」が当たり前のように存在している企業の場合に可能なパターンとなります。

 ほとんどが従業員規模も小さな企業であることが多いパターンです。