セル生産方式がうまくいかない理由 | ソリューションのおぼえがき

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セル生産方式=一人で複数工程を担当し、はじめから最後まで一人屋台のように、製品を完成させる生産方式


私もテレビでみました。生産者が完成品に自分の印鑑を押している瞬間。

導入して試行錯誤を続けるもライン生産より効率が上ってきて大喜びする工場長の姿・・・。


ライン生産方式という長期間をかけて洗練されてきたモノづくりの基本システムが、多くの工場で一夜にして捨て去られたという印象があります。


 従来より日本の企業は、①多品種少量生産にも対応できる②トヨタに学ぶJIT(ジャスト・イン・タイム)生産システムもライン生産を前提としています。なのに・・・根本的に覆すやり方を導入しなければならない理由は?


どうも、日本企業が品質にこだわりすぎた感があるかもしれません。

①世界水準ではおそらくNo.1にもかかわらず、国内需要の厳しさやPL法の関係もあったかも?

②また、国内の景気低迷で海外と競争する上でのコストダウンとなる施策かも?


では、セル生産によって生産性が大幅に向上したというケースは多数ありますが、「理論的にセル生産がライン生産よりも優れていることを示す根拠はまったく存在しない。」という意見があります。


今一度、従来の生産方式で見直しながら、日本古来の多品種少ロット・JITを参考に、品質と納期をうまくやりくりする仕組みづくりを考える必要がありそうです。