売上が思ったように上らず、「新規顧客を獲得しなさい!」とよく営業会議や販売会議で号令が出ることがあります。
結果、活動量は増えたものの、活動コストが増え、利益が圧迫、売上高は想定よりも上らない・・・なんてことが良く起きます。
活動量を増やしたところで、なかなか新規顧客を取ることができるものではありません。新マーケットならまだしも、マーケットが成熟していれば、なおのことです。
新規顧客への販売コストは既存顧客の販売コストの5倍かかるといわれています。
企業においては、新規開拓が重要視されることが多いですし、営業パーソンにとっても新規受注の方が偉いと思っている節は多いです。
ところがこの考え方によると、顧客とのリピート取引の方がはるかに企業に貢献するということがいえます。
既存顧客のフォローが大切なのですが、
・アップセルやクロスセルなどでの売上単価・売上商品数向上
・良い口コミを誘発させることでの新たなファン作り
・既存顧客の要望による新しい商品開発・商品改善
など、うまく既存顧客の声を拾って、モニタリングする仕組みを作ることが大切です。
新規開拓を強化するなら、活動量を増やすために、営業パーソンを増やす
既存フォローを重視するなら、顧客へ提案したり、アフターサービスをする、フォロー部隊を強化する
どちらも必要ですが、限られた資源をうまく活かして、最大の効果を挙げたいものです。
ちなみに、既存顧客の離脱率を5%改善すると25%収益が改善されるという「5:25の法則」という考え方もあります。