消費者調査によってニーズはわかった、商品は開発できた・・・いくらで売るか?
マーケティング戦略上、価格設定は一番難しい問題です。
価格感度分析(Price Sensitivity Measurement Analsys)によって、消費者のニーズと企業側のウォンツを満たす適正価格を探ります。
主にアンケート調査によって、顧客の価格感度を集計し、統計化します。
①この商品がいくらから「高い」と感じ始めますか?
②この商品がいくらから「安い」と感じ始めますか?
③この商品がいくらから「高すぎて買うことができない」と感じ始めますか?
④この商品がいくらから「安すぎて品質に問題があるのではないか」と感じ始めますか?
①~④までの価格を横軸、累計パーセンテージを縦軸にしてグラフ化します。
①③は右上がり、②④は右下がりのグラフとなります。
また、①~④の4つの交点ができます。
②×③:下限価格
これ以上高いと誰も買わない価格
上限価格は利益率が高くなり、企業側としてはうれしいことですが、消費者にとってはギリギリの価格です。
ブランド品・プレミアム品・オンリーワン品
①×②:妥協価格
これくらいなら仕方が無い価格
消費者の納得できる価格帯です。
③×④:理想価格
こうあってほしい価格
本当の意味で消費者が望む価格帯です。
ただ、妥協価格よりも若干安い価格帯となり、企業がこの価格に見合うコストで成り立つかが問題となります。
④×①:上限価格
これ以上安いと信頼できない価格
下限価格は薄利多売で販売しないといけなく、ディスカウントストアやスーパーでの特価などで検討します。
売れる数量が増えると固定費の比率が急激に下がる場合の商品の価格設定です。
価格設定は本当に難しいです。また、一旦価格を下げると上げることの難しさを痛感すると思います。
そういう意味で、感覚だけでなく、このように論理的に価格設定を検討することも大切だと考えています。