ミニカー集めはしてませんが、昔から欲しいミニカーが1台だけありました。
それはプリンスロイヤル。
初の国産御料車、プリンスロイヤル。
今は無きプリンス自動車により設計/開発/製造されたスーパー・リムジン。
1967年、宮内庁に第1号車を納入。
しかし前年の'66年にプリンス自動車は日産自動車に吸収合併されたため車名が「ニッサンプリンスロイヤル」となりました。
レーシングカーやスポーツカーも好きですけど、他のいろんなジャンルのクルマも好きなんですよ。バンやトラック、そして黒塗りの公用車なんかも好物。
そして公用車の中でも究極のラスボス的な存在、それがプリンスロイヤル。
※ 個人による印象です。
画像はヨネザワのミニカー、ダイヤペット・シリーズです。
スケールは1/47というハンパな数字。というのもプリンスロイヤルはイメージするよりも車体が巨大なのです。そのため他の1/43スケールのミニカーと同じ箱に収めるためのスケール調整と思われます。いわば箱スケール。
実車がどのくらい巨大かというと、全長6,155ミリ。6メーター以上。普通のセダンでも5メートルあればデカい方ですけどそれよりも二割増し。後輪とリヤドアの位置関係からもホイールベースがいかに長いかが見てとれます。
幅/高さは共にほぼ2メーター。普通の車では幅1.8メーター前後。プリンスロイヤルはとにかく巨大。
ミニカーのサイズは長さ約13.5センチ。1/144ガンダムやメカコレヤマトよりもちょこっと大きめ。亜鉛ダイキャスト製でズッシリきます。リヤドアに菊の御紋も付いてますよ。
ドア/ボンネット/トランクの開閉ギミックは昔のこの手のミニカーではお約束。
最近の同スケール・ミニカーの精巧さに比較してしまえばやや大味な造りではありますけど、何を隠そうプリンスロイヤルのミニカーはこのダイヤペットしかないんです。
過去から現在に至るまで国内外含めた全てのトイメーカーでプリンスロイヤルを立体化したのはヨネザワだけ。
へーそーなんだー…というムダ知識ですけどw
ダイヤペットのプリンスロイヤルは1975年発売。当時価格900円。
発売初期はリヤドアの菊の御紋がシールなんですが、後に立体的にモールドされます。この違いで初期型/後期型に分類されます。画像の個体は立体モールドの後期型。
そしてカラーリング。実車は黒塗りしかありません。が、ダイヤペットではブラウンもラインナップ。加えて百貨店限定カラーとしてシルバーがあります。
更にはなんと金メッキモデルも発売。ガラスケース付属、桐の箱に入ってお値段は2倍…いや20倍の当時18,000円、だそうです。
プリンスロイヤルは初の国産御料車ですが、その特殊用途ゆえ国産車としてもそれまでに無い特殊な造りになっています。
陸運局届け出の車両型式は「A70」。
ボディは超ブ厚い鋼鉄製、もちろん防弾ガラス。総重量は約3トン。普通の大型セダンでも2トン以下です。
その車重を支えるタイヤは無論特注品。というか全てのパーツが専用品ですけど。
エンジンはプリンス製6.4リッターV8の「W64型」で260馬力。
真夏の炎天下をゆっくり何時間パレード走行しても絶対にオーバーヒートしない冷却性能。
ブレーキ系統は万が一に備えて独立した二系統を装備。
内装はなんたらかんたらの高級素材を使用。
ボディの塗装は意外にもラッカー吹き付け、要するに安い塗装だったそうです。
これは公務出先で万が一事故に会い傷付いたとしても即時簡単に何処でも補修できるようにするため、だそうです。
1967年から永きに渡りお役目を勤めたプリンスロイヤルですが、最善のメンテナンスを施して尚避けられない老朽化を懸念した日産自動車が使用の中止を自ら申し出たことにより2004年にトヨタセンチュリーロイヤルにその役目をバトンタッチします。
トヨタセンチュリーロイヤルはセンチュリーの基本シャシーをベースにしながらもほぼ全てが専用に造られてます。スタイルはセンチュリーを踏襲してますがサイズはプリンスロイヤルとほぼ同じ。エンジンはセンチュリーと同じV12を搭載。
型式はセンチュリーの「GZG50」に対しセンチュリーロイヤルは「GZG50改」。
コレはまだミニカーなど無いみたいですけど、発売されたらちょっと欲しいかな。
──────コメント(15)─────
顔アイコンカムロ
こっちも趣味とは知りませんでしたw
デボネアとかも食指が伸びるんですかねぇ?
2016/1/11(月) 午後 2:32
<<返信する
削除
ソリッド
カムロさん
こっちもそっちも趣味です。浅く広くw
デボネアもイイですね セド/クラの面パトなんかもタマラナイ(笑)
2016/1/11(月) 午後 3:13
<<返信する
削除
スチュピッド6
これは味のある良いミニカーですネ!
2016/1/11(月) 午後 5:34
<<返信する
削除
恒点観測員
たしか、シルクハットを被ったまま乗れるように車高が高いんですよね?
モデルは英国王室専用車だとか…
アメ車ならサイズ的にもっと大きいのはいくらでもありますが、あの国には【紳士】が居ませんからねぇ。
◎御用【列車】も守備範囲ですか?
原宿駅の特別改札と特別ホームとか……
2016/1/11(月) 午後 6:56
<<返信する
削除
ネビィラ 71
そうですよね~。プリンスは偉大なメーカーですね。
スカイラインもプリンスですからね~~~♪
若い世代にも永遠に語り継がれて欲しい物語と思います。
2016/1/11(月) 午後 10:04
<<返信する
削除
ソリッド
スチュピット6さん
ありがとうございます
昔ながらのオモチャっぽい造りがむしろイイ塩梅ですかね
これでもダイヤペットシリーズとしては“ちょいリアル”らしいですけどw 詳しくないんでよくワカリマセン
2016/1/12(火) 午前 0:26
<<返信する
削除
ソリッド
恒点観測員さん
そうそう、シルクハット対応ですよね。リヤドアは後ろヒンジで観音開きです。
代々英国王室専用車と同じくディムラーやロールスを御料車としてきた経緯がありますから国産化に際して踏襲した点も多々あるでしょうね。
プリンスロイヤルは純粋に「クルマ」として好きなんですよ。なので皇室つながりでも列車の方はサッパリです
恒点観測員さんこそサスガ、何でも詳しいですね
2016/1/12(火) 午前 0:42
<<返信する
削除
ソリッド
ネビィラさん
プリンス自動車というとスカイラインは外せませんよね~
元祖丸テールの50系やS40グロリアも好きです
プリンスは飛行機屋の血筋と技術を引き継いでるだけあって当時から先進的な設計の優れたクルマを造ってましたけど、それが必ずしも商売には直結せず最期は...
その優れた技術力を買われての御料車採用だったのに残念ですね。
2016/1/12(火) 午前 1:07
<<返信する
削除
ばいきんダディ
うお~、ヨネザワのダイヤペット!
私の実家にもまだ5~6台残っていますよ。
あの車の周りのスポンジに妙な愛着を感じます。
プリンスロイヤルを取り上げられるとはさすがソリッドさんだなあ・・
スポーツクーペばかり集めてる自分が幼稚に思えるぜ・・・
これをモデル化したヨネザワもすげえや。
もう日産はこの手のハイソカー作ってないんですよね。
プレジデントもデボネアも無くなって、トヨタ一辺倒になってしまったのは残念です。
2016/1/12(火) 午後 2:16
<<返信する
削除
へてかるぴ
元々クルマ系に疎い事もありますが、
どれもこれも知らない事ばかりでした
実車の塗装がラッカー云々のくだりは目ウロコでしたね~
そういえば、板金修理の際に一番早く安く綺麗に仕上がるのが黒だと聞いた事が有ります
「一切の調色が要らないから」だそうですね
しかし、金色バージョンの18000円って、よほどの思い入れが無いと買えなかったろうな~
2016/1/12(火) 午後 6:36
<<返信する
削除
ソリッド
ダディさん
「ダイヤペット」って響き懐かしいですよね
スポンジはちょいと黄ばんでたので代用品作りましたw
歴代御料車のミニカーはロールスなど一応モデル化されてますけどプリンスロイヤルは後にも先にもヨネザワだけみたい。一応その筋にお伺い立ててるんでしょうかね。
いわゆる「高級車」って利益率も高いんですけど、企業に体力が無いと造れないんでしょうね。その点で盤石なのはトヨタだけなんだと思いますよ。
クルマはゲテ物含めけっこう雑食なんですよ
2016/1/13(水) 午後 7:01
<<返信する
削除
ソリッド
へてかるぴさん
ぶっちゃけラッカー塗装云々~は自分も最近知ったんですよ(笑)
常日頃走り回るハイヤーやタクシーに黒塗りが多いのも由来を辿れば塗装の値段に行き着くってことでしょうかね
18,000円…金メッキとはいえダイヤペットそのままの造形、いったい誰がターゲットなのか?w
と言いつつも今じゃスタンダード仕様もイイ値段になってたり...(笑)
2016/1/13(水) 午後 7:03
<<返信する
削除
顔アイコン重力の底で重力ブレーキ
バイクの話題でこちらにも触発され(釣られ)ました
「ハイソ系」セダンのメーカーがほぼトヨタ1社になってしまってから結構経ちますが、かつてはあの三菱も、そしてマツダさえもハイソセダンモデルを出していたんですよね
80年代のバイクブームもそうですが、当時は車も今では考えられない各社ラインナップでした。
え?現行日産シーマ?あれはフーガです。え?三菱プラウ(ry
ちなみに不人気車フーガ、3台乗り継ぐほど溺愛してます
バブル後のスポーツカー斜陽とともに高付加価値グルマの衰退も寂しい限り
センチアのソーラーベンチレーションシステムとか、初代セルシオのグローブボックス内とんでもオプション「車載FAX」とか、無駄の美学が良いのに
プリンスロイヤルの実車は勿論見たことないですが、超ミニプリンスロイヤルとでも言えそうな「オリジン」は1度だけ目撃した記憶があります
確かトヨタのプログレあたりをベースにした限定モデルで、プリンスロイヤル同様に観音開きでロイヤルなデザインでしたね
「アニメのクルマ」本、需要ありますかね?アスラーダとかめぞん一刻・三鷹氏の2代目ソアラとか…
2018/3/29(木) 午後 11:13
<<返信する
削除
ソリッド
重力の底で重力ブレーキさん
日本国内ではミニバン&ワゴンタイプの実用車が主流ですからね~、無駄の美学どころか小型のセダンすら数えるほどしかありませんよね。
まぁ個人的には核家族で巨大空間な重量のあるクルマは単なるムダだと思うんですけどねw
フーガを3台乗り継がれている重力の底で重力ブレーキさんのコダワリは相当なものですね。セドグロの後継として誕生したY50、次のY51もロングスパンなモデルライフですが次期モデルは再来年あたりでしょうか。
オリジンはプログレベースの1000台限定車で700万、量産ラインの設備では作れないのでセンチュリーばりに職人仕立てな贅沢なクルマですよね。希少車のはずなんですけどけっこう何回も見てますよ。
トヨタってたまに吹っ切れたクルマ作りますよね、クラウン・コンフォートGT-Zはちょっと欲しかったです
2018/3/30(金) 午前 1:33
<<返信する
削除
ソリッド
重力の底で重力ブレーキさん
「アニメのクルマ」本、あれば見たいですけどね🎵
でもバイクの数倍ありそうですから三鷹さんのソアラとかよし子ちゃんのお父さんのタクシーとか 片っ端からだと編集作業大変ですねw
クルマが主役級で活躍するアニメやSF系アニメの架空のクルマをメインにした方が見て楽しめるんじゃないかと思いますよ。
ルパンのミニやチンク、SSK、ブライガーやエクスドライバー、荒巻課長のセダン。クラッシャージョウやコブラのエアカーなど。
マッハ号やグランプリの鷹、ルーベンカイザー、ガッタイガーなどのレース系も網羅すればかなりの数になると思われます
2018/3/30(金) 午前 8:23