クリスパーを用いたゲノム編集は、昨今の分子生物細胞学の人気のトピックとなっている。
須田さんもこの分野の本を書いている。

STAP事件の時、須田さんの本は、STAP派の研究者たちをずいぶんと傷つけたと思うが、彼女の本は、桂報告書の出る前に出版された。
STAP事件の裁定が出た後には、須田氏は、STAPねつ造論やES説について、新たに補足したり、自らの正当性を主張するための著書を書いていない。
すでに、須田氏の興味はクリスパーにうつったようで、その分野で取材した科学記事をまとめて単行本を出した。須田氏の著書のアマゾンサイトを貼り付けようとしたが、すごく長くなるので止めた!

臨床医学の世界でも、何かひとつ業績で論文を書いて成果を示すと、もう、その分野のフォロウはしない医師たちがいる。彼らの研究は、短期間で終わってしまう。
このタイプの医師たちは、次は、研究対象を別の話題にシフトして、別の成果を追及している。

臨床論文と言えど、新規性は大事であり、一旦、論文を書いた後でも、その後に補足したいこと、修正したいことはあるはずだ。しかし、そこにはもう触れないタイプの人たちのグループがいる。
正直言って、これでは信頼性がうすいのだ。

一方で、こうした手法とは全く異なり、何十年にもわたり、同一の病気の経過を観察フォロウしている優れた研究もある。
特に、こうした仕事は、教授と医局員によって続けられる息の長い研究であることが多く、精度も高く、尊敬に値する。誰かがデータをねつ造などすると、全体の流れがおかしくなってしまうものだ。但し、臨床教授の権力が低下して今では、難しい手法の研究となっている。

いづれにしろ、論文でも、記事でも、公開後のフォロウというのは、とても大事なはずだ。
競争の厳しい科学分野の話題を記事にしようとすると、必ずライバル研究者というのがいるので、ジャーナリストは、ライバル研究者からの一方的な情報では記事にできないのだが、須田氏の場合は、この偏った情報ソースを実に素直に著書に残している。

もっとも、マスコミの記事と、医学研究論文とは異なり、社会がそれらに求める中身も違うものなので、いまさら、須田著書への恨み節を言っても仕方ない・・・。

これからも、須田氏は、時の科学トピックを追い求めてその記録を本に書くのであろうが、今も世の中に残る多くのSTAP疑問に対して、須田氏は何を思うのか?自書の問題点を思い出すことはあるのだろうか?あるいは後悔しているのであろうか?
過去を書き捨て、出し捨てにせず、ぜひ、STAP事件を独自に考察して、STAPに関する新著を再度出して欲しいと願う。

さて、今回は、須田氏に関するネガティブな話題は避けて、今の彼女が追求するクリスパーを用いたゲノム編集について触れてみた。

昨年、科学界を騒がした一論文を紹介する。この成果には、例のノフラー氏も自らのブログにいろいろ疑問を書いている。

この論文は、父方母方で受精したヒト細胞において、クリスパー用いて、遺伝子構造に欠陥のある父方の遺伝子を、母型の正常の遺伝子型にした成果を示した内容である。MYBPC3変異とは、心筋が肥大してポンプとして機能しなくなる遺伝病で、異常な遺伝子を保有している人は、結構多いそうだ。民族によっては、2-8%とのことである。遺伝子異常があっても、その代の人では病気がマスクされることがあったり、若年で突然死になったり、臨床の病気というのは個人差が大きい。いづれにしろ、この遺伝子情報は、次の代につながっていくのである。
臨床の場でも、決して少なくはない病気であるが、治療法はなく、マスコミで心臓移植で話題になる病気である。

Hong Ma, Nuria Marti-Gutierrez[…]Shoukhrat Mitalipov
Nature volume 548, pages 413–419 (24 August 2017) |
https://www.nature.com/articles/nature23305
ゲノム編集は、遺伝子変異から生じる病気の発症を防止できる可能性を秘めている。ここでは、CRISPR-Cas9を用いたDNA修復応答を使い、ヒト着床前胚におけるヘテロ接合性MYBPC3変異を高い精度で修正させた。父親由来の対立遺伝子にある変異遺伝子を二本鎖切断(DSB)して、合成DNA鋳型の代わりに相同性のある正常の母親遺伝子を用いて修復した。 DSBが誘導された細胞周期段階を調節することにより、我々は胚を切断する際のモザイクを回避し、野生型(正常型)MYBPC3遺伝子を保有するホモ接合胚を高率に得ることができた。懸念されたオフターゲット突然変異(他の遺伝子異常)を引き起こすことなく、アプローチ手技の効率、正確性、安全性は、着床前遺伝子診断を補完でき、ヒト胚における遺伝的変異の是正に使用される可能性を持つ。しかし、技術の再現性を含めて、臨床応用の前にはやるべきことはまだ多く、残っている。




         コメント(12)
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「クリスパー・キャス9(CRISPR-Cas9)」については、以前から倫理的な問題が問われていましたが、さらに重大な(本質的な問題と言えるかもしれない)欠陥が見つかったようです。

ゲノム編集でDNA消失、新技術の信頼ゆらぐ 英チーム:朝日新聞デジタル 2018年7月17日
https://www.asahi.com/articles/ASL7G3FGYL7GULBJ002.html
遺伝子を自在に操作できるゲノム編集技術の一つ「クリスパー・キャス9」を使うと、DNAの一部が意図せずに消えてしまう恐れがあることを英国の研究チームが発見した。医療への応用が期待される新技術の信頼性がゆらぐ結果で、チームは、編集された遺伝子を徹底して調べるべきだと警鐘を鳴らしている。
(続く) 削除
2018/8/9(木) 午後 11:35 [ gen**ron ] 返信する
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(続き)
英国の研究チームの論文は「Repair of double-strand breaks induced by CRISPR–Cas9 leads to large deletions and complex rearrangements」(nature biotechnology、https://www.nature.com/articles/Nbt.4192)。

クリスパー・キャス9の技術的問題はこれだけではなく、がん化の恐れも少し前に指摘されています。
当然、須田桃子本はこれらの問題については触れてないでしょうね。

ゲノム編集:がん化の恐れ クリスパー法に難題 スウェーデンチーム - 毎日新聞 2018年6月15日
https://mainichi.jp/articles/20180615/ddm/012/040/080000c
遺伝子を狙い通りに操作するゲノム編集技術のうちで、最も研究利用が進んでいる「クリスパー・キャス9」で遺伝子を改変した細胞はがん化する恐れが高まるとの研究成果を、スウェーデンのカロリンスカ研究所などのチームが米医学誌に発表した。 削除
2018/8/9(木) 午後 11:35 [ gen**ron ] 返信する
> gen**ronさん

情報をありがとうございます。
新技術は、光と影があります。英語の国では、記者も多くの情報を持ち、論文評価を、光と影の視点で論じるでしょうが、例えば遺伝子異常を抱えている人たちにも寄り添い、かつリスクも論じると言うようにですが 。

毎日新聞にも、もっと経験豊かな記者がいるはずなのに、新人記者の須田さんがなぜ主要なSTAP記事をかけたんですかね?

日本は、マスコミが医療サイドを責めますよね。医療者が何を予見できて、どんな手を打てるかが、マスコミは知りません。ただ、一方的に医療側を責めるだけです。

頑張る医療者が非難される日本では、新規治療は出来ないです。第二の小保方氏を作るだけでしょう。 削除
2018/8/10(金) 午前 8:23 学とみ子 返信する
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須田さんはきちんと捏造の科学者完全版、を今度出しますよ。何を言っとるんだか…追加される内容楽しみ!擁護のボンクラやオボが言いたい放題言ってることも分かってるでしょうから。
あと須田さんが新人、って…そら貴方よりは十分若いでしょうがねw 削除
2018/8/10(金) 午後 2:39 [ stop ] 返信する
> stopさん
本当ですか?
素晴らしい情報ですね。どの筋からの情報でしょうか?

須田氏が、ご自身がかつてES説を信じて書いた内容をどのように評価するのか、期待が高まります。前著作と変わりないスタンスだったら、学とみ子はこのブログで追及します。

須田氏はライバル研究者を鵜呑みにして、須田氏を大事にしてくれた笹井氏を信じませんでした。その辺りを語ってくれたら、ホントに興味深いですね。

もっとも、私なんかより、小保方氏が黙っていないでしょう。当時の小保方氏は、周りの人たちが信じてくれないとの絶望感で一杯だったでしょうが、今の彼女は一般社会のサポートを信じるでしょう。

小保方氏は、若山研究室とは争わないと思いますが、須田氏とは対峙するかも。

新たな転換に期待します。 削除
2018/8/10(金) 午後 8:21 学とみ子 返信する
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ttps://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167911652

須田さんは今回追加される新章でオボやボンクラ擁護(貴方も含む)を粉砕してくれると期待。
週刊文春にオボが出たことで文春が方針転換しただの須田さんのこと揶揄するボンクラ擁護が居たけど、文春は学術的なことは須田さんに、イロモノ路線はオボに(結局期待外れ)ということだったんだろう。
ね、gen**ronこと渋谷さんw 削除
2018/8/11(土) 午前 2:21 [ stop ] 返信する
> stopさん
情報ありがとう。
新版で追加になるんですね。こうした動きは大歓迎です。世の中でSTAPを論じる人が少なくなるのが一番残念ですので……。
関係者からの新たな証言が期待できます。人間的な側面と科学的真実を皆さん知りたいですから、これから出る新証言はスクープです。

私には、あなたの文章、ひとつひとつ興味深いです。須田氏は実験の場にいた人ではありません。わからない事だらけの中で、偏向した情報の質を見極められなかったと思います。あなたはどういう立場の方なのでしょうね?

もちろん、真実はまだ闇の中ですよ。須田氏の今後には注目します。 削除
2018/8/11(土) 午前 8:59 学とみ子 返信する
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「大宅賞受賞作が新章を追加して文庫化!

誰が、何を、いつ、なぜ、どのように捏造したのか? 歴史に残る不正事件をスクープ記者が追う。事件のその後も加筆した「完全版」。」

なるほど、著者、版元自ら、前著が「不完全版」だったということを認めたわけですね(笑)。

大宅賞を取るために、2014年12月に発表された「STAP現象の検証結果」と桂調査委員会による「報告書」を確認/検証することなく脱稿してしまった「不完全版」を、文庫化でどのように取り繕うのか見ものではあります。

しかし、STAP細胞事件は現在も進行中の事案です。

須田氏は、現時点で「完全版」を出すことのリスクをどこまで認識しているのでしょうね。 削除
2018/8/11(土) 午前 11:03 [ gen**ron ] 返信する
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学さん

STOP氏の情報、本当なら
大歓迎です!
なんと言っても、「捏造の科学者」は
一級の資料でした。
笹井先生や丹羽先生の貴重な
生メールが記録されてますし、

パートナや私にとっても、画策側の
現場からのリークでしたから
「あの日」(仕組まれたES混入ストーリ)の画策真相究明の資料収集の
沢山のヒントを頂きました。
私達の資料の3割は須田氏のお陰です。

「捏造の科学者」の帯タイトルに
このまま、曖昧に終わらせたら
(科学ジャーナルの敗北)とまで
腕捲りしてましたから、
更なる「stapのES混入論の新情報」を
追加してくれるものでしょう。 削除
2018/8/11(土) 午前 11:09 [ Ooboe ] 返信する
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> gen**ronさん

>須田氏は、現時点で「完全版」を出すことのリスクをどこまで認識しているのでしょうね。

ここまで言ってしまった須田氏ですから、新たに記事を増やすと言っても、ESねつ造で突っ走る選択肢しかありません。あくまで、ES説は正しいと言い続けるのが、須田氏の立場でしょう。彼女の本音は違っても(ESでは説明がつかない)、須田氏はそうは言えません。同じように、ES論で論文を書いた理研の著者たちも、その後に新証言が出たり、ES説が否定されても、著者たちは、「あの時は、ES説が正しいと信じた」で通用します。科学論文とはそうしたものですね。後で責任を問われる政治的判断とは違います。

論文を書いたES論の著者らも、実験中はそう思ったと言って、論文を撤回すればすみます。

結局、頭の良い研究者たちが仕掛けたねつ造偽装や研究妨害を見破る力は、マスコミには無いということになりますね。 削除
2018/8/11(土) 午後 9:38 学とみ子 返信する
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> Ooboeさん
>このまま、曖昧に終わらせたら(科学ジャーナルの敗北)

今後、マスコミが社会一般の信頼性を維持するためには、マスコミは敷居の高い科学的真実を暴くのではなく、名誉とお金が集まる組織における不平等性、理不尽性など、そこに生きる人たちの光と影に徹底して取材して欲しいです。

ミーハー的な政治判断で、科学支援が決められている側面が、STAP事件で垣間見えましたね。お金と権力が集中する組織には、フェアなしくみは必須です。

STAP事件の場合は、マスコミは反STAPの専門家の言い分だけを正しいとし、反ESの専門家からの生の声を取り上げませんでした。

今の時代、科学的真実については、その筋の専門者たちが自由に実情について情報発信しますので、そちらの方がバイアスも無く正確でしょう。

須田さんの年齢や経験からしても、エリート知識人たちが抱える光と影の葛藤を論じるのは無理と思います。新版には、マスコミが方向を決めたと露骨に書かれていないことを期待したいです。

マスコミの無知で事件を複雑化させては、マスコミ離れにつながります。 削除
2018/8/11(土) 午後 10:07 学とみ子 返信する
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須田氏が反論の手記を書くなら良い事だと思います。。
唯一、小保方さんの告発に反論すると言う事だと思うので大歓迎です。
本来なら、若山氏や理研の当事者に望みたいことでしたが、まあ良いです。
真相が、明らかに成る事を期待しています。 削除
2018/8/11(土) 午後 10:34 [ m ] 返信する



https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=28746308
Nature. 2017 Aug 10;548(7666):224-227. doi: 10.1038/nature23286. Epub 2017 Jul 26.
Derivation of ground-state female ES cells maintaining gamete-derived DNA methylation.
Yagi M, Kishigami S, Tanaka A, Semi K, Mizutani E, Wakayama S, Wakayama T, Yamamoto T, Yamada Y.

上記の論文は、2017年と昨年のネイチャー誌に掲載されたものですが、若山研究室が共同研究者になっています。
共同研究において、研究者同志はお互いを尊敬、信頼し合い、固い結束で結ばれています。
それが破綻すると、STAP事件のように大変な不幸なことが起きるのです。

この論文の学術的な面に目をむけてみると、雌のES細胞は、配偶子(卵子、精子)由来のDNAメチル化について書かれています。

ES細胞とは、自然に存在すると考えている人もいるかもしれませんが、実は、ES細胞とはとても人工的な細胞で、そのままにしていたら変化していってしまうものを、人工的な工夫を培地に施すことにより、分化能を維持したまま増殖能を維持して生かしている細胞なのです。
繊細な繊細で、細胞固有のばらつきがあり、一般的にも、細胞を扱う実験は再現性が困難でしょう。

学とみ子は、STAP細胞もとても不安定なゲノムの緩んだ状態の細胞だったのではないかの仮説をたてています。

少し、論文をのぞいてみましょう。
Mek1 / 2およびGsk3βの分化阻害剤は、胚性幹(ES)細胞培養において、分化維持能や多能性を保つ。2iおよび白血病抑制因子(2i / L ES細胞)の存在下での雌マウスES細胞を維持すると、ゲノムインプリント領域の消去を含み、DNAメチル化が大規模に消去される。

2i / L ES細胞において、DNAメチル化の大規模消去が維持されているが、この2i / L ES細胞が体細胞へと分化していく初期段階において、ゲノム全体のデノボDNAメチル化が必要となる。

しかし、2i / L-ES細胞由来の分化細胞において、インプリンティング領域(ICR)の大部分は、メチル化されないままになってしまう。そのため、四倍体胚の補完法や核移植を用いた時に、2i / L ES細胞は、その後に、自律的胚形成や胎盤形成の進行過程で障害が出てくる。

雌性ES細胞は、2i / L-ES細胞の転写様式を示し、そのゲノムはDNAメチル化を規定し、分化増殖の潜在力を維持させる。しかし、培養期間が長くなると、雌性ES細胞は培養条件にかかわらずICR部位の脱メチル化を示した。

受精卵が子宮に着床する前の時点で、ES研究を通じて、受精卵のエピゲノムの変化の様相を観察する研究でしょうか?ES細胞の機能の限界を確認しながら、臨床応用を考慮していく必要性を感じさせます。

インプリンティングとは、ゲノムの刷り込みと訳されますが、特定の遺伝子においては、必ず父か母から来ることが決まっています。以下がウィキペディアの説明です。

インプリンティングと疾患との関係について、ウィキペディアで説明されています。

ゲノム刷り込みまたはゲノムインプリンティング (英語: en:genomic imprinting,稀にgenetic imprinting)は、遺伝子発現の制御の方法の一つである。一般に哺乳類は父親と母親から同じ遺伝子を二つ(性染色体の場合は一つ)受け継ぐが、いくつかの遺伝子については片方の親から受け継いだ遺伝子のみが発現することが知られている。 このように遺伝子が両親のどちらからもらったか覚えていることをゲノム刷り込みという。

一方の親から受け継いだ遺伝子だけが選択的に発現することは、利用できる遺伝子が一つしかないため受け継いだ遺伝子に欠陥があった場合にそのバックアップがなく、流産または遺伝子疾患になってしまうことがある。 よく知られた例がPrader-Willi症候群であり、15番染色体にある遺伝子(セロトニン受容体かその近傍の遺伝子と考えられる)が父親由来の遺伝子のみが選択的に発現するため、父親の遺伝子に欠陥があった場合に(母親が正常な遺伝子をもっていても)、正常な個体発生ができなくなり、精神遅滞や生殖器の発生異常等の障害をもって産まれる。

残念な事ではあるが、STAP細胞に関して、理研、若山研究室、および小保方氏が無言を続ける限り、新しい情報は出てこない。

この先、STAP細胞についての誤解が社会に広がった理由を検証するには、すでに出ている情報を参考にするしかない。
当ブログでは、これを「STAP考」と呼ぶことにしたのだが、「STAP考」とは、とりもなおさず、STAP情報に関する科学的証言を多角的に見直すものである。

当ブログでは、STAP細胞に関する社会的出来事については、フォロウできていないので、こちらは他の方におまかせたい。
むしろ、当ブログては、科学的な誤解の原因についてのアプローチを試みたい。

学とみ子は、実験室で研究する立場の人間ではない。そのため、当ブログでの内容については、研究職と思われるコメンテイターの方から、ずいぶんと揚げ足取りをされた。

「専門家の方から多くをご教授いただいた」と学とみ子が言えれば、優等生になれるだろう。
が、あえて、ここで優等生にはならず、「揚げ足取り」との表現を使わせてもらった。
このネガティブな言い方は、問題があると私自身も思っている。

学とみ子は、時間を割いて書き込んでくれた専門家に対して、感謝していないわけではないが、専門家からのコメントは、上から目線の見下しと批判を伴っていた。

これらの批判は、すべてとは言わないまでも、私を傷つけるものであった。
コメンテイターの誤解や、思い込みからくる間違いコメントなどもあった。複数の間違いコメントの結果、この当ブログの信頼性についても疑われるはめになった!
そのため、ここで、あえて、”揚げ足取り”という言葉を言わせていただくのだ。
実は、この”揚げ足取り”という表現は、STAP考の大事な要素なのである。
STAP細胞は、多くの”揚げ足取り”によって、最終的に潰されてしまったからである。
執拗な揚げ足とりの被害は重大であった--。

それでは、そうした揚げ足取りをした人たちは、人間的に問題がある人たちなのだろうか?
実は、学とみ子はそうは思っていないし、そう考えない方が良い。
科学には論争が必要だからである。

科学探求者が、ライバルの問題点を指摘することは、職業上当然なことであり、むしろ、権利と言ってよいだろう。

研究者には、科学を用いて論争し、ライバル相手を論破し、ライバルからの攻撃をかわすスキルが求められる。
だからこそ、科学者たちは、お互いの相手の業績に完璧を求める。
特に、ライバル研究者が成果を出した時には、徹底的な攻撃が開始される。

特に、STAP細胞については、実験中から、理研の点検グループがES疑惑を嗅ぎまわっていたたようで、世界的な科学者ネットワークを通じてその噂が広まっていたようだ。

こうした、しかけた!しかけられた!の過去のSTAP周辺イベントから、「STAP考」をしていきたいと思う。

ライバル研究者は、STAPの完璧性を追求して、そこが達成できていないの追及を強調した。
そこに、マスコミを巻き込み、STAP細胞を偽物論につながっていった。
ライバル研究者は、科学的厳密性について理解できないマスコミを煽ったのである。

マスコミやライバル研究者たちが、STAP細胞がT細胞からできていなければねつ造だ!と一般的誤解を呼ぶような解説をし、ねつ造論の根拠となっていった。

今から思えば、研究者たちは、より厳密性の高い立場にたって、STAP細胞の在り方を解説したのだが、そこが、一般人には正しく伝わることなく、STAP細胞ねつ造論にすり替わっていったと思う。

まずは、STAP事件で、インパクトの大きかったのは、遠藤氏発言だろう。
「STAP細胞などはないのだ!」との遠藤氏の強いメッセージがあった。
遠藤氏は、彼の属する遺伝子解析の手法を駆使してSTAP細胞の質を推理し、上記の結論を出した。

この遠藤氏の強いメッセージに応じるように、日本中、STAP細胞偽物説が広まっていった。
この背景には、生物免疫学とはやや離れた科学畑の人たちによる疑惑の高まりが大きかったようだ。
異なる専門研究分野の人たちが、それぞれの専門分野の知識をもって、STAP細胞に疑義を感じ、異分野の科学者たちの間で相互のタグが組まれた。
このことが、STAP細胞偽物説のインパクトの大きさにつながったのではないだろうか?
つまり、いろいろな分野の研究者たちが、皆、STAPは偽物っぽい!と言っている・・・となったのではないだろうか?

周辺的な科学者が素朴な疑問を発し、それらの疑問が専門家によるコメントによってサポートされたことで、世間で、STAP偽物論の信頼性が増す情報になったのではないか?と思う。

たとえば、前回の当ブログでの”ともさん”のやり取りを見ながら、この部分を検証してみよう。

学とみ子は、ともさんを責めているのではないので、ともさんがこのブログを見て、気を悪くしたら、お許しいただきたいです。すみませんです。
ともさんが生化学者として発した素朴な疑問が、世論に影響したことを考えたいのだ。

まず、論文発表後にすぐ湧き上がったSTAP細胞偽物説に、ともさん(生化学の研究者)が反応した。
ともさんは、STAP細胞がT細胞からできているべきと考えて、T細胞からできていればTCRのゲル図がこんな複雑な形になるのはおかしいと思いこんでしまった。
CD45細胞をさらにソートした前後の細胞で、類似のTCRゲル図がでてくるのは、変だと気づき、著者らは不都合を隠すために切り貼りをしたと思いこんだ。
ともさんは、キメラへの寄与がT細胞単独であるべきとの前提でものを考えている。
T細胞からできているなら、TCRゲル図で証明できると思い込んでしまった・・・

しかし、論文のSTAP細胞は、T細胞から出来たとは証明されていないのである。
T細胞がキメラを構成する可能性の低さを考慮した上で、著者らは論文を書き、査読者も、そこを追及しない状態で論文をアクセプトしたのだ。

実際のSTAP論文では、酸浴後のSTAP細胞のエピゲノムに、どのような変化が生じていたのかは検証されていない。
単一TCRを持つT細胞からキメラの主要な構成細胞になれる可能性の議論も、論文ではされていない。
しかし、厳密性を追求する立場の研究者たちから、T細胞でキメラが達成されているべきの議論が出され、それが正当化して、STAP偽物論になってしまった・・・。
バンドの数が怪しいから偽物ではないか?の方向に話が進んでしまうのである。
サイエンスに出した元論文の尻尾細胞のTCRの図が、ネーチャー論文ではなくなっていたのも、ねつ造の根拠とされた。この情報は、査読暴露という手段で意識的に流された。

ともさんのせりふ(青字)を書きます。こうした研究者の素直な発言と言うのは、一般の人々に与える信頼性が高く、社会への影響は大きいと思いますね。

「いずれにしても、一つの細胞から分化した細胞ならTCR再構成で見えるバンドは1つ(または2つ?)のはずなので、こんなにいっぱいバンドが見えるのが何故かは私にはさっぱり判りません。」
「実はこのデータを見て、なんか実験がおかしいんじゃね?と思ったのが、最初に論文を読んだときの違和感でした。多分、論文を読んだ生化学の専門家たちはみんなそう思ったんじゃないかなと思います。」
「natureのエディターが掲載した可能性も高いですが、こんな実験はPCRを一回やるだけだし、なんでやってないんだ?、と思いました。慶應の吉村先生のブログを見て、その考えが間違ってないんだなー、とちょっと嬉しかったり。」
「そのうち、TCRのPCRの写真で切り貼りが発覚して、ああ、こりゃダメだと思い、もう疑いの目でしか見られません。今となってはキメラに使ったのがSTAP細胞に由来するものじゃないんだろう、と思っています。」

学とみ子のコメント;ともさん、単一TCRをもったT細胞がキメラの主要細胞を構成したら・・との仮の大前提があってこその、1~2個のバンドの話でしょう。ここから、一般人の誤解が広がっていったんです(涙)。

この特殊で可能性の低い条件(キメラの主要な構成細胞は単一TCRのT細胞)でのキメラについての、吉村氏がコメントしています。
ともさんの推論は正しいとなりましたが、吉村氏のコメントも、STAP細胞は単独T細胞が関与したとの条件つきなのです。
しかし、一般人では、そうした前提条件の重要性を読み取れませんよ。
結局、TCRバンドの数が多すぎるとの専門家サイドのお墨付きが出たことになってしまい、その後は、すべてSTAP細胞ねつ造論に理由されていくことになってしまうのです(涙)。

この科学館のサイトを仕切っているES説ジャーナリスト詫摩氏にとって都合のよい議論の展開となったのは、もちろんである。

もうひとつ、ここで、L氏が当ブログに書き込んでくれたLコメントも紹介したい。茶字

Lさんも、STAP細胞がT細胞からできたどうか?を確認してから論文とすべきだったと主張されています。
これは、科学者としての厳密なる主張かと思うのですが、この話を聞かされた一般人は、キメラがT細胞からできていなければ、STAP細胞ができたことにならない!の誤解につながってしまいます。Lさんは、T細胞からできたかどうかの実験してから、(ネガティブであっても)その結果に基づき、論文を投稿すべきと主張されています。

[ L ]
2018/6/13(水) 午前 4:01
 モノクローナルなら再構成の検出は容易になりますが、正常のT細胞をモノクローナルで十分量得るには、特殊なマウスが必要です。普通のマウスからポリクローナルなT細胞をソートで純化し、STAP処理した後4Nキメラで評価し、2NキメラのTCR再構成でだめ押し、の方が現実的だったと思います。論文記載の技術で十分できるので、査読で要求されれば断れないでしょう。やっていればT細胞 STAPに多能性がない事が確認できたはずで、ストーリーは大きく変わったはずです。

[ L ]
2018/6/12(火) 午前 5:57
 (3)STAPの場合は幹細胞でのTCR実験が存在し、一過性の弱い発現を認めた後、消えたとの証言があります。すなわち、T細胞由来STAPは幹細胞培養において他の細胞由来のSTAPと競合できないことが示唆されます。キメラ体内でも同様の事が起きる可能性が高いと予想するのは自然な事であり、結果論として学さんの議論はそれほど外れていない(理論構築としては間違っていますが)と思います。今振り返るとES混入と分かった上での議論になりますが、当時はES混入はない前提だったはずで、ES混入ではないという立場を取り続ける学さんの議論は、当時のSTAPチームの思考過程を考える上で役立つと思います。
(4)Natureバージョンの著者チームは、この問題点を把握していたと思われます。それ故、検証実験ではTCRを使わなかったのでしょう。ここまで分かっていながら、あのように書いて論文を通しに行った事が悔やまれます。ここで、立ち止まって実験をやり直していれば、このような事にはならなかったでしょう。NHKの番組で指摘されていた通りです。
本日の記事のソースです。
https://blogs.yahoo.co.jp/solid_1069/15554962.html
の当ブログにて、TCRの記事を載せています。
以前、TCRの議論について、書きましたが、再度、ここで、検討してみたいと思います。



STAP論文は、非専門家の人たちによって、ずたずたにされた実態が、TCR問題でも象徴されています。
そもそも、TCR実験は、小保方氏がおこなったのではないと、「あの日」にあります。
その他のSTAP実験についても、小保方氏はどの実験をやったのか?は明らかにされていません。一切の実験責任者が明らかにされていません。

都合のつかない実験の多くは、小保方氏のミスとされました。
小保方氏自身も「それは私がやった実験ではないので、一切の実験データは持ち合わせません」とは言いませんでした。

何度かの調査でも、小保方氏は、実験の責任者を明らかにしてきませんでした。
調査員からの質問は、はい、いいえの質問形式であったからとされています。
又、理由のひとつとして想像できるのは、小保方氏は、最後は若山氏がかばってくれると信じていたからではないか?です。
小保方氏は、若山研究室に不利になることを言わずに調査に応じていたと想像されます(私見)。

それにしても、小保方氏は、大変な他人思いの人であることは確かで、それが災い
し、彼女は利用され、築きあげたものの多くを失ってしまったと言えます。

しかし、今の小保方氏は、「あの日」を書いた頃の小保方氏とは変化しているでしょう。
「あの日」を書いた頃の彼女は、かなり追い詰められていて、自らの無罪を主張し、若山氏に対し、疑惑説明を強く要望していた感がありました。
これは、小保方氏の当然の要望ですが、それにしても、小保方氏の自己犠牲の精神は大変な高みにあると言えます。

普通の研究者なら、ねつ造実験を疑われたら、実験責任者は誰であったか?の真実を暴露し、他人の実験結果をねつ造したら、実験者にばれてしまうと主張できます。他人の実験で出た結果から、別の人がねつ造図表を作ることなどできないと主張し、実の実験者の間で、やり合えば良いのです。

桂調査委員が、質問にだけ答えるようにと言っても、疑惑を向けられた研究者は、自らの無罪をあらゆる手段で主張するでしょう。
それが研究者と言うものです。ES説では説明できないと、研究者自らの疑惑を晴らすために、その研究者が経験した多くの事実を話すでしょう。

しかし、彼女は、今になっても、無罪につながる作業をしていません。ES派の人の中には、(弁明をしない)小保方氏は、ESを混ぜた張本人であるなによりの証拠だ!と言っています。

理系文系を問わず、思慮深い人であれば、STAP調査のこうした問題点に容易に気づきます。
文系の人には、STAP理解は、若干の困難を伴うかもしれませんが、この事件の本質を理解するには、それほどのギャップはないはずです。

ある程度に用語を理解すれば、この事件の理解は可能です。長く社会問題化させ議論を続けていくには、文系の思考過程が必要と思います。

学とみ子は、文系理系、年齢を問わず、この事件に対して人々の関心が維持するような情報を出していきたいと思っています。STAP事件は、興味を持つ人自身で、考えていくことが大事であると思います。この作業を、“STAP考”と名付けましょう。

学とみ子は、若山研究室の論文を紹介していますが、これらの情報も、“STAP考”には大事なポイント要素です。論文内容を読み、若山研究室では、どのような目的をもった研究をしていたのか?、若山研究室がどのようなテクニックを用いていたのか?得意の分野科学の何を追及していたか?を、当ブログ読者の“STAP考”の参考になればと思います。
当時の実験の実態を、多くの人に知って考えて欲しいと思います。

STAP事件の疑惑が出てきた初期の頃には、いろいろな周辺の科学畑の人たちが議論しました。そこには、たくさんの誤解がありました。
そうした誤解の実態を知るのは、やはり、TCRです。
イメージ 1

この写真は、以前に紹介しましたが、M(マーカー), T細胞, ES細胞、1,2,3と横軸で並んでいる各細胞のTCRのゲル図です。1,2,3と横軸に並ぶ各モノクローナル細胞です。
それぞれ細胞は、モノクローナルな証拠として、TCRは1種類で持っています。
(STAP細胞はポリクローナルな細胞ですから、各TCRは多種類です)。

上記の図では、1,2,3と横軸に並ぶ各モノクローナル細胞は、それぞれ1種類のTCRの型のゲル図を示しています。
それぞれのモノクローナル細胞は、β2.1,2.2,2.3・・・と順に並んだ複数の遺伝子から一つづつ順に選んでいます。

細胞2はβ2.1を選び、細胞3はβ2.2を選んでいるのです。この並んだ遺伝子の中から順に選び取った結果として、ゲルに流すと高さの違う階段状のバーとなります。

一方、Tと書かれたT細胞は複数の遺伝子を持つので複数のバーを持つことになり, ES細胞はTCRを持たないのでバーは太い1本のみです。

1,2,3・・の各細胞は、それぞれが隣り合った異なる遺伝子を選んでいるので、各細胞ごとには、きれいにゲル図が階段状に並ぶことになります。
何度も過去でも説明していますが、意味が通じるでしょうか?

(この理屈が理解できない人たちが大勢いたのです。TCRとは、単に1か所程度で起きている痕跡のようなものと誤解されていました。オホホポエムさんもそうした人でした)

STAP細胞の場合には、脾臓から取った細胞なので、細胞2,3、4のような人工的なモノクローナルな細胞ではありません。ですから、TCRゲル図では、元の細胞がわかりません。

さて、ここをふまえて、詫摩氏の解説サイトを見ていましょう。

2014年3月20日 20:02
ともさん
・・・・
あ、キメラマウスでTCRの再構成を見て証明にする、ってのはご指摘の通り、キメラマウス由来のT細胞がコンタミしたら何も言えなくなるでしょう。でも、どこかT細胞がコンタミしないような組織(そんなのは難しいけど、血液を還流して血液を減らすことができるはず)を使ってれば、僕はSTAPを信じます。それか、キメラマウスから何らかの組織の細胞のプライマリーカルチャー(簡単に言えば単離細胞)を作ってPCRで確認してくれれば良いのかなと思います
いずれにしても、一つの細胞から分化した細胞ならTCR再構成で見えるバンドは1つ(または2つ?)のはずなので、こんなにいっぱいバンドが見えるのが何故かは私にはさっぱり判りません。最初にキメラマウスを作るために胚盤胞にいれたSTAP細胞が1つの細胞じゃないから、いっぱいバンドがあってもいいんだよ!、ていわれたらそうなのかな、と思ってしまいます(ここらは専門ではないのでよくわかりません)。
理研の中間報告のデータについて、切り貼りしたのはTCR再構成のバンドがよく見えなかったから、なんて言ってましたが、そんなもの全くウソでしょう(多分、石井委員長も判っているはず)。CD45+ cellのレーン(いろんなリンパ球が混在している状態)と、sorted-Oct4+ 1のレーン(緑色に光ったものだけを集めたはず、つまり、TCR再構成のパターンが異なったクローンが分別されているはず)の電気泳動バンドのパターンが全く同じなので、これではOct4+で分別したはずなのにちゃんとクローン化できてないように見える、ってのが論文掲載には不都合だと思ったから切り貼りしたのでしょう。
ちょっと踏み込んで推測すると、石井委員長は会見で、切り貼りに使ったCD45+/CD3+と、もとの図にあるCD45+の細胞はどちらも同じリンパ球のことです、なんて言ってますが、分離するときに使う抗体が1つだけのCD45+のリンパ球と、CD45とCD3の抗体2つを使って分離したリンパ球では、リンパ球の純度が違うはずです(2つの抗体を使った方が純度が高いはずでしょ?)。
STAP細胞を作るのに使ったCD45+細胞のPCRのレーンに、純度の高いと思われるCD45+/CD3+のPCRの泳動レーンを切り貼りするのは何らかの意図があるとしか考えられません。そのあたりを石井委員長ははっきり言明するのを避けたのではないでしょうか(理研ぐるみで問題を隠そうとしてるんじゃないの?、なーんちゃって思いました)。
実際にCD45+/CD3+のレーンではGLのバンドがほとんどないので、分化したリンパ球細胞の割合が多いと思いますから、ここからSTAPが出来たならそれはすごいことだ!ってミスリードされてしまいます。でも、STAP細胞でまたGLのバンドが復活しています(ゲノムが短くなったはずなのに、なんでまた長くなるんじゃ?)。実はこのデータを見て、なんか実験がおかしいんじゃね?と思ったのが、最初に論文を読んだときの違和感でした。多分、論文を読んだ生化学の専門家たちはみんなそう思ったんじゃないかなと思います。

吉村 より:
2014年3月21日 00:57
・・・・・。しかし今回のようにSTAP細胞と呼んでいる細胞のかたまりにしかTCR再構成が見つからない場合(幹細胞やキメラには見られない)、現在の知識で一番合理的に説明可能な『ESの混入』あるいは『未同定の組織幹細胞』の可能性を排除しない理由は考えられません。それらの混入の可能性を実験的に排除するためにTCRを持ち出したのに結局それに答えていないのでさらに疑惑が深まるという構図になっています。CD45陽性分画からスタートしたのだから組織幹細胞は入らないというのは幻想で、FACSの純度は不明ですし、未知の幹細胞はCD45陽性かもしれません。
もとさんの『一つの細胞から分化した細胞ならTCR再構成で見えるバンドは1つ(または2つ?)のはずなので、こんなにいっぱいバンドが見えるのが何故かは私にはさっぱり判りません。』は完全に正しい推論です。胚盤胞に入れられる細胞はせいぜい20個でそのうちマウス組織になるのは数個なので、この方法で見れるバンドはせいぜい1本です。この2Nキメラの解析結果が不自然であることを理研の先生たちは理解しているからこの図をもって『キメラにTCR再構成がある』と言わないのだろうと思います。
こんな形而上学的な議論は実はたいした意味がなく、純化したT細胞から作ったSTAP細胞でキメラを作製するとか、4Nキメラで解析するとか、キメラの子孫でTCRの解析をするとか、不確実性を可能な限り排除した感度の高い方法で実験すれば何の問題もないはずです。現在丹羽先生が再現実験をされているそうなので次回ぜひこのような疑問点を解消していただければと思います。
なおTCRが単一の4Nキメラマウスでは免疫不全になるかもしれませんが、通常の動物実験室の環境でしたら生存できます。TCRトランスジェニックマウスと似たようなものです。

(補)学とみ子がコメントを臨時挿入します:
核移植でモノクローナルなT細胞由来株で作ったT細胞のES化の話とは、STAP酸浴細胞は、条件が全く違います。吉村先生の頭の中では、いろいろ区別ができていても、一般人では、区別できずにSTAPねつ造論になってしまうのです。

とも より:
2014年3月22日 00:22
吉村先生・・・・
完全に分化したTリンパ球にはallelic exclusionでもとのゲノムって残ってるのでしょうか?もしまだご覧になってたら教えていただければ幸いです。
あと、吉村先生の論理的な考え方は、アラ探しなどと批判されるようなものではなく、科学という学問に対する真摯な姿勢として後に続く研究者たちへの規範となるものだと尊敬しております。

一般人 より:
2014年3月22日 12:27
一般人です。ここで行われている、専門研究者同士の議論こそは、stap論文の著者達との間でなされてほしかった、と思うのは私ばかりではないと考えます。著者達の直接的な弁明がなく、出てきたコメントが、論文撤回を含む「お詫び」とは、何か不明朗なものを感じます。著者達は、修正案をネイチャー送ったようですが、その内容が分かればある程度著者達の考も分かりますが、撤回が問題になっている以上、修正案が載るとは思われません。加えて、文部科学大臣が、論文の撤回・再提出に言及する珍現象(これ重大な問題だと、私は思いますが)まで表れました。このような科学的・専門的な問題に対して「しばらく、専門研究者同士の議論にゆだねる」という余裕のある社会では、日本はないのでしょうか?

学とみ子がコメントを臨時挿入します:
以上の一般人さんからのコメントはとても常識的と思います。


吉村 より:
2014年3月22日 20:48
とも様
・・・・
理論的な組み合わせは相当数ありますが、実験的にはD2J2のプライマーで検出されるGLをもつT細胞は10%程度ではないかと言われています。もし1個のT細胞がマウスになったとすると、可能性としてはGLもしくは組み換えの1本のみ、GLと組み換えの2本、組み換えの2本、あるいは全く検出できない、となります。よってバンドが見えるとすれば1つか2つでともさんの考えは正しいと思います。それぞれの可能性の確率がどれくらいなのかは原著をあたらないとちょっとわからないのですが、明らかにこの方法ではTCR再構成が起こっても全く検出できない不確実性がついてまわります。もしTCR再構成をT細胞由来の染色体のマーカーとして使うのであれば、さらに確実な方法で確認したほうがよいと思います。例えば汎用型のVDJでのPCRプライマーで検出する方法、サザンブロッテイングを行う方法、あるいはwholeゲノムシークエンスシングを行う方法、TCRβレパトア特異的抗体によってFACSで解析する方法などいくつか考えられます。いづれにしましても出発細胞を純化したT細胞やB細胞にすることでCD45+よりも検出感度が格段に上がるはずですのでぜひ再試験ではそうしていただければより確実だと思います。

(補)学とみ子がコメントを臨時挿入します:
バントの数がおかしいとの話になっていますが、誤解を呼びやすい文章です。あくまでここでは、1種類のT細胞からキメラができたという仮定の話になっているにもかかわらず、こうした前提条件を飛ばして、素人たちが勝手にSTAPねつ造論につなげていったのです。

返信 
とも より:
2014年3月26日 08:10
吉村先生
また、今回のやりとりの中で気づかされたことは、私は細胞というものを一つの遺伝子バックグラウンド(モノクローン)として扱う必要がある場面と、雑多な細胞集団(ポリクローン)としてとらえる必要がある場面の使い分けがきちんとできていなかったんだな、と感じました。うまく表現できていないかもしれませんけれど。いろんな機器の検出感度が向上するとともにごく微量なサンプルから膨大な情報が得られる時代になり、結果の解釈は慎重にしなければならないと、あらためて認識しました。


とも より:
2014年3月19日 21:17
詫摩さま
判りやすい解説記事でありがとうございました。私も1人の生化学者の端くれですが、大変参考になりました。
最初に論文を読みながら違和感を感じたのが、キメラマウスに使った細胞(cag-gfp)と、STAP細胞(Oct4-gfp)が違っている点でした。GFPを目安に実験する手軽さについつい流されがちですが、キメラマウスでTCRの再構成を確認していない点は、レフリーが指摘していないのかな、と不思議でした。レフリーの意見を無視して、natureのエディターが掲載した可能性も高いですが、こんな実験はPCRを一回やるだけだし、なんでやってないんだ?、と思いました。慶應の吉村先生のブログを見て、その考えが間違ってないんだなー、とちょっと嬉しかったり。
そのうち、TCRのPCRの写真で切り貼りが発覚して、ああ、こりゃダメだと思い、もう疑いの目でしか見られません。今となってはキメラに使ったのがSTAP細胞に由来するものじゃないんだろう、と思っています。
一つ、世間でみんながあまり指摘していないことについてご意見を聞かせて下さい。
理研の会見で石井委員長がTCRの電気泳動図を見せながらしゃべったときに、この電気泳動はパルスフィールド電気泳動の図です、と言われてました。ん?、そんな面倒なことしてんの?と思ったんですが、サイズの大きいDNAの電気泳動ならしょうがないかな、と考えました。でも、原著論文を見るとこのPCR産物の電気泳動はGLのバンドでもせいぜい2kbくらいの短い断片です。多分、こんなDNAの解析にパルスフィールドなんて面倒な装置、使わないですよね。どう思いますか?
誰がパルスフィールド電気泳動だって言い出したんでしょう?(小保方さんかしら)。参考文献を見て適当にパルスフィールドです、って言っちゃったんじゃないの?、なんて思ってしまいました。小保方さんのラボにパルスフィールドの泳動装置(結構、高価な代物です)があるかどうか、誰か知ってませんかね。

 

>(補)学とみ子がコメントを臨時挿入します:
このゲル図の方法では、キメラマウスで、再構成されたTCRを確認できない事を、レフ リーは知っています。レフリーは1つのT細胞からキメラが出来たと考えていません。T細胞からできた事を証明する必要が無いのです。
T細胞から出来ているべきは、ともさんの思い込みに過ぎません。
パルスフィールドの泳動装置の話は、石井氏が言ったことです。

小保方氏がマウスを選んだわけではありません。小保方氏は渡されたマウスで、毎回、精魂こめてSTAP細胞を作ったのです。
後から、解析されたのは、その一部に過ぎません。
ウキペディアによると、若山氏のクローンマウスの作出は1997年とのことです。
この付近の論文の一部を貼り付けます。

Differentiation of embryonic stem cell lines generated from adult somatic cells by nuclear transfer.
Wakayama T, Tabar V, Rodriguez I, Perry AC, Studer L, Mombaerts P.
Science. 2001 Apr 27;292(5517):740-3.  PMID: 11326103
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=11326103

Mice cloned from embryonic stem cells.
Wakayama T, Rodriguez I, Perry AC, Yanagimachi R, Mombaerts P.
Proc Natl Acad Sci U S A. 1999 Dec 21;96(26):14984-9.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=Proc+Natl+Acad+Sci+U+S+A.+1999+Dec+21%3B96(26)%3A14984-9.

Generation of mice derived from embryonic stem cells using blastocysts of different developmental ages.
Ohta H, Sakaide Y, Wakayama T.
Reproduction. 2008 Nov;136(5):581-7. doi: 10.1530/REP-08-0184. Epub 2008 Aug 29.  PMID: 18757504
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=18757504

以下は、若山氏のものではありませんが、2002年にはすでに、T細胞、B細胞から核移植でクローンマウスをつくったとの論文がありました。

この論文では、核移植した細胞を注入してクローン胚(胚盤胞)をつくり、そこから内部細胞塊をとりだして一旦、ES細胞とし、再度、このES細胞を別のマウスの4倍体の胚盤胞に入れて、クローンマウスをつくらせる2ステップ法の説明がなされています。

若山研究室でも、いろいろな手技をくりかえして、目的の成果を得るための努力を続けていたでしょう。受精卵が分割増殖していく環境条件を酸浴細胞にも与え、酸浴細胞に再プログラム力を与えるという実験をくりかえていたと思われます。

幹細胞樹立とキメラ実験は同時進行と思われますが、酸浴細胞のエピゲノムがどのような変化をしていったのか?の検証のための実験も同時進行と思われます。

若山研究室では、こうした技術を駆使して、酸浴細胞を初期化し、かつ増殖させていく方法を確立した可能性があります。キメラも幹細胞化も、若山研究室の技術の粋ではないでしょうか?
小保方氏も、これらの功績に敬意や感謝を感じているのではないでしょうか?

このブログでは、以前からTCRについて書いていますが、核移植技術では、いつごろから
T細胞、B細胞からクローンマウスを作る方法が確立されたのでしょうか?
T細胞、B細胞の核を移植した細胞を、一旦、分割増殖進行中の受精卵環境に置くことにより、体細胞に多能性を持たせる技術が紹介されています。2002年の話です。

今日は、この論文「成熟BおよびT細胞をドナーとして、核移植によって作出されたモノクローナルマウス」を紹介します。
タイトル:成熟BおよびTドナー細胞からの核移植によって生成されたモノクローナルマウス。
Hochedlinger K1、Jaenisch R.   PMID: 11875572
Nature. 2002 Feb 28;415(6875):1035-8. Epub 2002 Feb 10.

体細胞からのクローニングは非効率的であり、ほとんどのクローンは妊娠中に死ぬ。
一方、一旦、ES細胞とするクローニング法は、はるかに効果的であり、ES化で細胞が再プログラムが容易になる。ほとんどのクローンは、実際には、分化した細胞の核からではなく成体組織にまれにある体性幹細胞の核に由来しているのだろうと思われている。

本論文は、成熟リンパ球からの核移植によるモノクローナルマウスの生成を報告する。
核移植後細胞(クローン化とする細胞)を胚盤胞に注入して、内部細胞塊からES細胞を樹立し、さらに、このES細胞を四倍体胚盤胞に再度注入することにより生きたマウスを作製した。

B細胞核からクローン化された動物は、生存可能であり、すべての組織において再編成された免疫グロブリン対立遺伝子を持つ。同様に、T細胞核からクローン化されたマウスは、すべての組織において再構成されたT細胞受容体遺伝子を保持した。

このように、最終分化細胞から核移植された細胞は、再プログラムされて成体クローン動物を作れることがわかった。
「キメラマウスはT細胞からできたはず、できたのでなければおかしい」
と騒いだ人たちは、いろいろな科学的背景を考慮せず、ただただ、STAP偽物論の証拠をあげたつもりで、ES説の論拠として問題化させようと狂奔したと思います。

STAP論文の内容についての実質的な議論がないまま、STAP細胞はつぶされてしまいました。

「STAP細胞は、最初から存在しないのだ!」
との見解は、限られた分野の研究者の認識から出てきたものです。
彼らは、自らが属する限られた研究分野の知識を駆使して、STAP細胞の質を判断したのです。

しかし、専門家たちというのは、そうしたものかもしれません。
だからこそ、科学の領域では、攻撃を受けたら、正当性を証明してく闘いとなるのでしょう。

研究者自身が勘違いをして実験を行ったり、最悪、ねつ造することもあり得ますが、それ以外にも、他者による研究妨害があります。

論文発表後に、他者が内容に反論した時には、著者らは、反論者に答える必要があります。
しかし、STAP事件は、一方的決めつけによる反論が極めて強力で、広い領域の知識を必要としたSTAP細胞の質は評価されず、一方的に研究が否定されたしまったようです。これは、驚くべきことです。

学とみ子が、TCRを理解していないというES派の決めつけもひどいものでした。
私は、この経験を通じて、ES支持者の志向を知ったなあ~と感じました。
ES支持者には、自らの自我を通すという意図が強いという印象があります。

「議論の相手(学とみ子)は、柔軟に用語を使っているのではないか?」
「分野が違えば、科学知識のアプローチも違うから、まさか、相手はそこを間違えたりはしないだろう」
と、議論の相手(学とみ子)の頭の中を想像するという作業は、ES派はしないようです。

科学的議論をしている時、相手が知らないことを知っているふりをする人であるとは、最初から思わないと思います。
でも、ES派は、そうした思考を平気でしてしまう人たちのようです。
わかっているのは俺だけ(ES派)、相手(学とみ子)はわかっているはずが無い・・・・。

想像力が無く、一方的に決めつけるES派の思考回路は、小保方氏によるねつ造を最初から強く主張していた行為にも表れています。
ES派の志向と言えるものでしょう。

つまり、他分野の人たちを理解することができないのが、ES説に凝り固まっている人たちのメンタリティーなのでしょう。

ES派は、自らの考えのみに執着し、相手の知識の範囲や立場を考慮するということができない人たちのようです。
研究所内で研究室がお互いに激しい競争にさらされていて、著者間で足をすくいあうような状況であったら、内部の研究員同志の融和は望めないのでしょう。

同じように、ES派の人たちは、ES説を否定する学とみ子を無学の人と位置付けました。
そして、ES派の人たちは、相手(学とみ子)は何も理解できていない!との思い込みから一歩も出れないままで議論を終わりにしました。
彼らは、ここに来なくなったのですが、このことは、一方では有難いことではありますが、一方では、ES派の人たちを理解する機会もなくなりました。
世の中の出来事、全て表と裏の側面がある・・・ということでしょうか?


STAP事件では、まず、マウスの遺伝子の型が違っていたことは、重要な問題だったのですが、なぜ、そのような行き違いが起きたのか?どのような可能性が考えられるのか?すべての調査はそこから始めるべきだったのに、実際の展開はそうではありませんでした。

そして、驚くべきことに、不可解な出来事のすべて、小保方氏の不正につなげられてしまったのです。

科学的な実質的検討もされませんでした。
例えば、STAP細胞の初期化は、どこまで達成できたのか?とかは、科学的にも大事な課題でした。
 ESとの比較実験に至っては論じられることなく、STAP細胞は闇にほうむられてしまいました。
今後の研究発展として残った展望課題が全く論じられることなく、研究が終わらされてしまったのです。
こうした事実から、STAP事件が単なる研究不正事件ではなかったことに気づくべきだと思います。

免疫の研究者たちは、それまでに発表されたいろいろな論文を読んでいますので、キメラマウスがT細胞からできたのではないだろうと考えていたと思います。
桂報告書の出る前には、そうした意見も少なくなく出ていたと思います。
遠藤氏のスラドにも、そのようなコメントがありました。

元々、キメラマウスとは異常な生き物と言えるもので、異なる遺伝子構造の細胞が同一の動物に存在しているわけです。異常動物なので、なんでもありの世界かもしれません。

STAP実験の場合は、キメラ作成にあたり、T細胞以外にももっといろいろな種類の細胞が注入されたので、どの細胞がキメラを構成したかはわかりません。

今日は、この点にちなんで、こんな論文を紹介します。
以下の論文は、T細胞をもちいた核移植でつくられたマウスは、生き物として重大な欠陥があることを示した2010年の論文です。

STAPとの違いは、今回の論文では核移植である点です。核移植の場合は、マウスの体細胞を構成する細胞のTCRはすべて同一の型です。

一方、STAPの場合は、注入したT細胞のTCRの型は同一ではありません。そのため、一旦、生き物になってから元のTCRの型をさがす作業が難しいのです。

Proc Natl Acad Sci U S A. 2010 Nov 2;107(44):1893
9-43. doi: 10.1073/pnas.1013230107. Epub 2010 Oct 18.
PMID: 20956329 PMCID: PMC2973852 DOI: 10.1073/pnas.1013230107
PubMedで検索する場合は、PubMedホームページで20956329の番号を入力すると、論文が読めます。無料論文です。

T-cell receptor-driven lymphomagenesis in mice derived from a reprogrammed T cell.
タイトルは、「TCR再構成後のT細胞から核移植でつくられたマウスにおいて、T細胞レセプターはリンパ腫を作る」です。

Serwold T1, Hochedlinger K, Swindle J, Hedgpeth J, Jaenisch R, Weissman IL.

核移植、および「再プログラミング」遺伝子導入の手法により、成熟体細胞から多能性幹細胞への変換は、再生医療における大きな進歩を意味する。再プログラミングされた動物において、起源細胞の生物学的特性はマウスにどのような影響を与えるのであろうか?

 T、B、NK、および骨髄性細胞を含む末梢血は、再プログラムを可能とさせる潜在的な供給源の1つである。この研究では、T細胞を核移植して再プログラムされたマウスを調べた。これらのマウスは、すべての体細胞において、すでに再構築されたT細胞レセプター(TCR)遺伝子を有する。

驚くべきことに、再調整されたTCR遺伝子を有するマウスの約50%が、自発的に胸腺に由来するT細胞リンパ腫を発症する。
リンパ腫は、T細胞から生じ、ほとんどのヒトおよびマウスのT細胞急性リンパ芽球性リンパ腫と同様に、活性化されたNotch1を含む。
リンパ腫は、予め再構成されていたTCRαおよびTCRβ遺伝子の両方の発現を必要とする。
さらに、TCRシグナル伝達阻害剤は、リンパ腫の増殖を抑制できることから、TCRシグナル伝達はリンパ腫の増殖に不可欠な因子である。

再プログラミングされたT細胞由来マウスにおいて、高率にリンパ腫形成がみられる事は、TCRの同一性やTCRシグナルの誤りがもたらす有害な影響と言えるものだ。

細胞を再プログラミングする場合、元の細胞の起源がどのようなものかあったかにより、マウスは深刻な影響を受けることがわかった。



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コメント(1)
ここで、学とみ子は、TCRと単に書いていますが、タンパクとDNA配列を区別しろ!、とのお叱りがあるかもしれません。しかし、DNA配列があってのタンパク合成なので、両者を毎回区別して説明する必要は無いのです。

おそらく、ES派の人にとっては、実験方法の違いの視点で、TCRを考える習慣があるため、異分野の人の考え方を理解しないのでしょう。

学とみ子にとってのTCRとは、つねに病気とのからみでとらえています。 削除
2018/7/27(金) 午後 3:08 学とみ子 返信する


2006年の医学情報雑誌「蛋白、核酸、酵素」に掲載された論文
「核移植の現状と将来 クローン技術とES細胞」
PDF版について、一部を紹介する。
(このPDFはコピーができないので誤字があればお許しください)

総説の著者は、
Nguyen Van Thuan,
Hong Thuy Bui
Teruhiko Wakayama とある。

CDBゲノムリプログラミング研究チーム
となっている。

検索では、以下のような説明がついた項目立てがヒットする。
www.radiation-japan.info/pdf/stap/1768_51_2006.pdf
1770 蛋白質 核酸 酵素VOl.51NO.12(2006) でみられる1極の紡錘体ができてしまう(図2a).ド ナー 細胞の中心体を細いピペットで取り除いて核移植すると, 一見正常な2極の紡錘体を形成するが,両 極とも中心体 を欠損している植物細胞のような ・・・

上記の外国研究者たちの日本語能力はどうなのかはわからないが、文章的には若山氏が中心に書いたと思えるような内容である。

著者らが、核移植作業に取り組む姿勢や目的が書かれている。
クローンマウスでは、高率に異常が見られるが、このマウスがつくる生殖細胞(生殖細胞が減数分裂すると卵子や精子になる)から生まれる子マウスでは、正常な個体が得られやすいとの説明が興味深い。
クローンマウスより、そこからできた子マウスの方が正常になりやすいとのことだ。

又、体性幹細胞より体細胞の方が核移植には向いているらしい。
STAP細胞の場合は、体性幹細胞からキメラができたらトンでもない!リプログラミングじゃない!との発言をした人がいたが、この世界、まだ、何が正しいのか?はわからない。
キメラは何から出来てもいいのですヨ。

(STAP論文では、T細胞やB細胞が生殖腺に通じると、T細胞、B細胞由来の子どもができるかも・・・・などの説明があったかと・・・。)

核移植技術の進歩の目的のひとつとして、ヒトの遺伝子異常を治す治療への技術開発につながる可能性が書かれている。

すでにマウスにおいては、核移植は遺伝子異常修正へのアプローチとして2006年の段階で成功している。

近い将来、尻尾細胞から精子や卵子が作れるかもしれないとのことで、不妊治療への応用の可能性も紹介されている。

以下、上記論文の一部を引用してみました。青字
・・・・・・
クローンマウスの胎盤に至っては、自然では決してありえないような形状になってしまう。
・・・・クローンマウスは生まれないのが本来で、何かのアクシデントがあったときにだけ、生まれてくるのではないか、とまで言われている。
・・・・
正常個体なら均等なはずのX染色体の不活化がクローンマウスでは偏って起こっていたり、各臓器の遺伝子発現の異常があったりするなど・・・
実際、クローンマウスの生殖細胞では。エピジェネティックな情報が正しく初期化されているらしく、クローンマウスの子孫にはクローン特有の異常が遺伝子しないことからも、異常が核の変化によるものではない・・・
・・・・
体細胞より未分化と思われる体性幹細胞をドナーとしてクローンマウスの作出が試みられた。
これまでに、血液幹細胞や神経幹細胞から、クローンマウスの作出に成功しているが、その成功率は、体細胞より悪いものだった。
おそらく、初期化されやすさの度合いは、いちどでも分化を始めてしまえば、体性幹細胞であっても体細胞と同じなのだろう。

・・・・核移植はどちらかというと職人技の世界で、分子生物学的アプローチより向いていると著者は考え、毎日、最大で一千個以上の核移植を行っているが・・・
三つ前の当ブログ記事で、ヤフー知恵袋を紹介した。
そのタイトル「そのESそのものを使うなんていう捏造をしていないとすると、そのマウス個体からとったES細胞か、その類似細胞がSTAP細胞となります。 2018/7/13(金) 午後 8:22

上記のヤフー知恵袋や、オホホポエムには、本当にすごい事がかいてあると、読むたびに感心する。
小保方捏造論を信じている人でも、これを読んでねつ造の考えが変わるということはありえると思う。

今回は、”気分はアスリートさん”の紹介してくれた、以下のオホホポエムで語られたTCRについてふれてみる。
https://blogs.yahoo.co.jp/sun_room47/26564898.html
2015/4/21(火) 午前 0:06

オホホポエムの書き手は、科学者・実験者の職種であろうし、実際に実験室で手を動かす人であろうと思う。
ポエム作者さんは小保方氏になったつもりで、STAP実験をしながら書いているスタイルをとっている。
このポエム作者さんが理解できないことは、理解できないとオホホポエムに書いてくれる。
おかげで、ポエム作者さんは、どこがかわらないのかが読み手にわかる。

ポエム作者さんは、TCRがわからないようである。
その部分を読んでみよう。青字

幸運のスッポンさんの友達のチャンピン亀君がオホホ細胞が寄与したキメラマウスからジャームラインとおったF1は同腹兄弟とはいえ決して同じ組換えアレルを持つことはないって言うの。末梢リンパ球を酢風呂につけてオホホ細胞用にしたんだけど、末梢リンパ球がほぼ無限のレパートリーを持つせいでヘテロな集団オホホ細胞は1つ1つの細胞が絶対異なる組換えアレルを持つせいだ、なんて。もうわけワカメぇぇぇ。

だからお願いして簡単な例をあげてもらったら、あるF1マウスはB細胞ゆらいで同腹兄弟はT細胞ゆらいなんてことになるんだよって優しく教えてくれたの。

TCRなりBCRの組換えアレルを全身に持つエアマウスなら持ってるもんって思ってたの。ステム化オホホ細胞ゆらいエアキメラマウスからエアF1を秘密工場で作ったからシングルバンドとプロダクティブTCR配列1つだけで楽勝だとおもったのにぃぃ。

あっ、なんだ、末梢血ゲノムテンプレートでTCRなりBCRなり増幅してプラスミドに入れて大腸菌君ライブラリ作ったコロニーをエアマウスにしてタイピングすればレパートリーをみせられる!幸運のスッポンさんありがとう。

この記事では、TCRなりBCRの組換え済の遺伝子を全身に持つエアマウスについて書いている。
2Nキメラであれば、かなりの臓器において、T細胞由来STAP細胞が増殖できたことを示す。
STAP細胞は、2Nキメラにおいて、組織や臓器形成に貢献できた。

さらに、4Nキメラなら、全身の細胞がすべてSTAP細胞由来となり、ある部分はT細胞由来、ある部分はB細胞由来、あるいはその他起源のSTAP細胞由来となるのであろう。

そして、その細胞の混じり方は、キメラマウスごとに違う。ポエム作者は、このキメラマウスを頭の中でつくりあげて、あるとした想像の実験結果を論文に書いているとの想定だ。

末梢リンパ球がほぼ無限のレパートリーを持つせいでヘテロな集団オホホ細胞は1つ1つの細胞が絶対異なる組換えアレルを持つせいだ、なんて。もうわけワカメぇぇぇ。

ポエム作家さんがこのように書いているのは、それぞれT細胞ごとに異なる遺伝子選択の結果として、各T細胞ごとにTCR-DNA配列が異なることが理解ができず、ポエム作家さんはヒステリーが起こしたからであろう。

TCR再構成とは、TCR遺伝子のDNA配列に見られる共通の痕跡であると、ポエム作者さんの頭は刷り込まれてしまったようである。つまり、以下の記述でも明らかなように、ポエム作者さんは、TCR再構成とは、TCR遺伝子に見られる共通的な変化であると誤解してしまったようだ。

「シングルバンドとプロダクティブTCR配列1つだけで楽勝だとおもったのにぃぃ。」
と書いている。

限定した1か所あるいは2か所のDNAの共通変化であると、一部の基礎学者たちが間違って認識していた事実が良くわかるような上記の記載である。

伝言ゲームに参加した人たちが同じ間違い言葉が伝わると同じように、ES派や一部の基礎学者の人たちは、間違った理解をしていたのである。

さらに、ポエム作者さんは、Fig2Cのメチル化検査と混同して理解しているような記述である。TCR, BCRのDNA配列を大腸菌で増幅させれば、見えるのではないかと言っているようである。

STAP論文では、Oct4 や Nanog のプロモーター部分を大腸菌で増殖させているようである。
これと同じ方法で、TCRを増殖させようと考えているようだ。
ポエム作者さんは、こうした実験が得意なのかもしれない。

On day 7, unlike CD45 cells and like ES cells, low-pH-induced Oct4GFP1 cells displayed extensive demethylation at the Oct4 and Nanog promoter areas (Fig.2c),indicating that these cells underwent a substantial reprogramming of epigenetic status in these key genes for pluripotency.

ポエム作者さんは、TCR, BCRが、細胞1個ごとに異なる多様なDNA配列の変化であることを知らないようだ。

TCR, BCRの多彩な形を見たいのなら、レパトワ解析という方法があるが、その前に、多彩な形のTCRやBCRを保有するCD45細胞が、キメラマウスの主たる構成細胞になっていなければならない。

キメラマウスの主たる構成細胞としては、TCR保有細胞だけでも、BCR保有細胞だけでも良いが、そうしたマウスは本当にできるのか?(学とみ子は難しいと思うとすでに当ブログで記述した)
まずは、その議論から始めなければならないと思う。
以下の茶字の記事はすでに書いたのだが、参考までに再度載せておく。
核移植では、普通はリンパ球は使わないようである。

(補)核移植では、ドナーとしてT細胞を用いることが少ないというが、NKT細胞をドナー核に用いた場合でも、マウスは生存可能であるという。(既出)

NKT細胞のTCRα 鎖はほぼ一義的であってマウスの場合は Vα1 4-Jα18、
ヒトの場合は Vα2 4-Jα18である.一方,β 鎖においても,そのレパト ワーにおける使用頻度の偏りが観察され,Vβ8,7,2 が主に使用されている.NKT 細胞由来クローンマウスは そのゲノム DNA においてTCRα 鎖遺伝子座およびβ鎖遺 伝子座において遺伝子再構成が終了した配列を有してお り,これらは独立してその子孫に遺伝する.


難しい記載ではあるが、NKT細胞とは、TCR再構成の時に選ぶ遺伝子の種類が限られている。
α鎖では、TCR遺伝子のうちVα1 4番、Jα18番のみを選ぶ、Vβ鎖も、8,7,2 番を選ぶ。
一方、一般的なT細胞は、α、β鎖のVもJも、それぞれ数十種類のうちからランダムに選ぶ。

以下は、研究者、教育者のブログであるが、彼も又、TCRには詳しくない。
査読者もネイチャー編集部も、キメラが初期化T細胞から出来たなんて思っていない。
査読者は、幹細胞にTCRは無くてもかまわないと思ったからアクセプトしたでしょう。

幹細胞のTCRで騒いでいるのは、日本だけだと思う。
外国のES派は、いつまでもES説で騒ぐのは、研究上のライバルだからだろうけど・・・。

コメンテイター(農学系さん)から、「丹羽先生のプロトコール論文はおかしくない」とのコメントをもらっていながら、以下のような記事を書いている。青字

http://blog.livedoor.jp/pyridoxal_phosphate/archives/2014-05-12.html
 また、丹羽先生のプロトコールの論文も極めて問題であり、すぐに撤回すべきだ。「親論文の撤回」という理由以外にも、小保方さんの結果と異なる結果であることを承知しながら、「小保方さんの方法の詳細な解説」として発表している(小保方さんは「STAP細胞ではTCR再構成が起こっている」という結果だったのに対して、丹羽先生の論文は「起こっていない」という結論である)。「最も重要な結果が異なっていることを「認識」していながら、あたかも「同一の結果が得られているかのように記載」しているとすれば、これは倫理面において問題となりうる行為だ。

http://blog.livedoor.jp/pyridoxal_phosphate/archives/2014-05-14.html
もし丹羽先生の結果、すなわち「8系統のSTAP幹細胞にはTCRの再構成は確認できなかった」という事実が、小保方さんの最初のNature論文に記載されていたら、論文はアクセプトされていただろうか?
 
 答えはおそらく「ノー」であろう。論文の審査委員は、「それでは、STAP細胞が、細胞の「リプログラミング」でできたという証拠に乏しい。キメラマウスのTCR再構成も調べなさい」とコメントするだろう。そしてキメラマウスでもTCR再構成が確認されなかったら、こう決断を下すだろう。「この論文は、分化した細胞が「酸処理」という簡単な操作で「リプログラミング」される可能性を示した極めて興味深い論文である。しかしながら、STAP幹細胞やキメラマウスの基となった細胞が、「リプログラミング」によって生じた細胞か、CD45+細胞(白血球細胞)内に含まれる未知の幹細胞が酸処理によって「セレクション」されたのかは不明である。「選択」ではなく、「リプログラミング」であることの「確固たる証拠」を得てから再度投稿すべきである。」
学とみ子は、ときどき、PubMedホームページへアクセスして、STAP論文の図表などを見るのだが、何時でも誰でも、STAP論文にアクセス可能であることに関心する。料金はかかるが、ダウンロードもできる。

STAP論文は、撤回されていても、購読が可能であり、今後も、この事件は議論され続けると思うのだが、日本国内で出たSTAP関連情報も同様である。

STAP重要イベントが、今でもネット上にしっかりアップされている。
今後、これらの記事は、どういう条件でネット上から消滅してしまうのかはわからないが、今も、アクセス可能であることはありがたく、読めば読むほどに新たな気づきと感動がある。

この事件には、人をひきつける何かがある。
名誉やお金がからむ人間臭い事件であることに加え、科学エリートたちの生き様にせまれる何かがある。
世界に挑む科学エリートたちが大事にするもの、絶望するものについて考察するのは興味深い。

STAP事件で、関係者たちは何を守り、何を捨てたのか、あれこれ考えるのは、人間理解だと思う。チャレンジと諦めのバランスのとり方である。

小保方氏は、自らの実験には精を出したものの、科学界の仕切りに経験不足で対抗できなかった。そして、ストレスから病気になって戦う力を失ってしまったようだった。だから、助けようと思う人が現れても当然だ。

最近、官僚が息子を東京医大に入学を依頼したとの事件が起きた。
佐野前局長は「一般的なアドバイスはしたが当時は官房長で支援事業の選定に職務権限はなかった。『息子をよろしく』とは伝えたが不正に合格させてくれとまでは依頼していない」などと供述し容疑を否認しているということです。
と報道されている。
この事件なども、実に人間臭く、愛情が人を狂わすという事例に思える。

そういうことで、人間臭いSTAP事件は、過去にかかれたSTAP記事も興味深い。
書いた記者にも、気合の入った主張を感じる。

今日は、小保方会見の動画を見ていて、考えることを書きたい。
https://logmi.jp/10299
上記が小保方会見の動画書き下し全容だ。

この会見では、小保方氏は調査が不十分であったと明言している。
ここでの小保方氏は、研究者としては当然の姿勢である。
小保方氏がこのまま、この無実ラインを主張し続けて欲しいと願った一般の人たちは多かったと思う。

この会見での小保方氏は、決して嘘をついているような人には見えないというのが、大方の印象だったと思う。

酸浴実験については、生き生きと語るものの、その他の実験部分については、ほとんど語っていない。

他の人が実験したのでわからないとか、その実験者が間違えた!(迷惑した!)などとは決して言っていない。

こうした控えめな態度に、一般人は好感を持ったと思うが、これを聞いた人の中には厳しい意見もあったようだ。
例えば、小保方氏のコツとかレシピというような言い方が科学的でなく、かつ、コツとかレシピがあるなら、すぐ公表すべきとの批判だ。

また、それまでの会見では沈んでいた小保方氏が、STAP細胞の作り方を話した時には喜々となり、その変化が大きく、小保方氏の性格の二面性などを指摘する声もあったようだ。

学とみ子の見方では、小保方氏が自立的に行ったのは、STAP細胞の作成であり、この実験部分は、小保方氏は誰よりも自信があり、そこを記者らに訴えたかったという印象だ。

つまり、追い詰められた彼女の頭では、関与の薄い他の人の実験実態を語れないのである。
大事なのは、論文には、STAP細胞はES細胞とは異なる実験が多く盛り込まれた事実である。
ここを、マスコミに披露して欲しかった。

論文査読の時点で、ESが混入したと言われていたのだから、そこを考慮しましたとか、言っても良かったのではないだろうか?

複数の研究室の先生方が比較実験を担当してくれましたとぶちまけても良いだろう。
こうした事実は、マスコミたちは知らないのである。
マスコミは、関係者からその情報を与えられていないのである。

この唯一の記者会見の場で、STAP細胞論文は、共同研究であったことをもっと強調してほしかったと思う。
桂報告書の書き方にも影響を与えたはずだ。
「STAP細胞の作製以外は、若山研究室、笹井研究室、丹羽研究室の先生たちの業績です。」とか、何とか・・・・。

若山先生以外にも、他にも多くの先生方に助けてもらいましたとダメ押しをしてほしかった・・・・。ES細胞との比較実験が多く論文に語られていることも強調して欲しかった。
他の研究者たちとの共同研究であった事を明言してほしかったと思う。

小保方氏からそうした発言がなかった理由は、恐らく、彼女は、他の研究者には迷惑をかけていけないとの思いがあったのではないか?かと・・・。
今も、責任を背負いこむ思いは変わらないのかもしれない。


「あの日」で、若山氏が2012年8月に特許申請の手続きを開始したとある。
この中には、例の尻尾細胞のTCR図が含まれている。
この図は、実験ミスということで、最終バージョンから外されている。
この図が入っていることで、若山研究室がこのTCR図を支持していたと思われる。
この図表は、特許申請の手続きが若山研究室で行った証拠と言えるかもしれない。

それでは、動画の書き下しを見ていきましょう。

小保方 証拠が用意できるかどうか、という点に関してでしょうか。

記者 この証拠がですね、アカデミーの人間にとって十分に納得いくものであるかどうかという点について、見解をお伺いしたい。

小保方 室谷先生との相談で、今回は調査が十分であるということを示すための不服申立書になっていると思います。これから実験的な証拠に関しましては、私としては用意できると考えておりますが、それには第三者が見て納得する形でないといけないと思いますので、それに向け準備を進めていければと思っております。

調査の質に関して、学とみ子が興味深いと感じたのは、中間報告の回数についていくつかのやり取りの部分であった。
この時点では、理研の調査委員会は、中間報告を行っており、その調査内容や調査回数は十分だったのか?不足していたのか?についての、小保方氏と各マスコミ記者とのやりとりが記録されている。

間報告の回数について

記者 あとは不服申し立ての関係で、1点確認させていただきたいんですけれども。先ほど日テレさんですかね、質問にもあったかと思うんですけれども、ヒアリングの回数についてなんですが。中間報告からも1回、というふうにお話なさっていると思うんですが、私の勘違いだったら恐縮なんですが、中間報告以後で考えても、3月23日にテレビ会議をなさっているのと、それとは別に3月19日にも理研の神戸の現地調査で小保方さんお話をなさっていると思うんですが。で、中間報告以後に少なくとも2回、あと中間報告前の、ヒアリングを含めると調査前にも3回なさっていると思うんですね。まず「中間報告に1回」というのは、それは間違いのないことなのかどうなのかというのは。いかがでしょうか?

小保方 中間報告後には,資料を確認されに、委員の方が2名、神戸のほうに来てくださいました。でそのときに、資料の確認をしていただいて、調査委員全員に対するヒアリングというのは、23日に1回でした。

記者 19日の現地調査のなかでは、それは調査ではないっていう認識ですか? それとも、理研が言っているだけで私は話を聞かれていない、という状況ですか?

小保方 調査委員の方がどのような判断をなされているかは私にはわからないですけれども、十分な聞き取りをしていただいた、という認識は私にはないということです。

記者 十分な、という部分が困るんですけれども、1回しかされていなかったという部分だけを取ると、確かに不十分な印象が、文面だけ見ると感じるんですが。それがたとえば、事前の中間報告でも詳細な内容が出ていたと思うんですけども、割と。それ以前以後で、1ヶ月間でそれこそ「十分な」っていうのが聞き取られていたのかがわからないんですが。ちょっとでも聞き取りがそのなかで行われているんであれば、1ヶ月の間で5回くらいの聞き取りがされているっていうので、回数的に見ると不十分とは言いがたいんではないかな、という印象もあるんですけれども。その十分されていない印象があるっていうのは、「されていない」っていう判断でいいのか、それとも「されているけれど回数に数えていない」っていう判断なのか。いかがでしょうか。

小保方 質問に関する回答、という形式が多かったので、私の説明や弁明をさせていただく十分な機会は少なかったんではないかと私は考えています。事実関係を詳細に聞き取るという面では不十分だったんではないかと考えております。

記者 TBSアナウンサー○○と申します。1点は簡潔に伺います。あともう1点質問させてください。少なくとも200回ほど確認をしたということなんですけれども,同じ場所で、どなたとどなた、どういった方たちがSTAP細胞、STAP現象を一緒にご覧になったのか。そこは簡潔にお答えいただきたいのと。そもそもなんですけれども今回論文投稿する前に、今調査委員会が指摘している少なくとも2点の不正行為と見なされた点について、防ぐことは可能だったのかどうか。つまり、小保方さんが執筆リーダーではありますけれども、なかには同じ理研という身近な立場で丹羽さん、笹井さんという大先輩もいらっしゃいます。そういった方たちに、今未熟とか不勉強とおっしゃいますが、それを正してくれるような先輩たちの声、アドバイス、助言というのはなかったのか。お願いします。

小保方 ハイ……。あ、まず最初の実験のところなんですけれども、私は色んな研究室にこれまで居候という形でお邪魔させていただいておりますけれども、その周りの方々たちは、実際に私が実験しているところを見ていると思いますし、細胞自体も見ていると思います。なので、実際に見ていらっしゃる方は、個人名とかは出せないですけれども、かなりいらっしゃるというふうに思います。
そして今回の件が防げたかどうかですけれども、それはやはり私が自分のことをもっと謙虚に受け止めて,周りの方にすべてのデータを確認してくださいと頼んでいれば、防げることができたのではないかというふうに思っております。

記者 つまりはその、不正行為を行ったのは小保方晴子氏ひとりです、というあの調査委員会の会見が、あの場所にいて非常に衝撃的だったんですね。それをご覧になっている小保方さん自身は、さぞたぶん辛い思いをされたんじゃないかと思ったリですね。研究者同士のコミュニケーションが普段どのような会話がなされているのか、私全く存じ上げませんですけれでも。先輩から後輩に対してここを正した方がいい、掲載の方法、データの保存のしかた、こうしたほうがいいよ、っていう、そういう日常会話として改善する余地っていうのはなかったんでしょうか?

小保方 うーん……。そうですね。とても難しい質問なんですけれども、少なくともですが……(言葉に詰まる)。すみません,ちょっと改善する余地があったかどうかわからないです、申し訳ありません


記者 先ほどから、今回の問題というのは、あくまで論文の不正の有無の話だと思うんですが、ただ周りを含めて今はSTAP細胞の有無について話が移行していると思うんですね。ですからここ一番大事なところですので、改めて、小保方さんの口から聞かせてください。STAP細胞は有るんでしょうか、ないんでしょうか。

小保方 STAP細胞はあります。

記者 それを全く素人の私たちが、何をもって信用したらいいんでしょうか。

小保方 何をもったら。やはり、STAP現象が各地で再現できるようになるべきですね。そのためには、やはり先ほども申しましたように、今回の論文は現象論を示したものであって最適条件を示したものではないので、さらに、私自身はたくさんのコツやある種のレシピのようなものが存在しているんですけれども、やはりそれはまた新たな研究論文として発表できたらと考えております。





コメント(42)
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小保方氏の記者会見については、会見から約2カ月後に電通パブリックリレーションズ(電通PR)プロジェクトマネジャーの許光英氏が、コミュニケーション戦略・危機対応の専門家の立場から論評しています。
会見直後の人々の評価や、なるほどと思う意見が多々ありますので、もうご覧になっているかもしれませんが、参考までに紹介します。

「記者会見 小保方氏に見る危機対応」
http://mainichi.jp/articles/20140606/mog/00m/040/003000c削除
2018/7/16(月) 午後 3:15[ gen**ron ]返信する
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> 複数の研究室の先生方が比較実験を担当してくれましたとぶちまけても良いだろう。

> この唯一の記者会見の場で、STAP細胞論文は、共同研究であったことをもっと強調してほしかったと思う。

上で紹介した「記者会見 小保方氏に見る危機対応」では

「意図的に対立構造を作ろうとしていたかどうかは正直分からないですが、結果的に、いわゆるコミュニケーション上の対立構造が出来上がっていました。それは「対理研」と「対メディア」の二つです。」

とあります。
4月の会見時点では、小保方氏は理研に対してほのかな不信感は抱いていたでしょうが、上司や同僚などの研究者、ともに実験や研究を行った研究者に対しては、それなりに信頼していたのだと思います。
それゆえ「複数の研究室の先生方が比較実験を担当してくれましたとぶちまけ」ることなど、思いもよらなかったのではないでしょうか。削除
2018/7/16(月) 午後 7:25[ gen**ron ]返信する
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> gen**ronさん
ご紹介の文章読みました。おおむね、好意的な論評でした。

>一つは「理研に対して、裏切られた気持ちはありますか」という質問に対して、少し考えて、「そのような気持ちは持つべきではないと思っております」と答えていた。

これも、先先を読む科学者らしい才能を感じました。
FACSができないと小保方批判をする人たちに、この受け答えについての感想を聞きたいですね。

>「前向きなんだけどちょっと突っ走ってしまう、未熟な女の子」対「女性をスター扱いしてステータスを上げるのに利用した理研」という構造が生まれました。もう一つは、独りぼっちで、300人ものメディアの方たちに立ち向かったという対立構造です。

すばらしいと思いました。選ばれた人にしかできないです。削除
2018/7/16(月) 午後 10:01学とみ子返信する
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> gen**ronさん
>ともに実験や研究を行った研究者に対しては、それなりに信頼していたのだと思います。

小保方氏は、最後まで若山氏が助けてくれる事を期待していたと思います。
願わくば、若山氏は小保方氏のせいかも・・・?と主張し、小保方氏は若山氏のせいかも・・・?と主張し、お互いに無罪を主張しあったまま、迷宮入りで終わらせて欲しかったです。

若山氏は迷宮入りを望んでいたかも・・と思うのですが、gen**ronさんはどう思いますか?

結局、小保方氏は桂報告書で裏切られ、その後、学位はく奪までされてしまいました。彼女は、この時の方が怒りが強いのですよね。

小保方氏が大事なことを言わないから、今の平穏があると思います。削除
2018/7/16(月) 午後 10:14学とみ子返信する
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> 若山氏は迷宮入りを望んでいたかも・・と思うのですが、gen**ronさんはどう思いますか?

若山氏の変心には2段階あると想像しています。

最初は、STAP細胞論文に決定的な誤りがあることを確信した段階。
若山氏はその疑惑を自分の手で解明しようといろいろな手を打った。
決定的な誤りがあるという情報は、若山氏が信頼を寄せている人物からもたらされたと思います。

つぎは、その決定的な誤りがフェイク(仕掛け)だったことを知った段階。
しかし、その時には事態はかなり進んでいて、取り返しのつかないところまで来てしまっていた。
しかも、そのフェイクを仕掛けた人物は、若山氏に近しい人物であることを知ることになります。
STAP細胞騒動全体のフェイク(仕掛け)を明らかにすることは、自分自身にも、近しい人物にも責任が降りかかってくるので、沈黙を守ることで自分たちの保身を図ったのだと思います。

よって、「若山氏は迷宮入りを望んでいた」というのは、その通りと思います。
若山氏にとって、それ以外に選択の余地のない決断だったのではないでしょうか(もちろんすべて想像ですが)。削除
2018/7/17(火) 午後 11:10[ gen**ron ]返信する
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genronさん

若山先生にとって
2014年12月26日の
桂報告書、会見により迷宮入りには
十分だったのに、、、

追い討ちの流れに
蒸し返しされてしまって、
困ったと思います。削除
2018/7/19(木) 午前 8:50[ Ooboe ]返信する
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985名無しゲノムのクローンさん (スッップ Sd0a-vHrp)2018/07/18(水) 18:20:44.19ID:vH6rFdAPd
STAP研究の分担は以下のとおり。
1、STAP細胞作成➡(オボ)➡遺伝子解析(オボ)
2、STAP細胞作成(オボ)➡STAP・FI幹細胞樹立(若山)➡増殖実験及び遺伝子解析(オボ)
3、STAP細胞作成(オボ)➡キメラマウス作成(若山)➡削除
2018/7/19(木) 午前 11:37[ 茶番はやめませんか? ]返信する
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986名無しゲノムのクローンさん (スッップ Sd0a-vHrp)2018/07/18(水) 18:27:32.18ID:vH6rFdAPd
4、STAP細胞作成(オボ)➡テラトーマ作成(オボ)➡解析(オボ)
5、論文本文作成(笹井、オボ)
6、論文図表作成(オボ)
7、データベースに登録したデータ(オボ)
8、論文リバイスのための実験(オボ)

987名無しゲノムのクローンさん (スッップ Sd0a-vHrp)2018/07/18(水) 18:32:24.35ID:vH6rFdAPd
つまり、実験のスタートと仕上げの解析は全てオボ。若山さんは実験の途中にしか関わっていない。また、若山さんがES細胞にすり替えたとしても、論文の主旨に合ったデータを論文に掲載させることもできない。さらにオボしか関わっていないテラトーマがインチキなのが致命的。削除
2018/7/19(木) 午前 11:38[ 茶番はやめませんか? ]返信する
> Ooboeさん

桂調査報告書は、科学的見地からの結論です。科学は、新たな知見により上書きされます。知識ある人の登場や告白によってひっくり返ります。

混入説としたら、実験に関わった研究者全てがねつ造に協力したことになってしまいます。ESとの比較実験がメインなので…。

この事実をしっかり法律家たちに説明したら、法律家は、
混入説は理研にとって危険度が高い(犯人特定や組織ぐるみにつながるので)との法律家の判断が出たかも…。削除
2018/7/19(木) 午後 3:39学とみ子返信する
> Ooboeさん

>若山先生にとって 2014年12月26日の 桂報告書、会見により迷宮入りには 十分だったのに、、、

小保方氏が不服申し立てをしなかったので、彼は困ったと思いますね。当事者が実験実態を話さなければ、真の迷宮入りにできたでしょうから…。削除
2018/7/19(木) 午後 4:29学とみ子返信する
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> 茶番はやめませんか?さん

つまり、実験のスタートから仕上げの解析に至るまで、かかわったのは小保方氏ひとり。若山さんは実験の途中にしか関わっていない。若山氏はデータの多くをそのまま、小保方氏に渡したと言っている。

共同実験であり、新人の小保方氏の実験に他の人が指導したり、手伝う。小保方氏は、実験の一部が無くなっていると言っている。論文に書かれたマウスもキメラマウスもいない。

どの実験まで、若山研究室でなされ、その後、笹井研究室で何が追加され、さらに丹羽研究室で加えたものは何か?、削られた図表は何か?全く明らかにされていない。論文は誰でも読める。ES説なら、論文の図表のひとつひとつについて、エア実験としてねつ造の裁定が必要でしょう。

それぞれの図表について、でたらめな部分を指摘し、解説してくれませんか?削除
2018/7/19(木) 午後 8:15学とみ子返信する
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> gen**ronさん
いろいろ、示唆に富む解説と推理をありがとうございます。

今後の、小保方氏にとって、何か道が開ける戦略はありますか?削除
2018/7/19(木) 午後 9:44学とみ子返信する
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STAP細胞作成(オボ)の前の「仔マウス作成(若山)」が抜けてますよ。桂調査委員会での調査対象者が①小保方②若山③丹羽の三者しかないっていうのは茶番ですね。STAP論文不正調査なら、関係者全員を調査対象にしないと。実験ノートの枚数、小保方さんよりも若山研の方が多かったですから。小保方さんに出せと要求したが提出がなかったっていうのは茶番もいいところ。削除
2018/7/19(木) 午後 10:41[ カツラ報告書 ]返信する
> カツラ報告書さん

カツラ報告書は、小保方不服申し立てを前提としてた!との推論はどうですか?

突っ込みどころ満載たまま、内部の不満階層に配慮して結論した。ところが、小保方氏の病気の影響で、不服申し立てがなかった!これは、関係者にとって意外。

理研内部の穏健派閥は、小保方若山氏間で決着出来ず、迷宮入りにしたかったであろうと…。

あくまでES説を主張する研究者の割合は、どの程度だったのでしょうかね…?削除
2018/7/20(金) 午前 6:45学とみ子返信する
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> Ooboeさん

>その辻褄合わせの対応をされてしまわないよう

出ている情報は、すでに辻津があっていないと思います。
小保方氏は、どの実験を誰がやったかなどについて暴露していません。そこが暴露されれば、状況はガラっと変わってしまいます。
すでに、ES派はできる情報を出し尽くしたでしょうし、(擁護派から)虚を突かれて辻褄を合わせができなくなる状況はあるのでしょうか?

研究者とは、なんでも言い訳が可能な立場の人たちです。
「その時は、そう思っていた」
「間違って記憶していた」
「よく考えたら、そうではなかった」
なんて、後になっても、どんな言い訳も可能です。

Ooboeさんたちの情報はどのようなものなのか、期待しています。削除
2018/7/22(日) 午後 9:41学とみ子返信する
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私としては、
「STAP論文にはESとの比較が多くあるのもかかわらず、桂報告書はそれらの実験のねつ造判定をしなかった!」
ここが、STAP派の主張していく根幹かと考えています。
ES派のプロの論客たちの誰もが、ここに立ち入りません。

アノ姐さんとか、体内時計さんとかが、時にこの機密領域に踏み入んでしまうことがあるようです。
「桂委員会は、個々の実験者からもそれぞれに情報を得て結論したはずなのに、擁護派はなぜ受け入れらないのか?」とかおっしゃってしまうとかがあるようです。

他の方の言ですが、TS分化能のある特殊なESを小保方氏は持っていた・・などを持ち出さないと、比較実験の説明ができなくなります。

まあ、その前に、どの実験を誰がやったのか?の方が重要でしょう。削除
2018/7/22(日) 午後 9:52学とみ子返信する





「STAP cells compared to ES cells」 (STAP 細胞とES細胞の比較)

上記に示した小文節のタイトルは、STAP論文アーティクル643頁にある。
これは、STAP細胞がES細胞とは違うとの実験結果が示された部分である。

これ以外にも、STAP論文にはESとの比較の記述は多く、レター論文などでは、ほぼすべてと言って良い位に、STAPとES細胞の違いが述べられている。

しかし、STAP細胞が存在しないと主張する人たちは、これら実験結果は、どのようにして作成されたのかについての議論をしない。

そもそも、ES説論者の人たちの背景は多彩である。
ES説を信じている人たちには、本気で信じている人、建て前として信じている人などなど実に多彩だ。

このブログを書いていて、改めて、そうした背景の多様性を感じた。

いづれにしろ、その人がどういう立場か、科学的知識の背景を問わず、ESとSTAPの比較部分の実験を論じた記事は少ない。

わかりやすくするために、ES説を解説する先生と生徒の会話を想像してみた。

生徒「小保方氏が、キメラ実験の時には、ESを混ぜて若山氏に渡したことはわかるのですが、その他のES細胞との比較実験の時は、どうしたのでしょうか?」

先生「小保方氏は、キメラを作る時だけ、ESを混ぜたけど、他の実験の時には、わざわざESを混ぜたりはしていないさ!図表だけをねつ造したんだよ。」

生徒「へえー、そうなんですか?胎盤と胎児が光るのはどのようにして写真をとったのですか?」

先生「光る胎盤だけをまず、用意し、その上に、光る胎児を重ねて、写真をとったのさ。・・・と言うより、光るESと光る胎児を宿した母体を用意しておくだけでもいいんじゃないかな?あれっ?、ES無くとも、光るオスと光るメスを掛け合わせただけでもっと早いかもな。」

生徒「へえー、それじゃ、論文にある、STAP細胞のX不活化だけ、特別の反応を示したというのはどうなっているの?X染色体は、雌では一方が不活化されているけど、ESでは不活化はないですよね。リンパ球やエピブラスト細胞では不活化されてしまっているので、STAP細胞は中間であるように見えると論文に書いてあります。STAP細胞のX染色体において、部分的な不活化現象が見られるとの写真はどうやって撮ったのでしょうか?」

先生「・・・・、蛍光写真なんて、いくらでも加工処理できるさ」

生徒「へえー、そうなんですか?それでやっと納得できました。」(先生、生徒両者笑う)

さて、上記の珍問答をもっと、まじめに考えてみましょう。

STAP論文に以下のような記述がみられます。

アポトーシスを抑制するROKK阻害剤Y-27632(図2h)を入れても、解離培養(図2f、g)法でコロニーはできない。 また、細胞を部分的に解離して高密度状態の細胞を培養しても(図2i)、STAP細胞数は2継代後に減っていく。
ESでは、まだ、相同染色体としてのX染色体が変化前の状態であり、まだ、不活化されておらず、したがってESには、高密度領域もない。雌のES細胞は、X染色体不活性化は無く、結果、H3K27me3- 高密度領域(不活性化X染色体)はない。
一方、雌のCD45細胞およびEpiSCとはすでにX染色体の不活化がすでに起きている。

ES細胞は、X染色体の不活化がまだ、行われていない事をしめす。一方、STAP細胞では、不活化が低下していた(Extended Data図5d、e)。

ESより、さらに分化の進んだ胚からとりだされエピブラスト細胞(下記のウキペディアを参照のこと)では、すでに、X染色体の不活化現象が起きている。胚の極めて速い時期から、X染色体の不活化が始まっていることが証明されている。

対照的に、H3K27me3- 高密度領域は、Oct4-GFP強陽性の雌STAP細胞の~40%まである(拡張データ図5f、g)。分化細胞では、すでにX染色体の不活化が起きていて、高密度領域があるが、STAPではそれが減っている。 STAP細胞の一部にX不活化現象が残ることは、ESとは異なることの証明になる。

STAPは、マウスEpiSC(多能性幹細胞)とは異なり、Klf4陽性、上皮タイトジャンクションマーカーであるクラウディン7およびZO-1は陰性である(拡張データ図5d、e)。マウスEpiSC(多能性幹細胞)は、クラウディン7およびZO-1は陽性(図を参照)

これらの証拠写真をここに載せます。これは、左からES,Epiblast、STAPと並んでおり、縦軸は、上から1番目クラウディン7、2番目ZO-1、3番目KLF4、4番目Esrrβとなっています。見にくくてすみません。
ES細胞のみ、縦軸4番目のEsrrβが赤く見えるのは、X染色体不活化がまだ起きていない事を示す。つまり、以下の図は、ES,エピブラスト細胞、STAPがすべて、違う細胞であることを示すものです。STAPは、1番目クラウディン7、2番目ZO-1がでていなくて、3番目KLF4が良くでていて、4番目Esrrβは中間のパターンでした。

イメージ 1



イメージ 2
こららの写真をどのように撮ったのかを聞かれても、熟練した実験者なら、いくらでもごまかし可能とは思います。
しかし、大事なのは、実験者がどのようにごまかしたのではなく、理研や桂調査委員会が、STAP細胞がESというなら、これら論文図表につき、論評をする必要があります。

ESねつ造なら、論文の図表をES説で説明できなくてはなりません。ES説を採用するには、相当の覚悟が必要なはずです。小保方氏がデータを出さなくても、ES説では図表が説明できないわけですから、不正の有無を評価すべきではあったと思います。

これらの写真の問題点をひとつひとつ、ねつ造、画像、写真加工の可能性と、偽装手段を調べ、不正判定をしていかなければならないはずです。

しかし、この世に、他人の不正暴露にそんな労力をかける人など、いませんよね。
ネットで、暴露記事を書いていたブロガーも途中で活動を止めています。
他人の研究不正を暴く行為が、どんなに労多くしてむなしい作業なのか、実際に調査をやった人たちはもうこりごりというところでしょう。

調査する人の立場であれば、STAP細胞が潰して、それですべてを終わりにしたいです。

だから、ES派の人たちは、二度と検証作業をやろうとしないし、すべて小保方氏に問題点を集中させて、さよならしたわけです。

参考 ウキペディアです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%94%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%88%E5%B9%B9%E7%B4%B0%E8%83%9E
エピブラスト幹細胞に関する初めての論文は、2007年7月12日に英国科学雑誌ネイチャーで2本同時に掲載された[10][11]。ES細胞と異なり、マウスとラットの着床後胚の後期エピブラストから樹立した細胞株である。なお、エピブラストは、胚盤葉上層[12]、胚体外胚葉[13]、原始外胚葉[5]などと呼ばれる。
 
ES細胞とエピブラスト幹細胞を比較すると、
三胚葉分化能がある
免疫不全マウスに移植すると奇形腫(テラトーマ)を作る
という共通点がある。

しかし、エピブラスト幹細胞は
通常はキメラ形成がない[3][15]
ジャームライン・トランスミッション[16]がない
LIFに反応しない
X染色体不活性化
主要組織適合遺伝子複合体(MHC)クラス1陽性
ES細胞より分化が進んでおり、培養や遺伝子操作が難しい
という特徴を持ち、その性質はナイーブ型のマウスES細胞よりもプライム型のヒトES細胞に近い[1][2][4][17]。

エピブラスト幹細胞からの分化誘導[5]やエピブラスト様細胞(EpiLC)についての研究開発も行われ[7]、2013年には九州大学の研究チームが大量培養法を発表している[1][8]。また、エピブラスト幹細胞由来の神経板細胞を発生させ、その転写制御ネットワークを解明しようという研究も進められている[18][19]。