週末はいよいよ衆院総選挙の投開票です。

 私の場合、すでに期日前投票を済ませました。
 その際、朝日新聞の出口調査を受けましたw
 出口調査は初めてだったので、ちょっとドキドキしました。

 さて、最近知ったのですが、
 自民党の安倍総裁が掲げる「大胆な金融緩和と積極的な財政出動」を軸とした経済政策を、
「アベノミクス」というらしいです。

 どう考えても、アメリカのレーガン大統領の経済政策「レーガノミクス」をもじったものでしょう。
 しかし、レーガン大統領は大胆な規制緩和を軸とした政策を行ったので、まったく違った政策ですが・・・

 レーガノミクスはサプライサイド(供給側)の経済政策ですが、
 アベノミクスはデマンドサイド(需要側)の経済政策です。

 デフレとは供給>需要という状態なので、需要を増やしましょう・・・というのがアベノミクスです。

 その軸となるのが、
「金融緩和」と「財政出動」です。

 金融緩和とは世の中に流通しているお金を増やして、
 国民の使かえるお金を増やして(もしくはお金を使わなければ損をするという状態にして)、
 そのお金で消費や投資を増やそうというのがその本質です。

 まずは金融緩和です。
 しかし、金融緩和が効果が出るのは時間がかかります。
 なぜなら、お金とはまずは大企業やお金持ちのところに集まるからです。
 その大企業やお金持ちが投資したり消費したりして、
 やっと一般国民や地方にお金が回ってきます。

 だから、より即効性を出すために財政政策(財政出動)を組み合わせます。
 
 大都市でない地方にお金を回すには公共投資が最も効果があります。
 なおかつ、雇用対策にもなり、結果的に税収も拡大します。
 インフラのメンテや更新も必要であり、
 防災の公共投資も必要性が叫ばれていることもあり、
 そのためにも公共投資の拡大は効果的かつ必要だと考えます。

 とにかく政府が、お金持ちへのお金の流れをコントロールするためにも、
 財政出動を行い、ただ国民にお金をバラまくのではなく、
 国民に安定した雇用の場をつくっていくことが、
 アベノミクスの目指すべき根幹だと考えます。
 最近、ネットのツイッターやブログの中で、

「日本は経済成長重視の政策を見直すべき」とか、

「日本は経済成長ではなく、国民の幸福を重視した政策に転換すべき」とか、

「成長ではなく、成熟した社会を築くべき」みたいな意見が目につきます。

 はっきり言いましょう・・・

 こんな意見は、「クソくらえ」です。

 なぜなら、「経済成長」は国民国家(民主主義国家)にとって、「目的」ではなく、それが存在し続ける、または維持するための「絶対必要条件」だからです。

 一定の経済成長を達成されてから、その上で国民の幸福が何なのか、を考えるべきことであって、絶対必要条件を抜きにして国民の幸福なんて語れるはずもないのです。

 例えば、勘違いをしている人もいるかもしれませんが、

 民間企業の「目的」は「利益を出すこと」ではありません。

「利益を出すこと」はその民間企業が存在し続けるための「条件」でしかありません。

 民間企業は利益を出すという条件を満たしつつ、何らかの形で社会に貢献することが「目的」です。

 それと同じように、広がるパイ(経済)があってこそ、国民国家は民主主義システムを維持できるのです。

 もし、経済成長ができないと仮定するのなら、それはパイを民主主義によらないやり方(独裁や専制といった)で切り分けるしかなくなります。

 経済成長を否定する、もしくは不可能とする人たちは、独裁や専制を受け入れるのでしょうか?

 みんな貧しくなって、共産主義国家になるなんて、私はご免被りたいですが・・・

 こういう経済成長を否定する考え方を蔓延させるように、悪の組織の暗躍を疑いたくもなります。

 少なくとも、懸命な日本国民はこのような考えに毒されてほしくないと思うわけです。

デフレを大雑把に説明すると、

物やサービスの供給量に比べて流通するお金の量が少ない状態であり、

そうなると、物やサービスの値段が下がり、お金の価値が高くなる状態のことです。

つまりが、お金がただ持っているだけで価値が上がっていくので、投資や消費が抑制されていきます。

誰だって、来年になれば物やサービスが安くなると考えれば、もうちょっと待ってみるか?という気分になるということです。

それが、積み重なると金の回りが悪くなる・・・物やサービスの交換が減り、物やサービスの生産も減ることになります。

だから、デフレは単純に通貨現象という意見が有ります。


そこで、私はデフレを「静かな毒ガス兵器」に例えたいと思います。

普通の戦争ですと、ミサイルやロケットが飛んできて、人を殺すだけでなく建物や社会インフラ(道路や工場など)を壊します。

つまりが、生産施設を破壊することになるので、物やサービスの生産が滞り、物価は高騰し、悪性インフレになってしまいます。

しかし、デフレは生産施設の直接的な破壊を行いません。
個々の生産者を狙い撃ちにしていきます。

デフレ下では、物価以上に所得(給料)が下がっていきます。

たとえば、今まで4人でやっていた仕事を3人でやるようになります。

これは、労働者が1人減っているのと同じことです。

その1人はまわり回って、失業者となっていきます。

こうやって、みんなが知らないうちに生産者が減っていっているのです。

だからこそ、デフレは「静かな毒ガス兵器」なのです。

知らないうちに、人々を殺しているのです。

誤解を恐れず言うと、わたしは失業者は社会的に死んでいる人だと考えています。

そして、その死んだ人たちを守るために多額な社会保障費が投入されています。
これは多いにムダな状態だと言えます。

だからこそ、デフレを一日も早く脱却し、失業者を減らし、日本経済の力強い成長が求められていると考えるわけです。