デフレを大雑把に説明すると、

物やサービスの供給量に比べて流通するお金の量が少ない状態であり、

そうなると、物やサービスの値段が下がり、お金の価値が高くなる状態のことです。

つまりが、お金がただ持っているだけで価値が上がっていくので、投資や消費が抑制されていきます。

誰だって、来年になれば物やサービスが安くなると考えれば、もうちょっと待ってみるか?という気分になるということです。

それが、積み重なると金の回りが悪くなる・・・物やサービスの交換が減り、物やサービスの生産も減ることになります。

だから、デフレは単純に通貨現象という意見が有ります。


そこで、私はデフレを「静かな毒ガス兵器」に例えたいと思います。

普通の戦争ですと、ミサイルやロケットが飛んできて、人を殺すだけでなく建物や社会インフラ(道路や工場など)を壊します。

つまりが、生産施設を破壊することになるので、物やサービスの生産が滞り、物価は高騰し、悪性インフレになってしまいます。

しかし、デフレは生産施設の直接的な破壊を行いません。
個々の生産者を狙い撃ちにしていきます。

デフレ下では、物価以上に所得(給料)が下がっていきます。

たとえば、今まで4人でやっていた仕事を3人でやるようになります。

これは、労働者が1人減っているのと同じことです。

その1人はまわり回って、失業者となっていきます。

こうやって、みんなが知らないうちに生産者が減っていっているのです。

だからこそ、デフレは「静かな毒ガス兵器」なのです。

知らないうちに、人々を殺しているのです。

誤解を恐れず言うと、わたしは失業者は社会的に死んでいる人だと考えています。

そして、その死んだ人たちを守るために多額な社会保障費が投入されています。
これは多いにムダな状態だと言えます。

だからこそ、デフレを一日も早く脱却し、失業者を減らし、日本経済の力強い成長が求められていると考えるわけです。