■平成8年(その3)
■編集後記
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■平成8年(その3)
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平成8年を続けます。
6月25日付け高知新聞朝刊に、
7月にアメリカで開催される世界選
手権に日本代表としして出場する、
闘犬センターの7選手が橋本高知県
知事に、
「メダルを取りにいく」
と挨拶に行ったことが掲載されてい
ます。
この橋本高知県知事と闘犬センター
オーナーとは関係がうまく行ってお
らず、何とか関係を良くしたいオー
ナーの想いもあっての訪問だったと
思います。
「第9回世界男子ソフトボール選手
権」
はミシガン州ミッドランドで開催さ
れました。
予選リーグをベネズエラ、バハマと
連勝して、幸先いいスタートを切り
ます。
第3戦は強敵ニュージーランドでし
たが、0-4で3安打完封負けを喫
しました。
続くデンマーク、パプアニューギニ
アに連勝して、通算成績を4勝1敗
として、翌日の南アフリカにも2-
0と完封勝利を上げています。
そしてイスラエルに21-0と完勝
した全日本は翌日のボツアナにも14
-0と5回コールドで勝って、通算
7勝1敗で予選B組2位を守っていま
す。
次の台湾戦を11-0と完勝した全日本
でしたが、予選最終戦のアルゼンチン
戦は2-3と惜敗して、通算成績8
勝2敗として、予選B組2位で決勝トー
ラウンドに進出することになりました。
予選リーグ上位8チームで争われた
決勝ラウンド第1戦でカナダに敗れた
ものの、続く敗者復活戦となる第2戦
でメキシコに8-0で勝って、この時
点で4位以上が確定します。
再び顔を合わせたカナダに1-5と敗
れた全日本は4位決定戦でアメリカに
4-2で勝って3位以上を確定させま
す。
準決勝は三度カナダとの戦いでしたが、
0-1で惜敗したものの、史上初の世
界選手3位となりメダルを獲得してい
ます。
闘犬センターの選手が中心となって、
素晴らしい戦いができた大会になった
ようです。
この大会には後に闘犬センター入りす
る「中京大学の大木投手」が参加して
いました。
その活躍を見た闘犬センターが既に就
職が内定していた大木投手に声を掛け
て、結局横取りすることになりました。
念願のメダルを獲得して帰国した選手
は、9月に山形県南陽市で開催された
日本リーグ第3節に臨みます。
日新製鋼には1-0と辛勝しますが、
続くホンダエンジニアリングに6-7
と惜敗して、初黒星を喫してしまいま
す。
最終日の日本電装戦もエラーなどで3
点を奪われたものの4-3で勝って、
通算成績9勝1敗で首位を確保して、
最終節に向かうことになりました。
日本リーグを小休止して広島県で開催
された国体に出場しています。
残塁が多かった日本リーグの戦い方を
反省材料に奮起した「高知県選抜チー
ム」は国体特有の厳しいジャッジとも
戦いながら、苦戦はしたものの前年の
福島国体に続く国体2連覇を達成して
います。
1年で一番大切な国体を勝って、残る
は日本リーグの優勝だけになりました。
最終節は神奈川県厚木市で開催されまし
た。
第1日は豊田自動織機を11-0,住友
金属を8-5と勝って7連覇に王手をか
けています。
第2日は広島国体でも大苦戦した大村投
手を擁する山形県庁に0-2で完封負け
して、優勝はお預けとなりました。
最終戦はトヨタ自動車戦でしたが、11
-1で一方的な試合となって、これで通
算成績12勝2敗で見事7連覇を達成し
て、日本リーグリーグを終えることが出
来ました。
初の全勝優勝かと思われた前半戦の好調
なスタートでしたが、終ってみれば2位
の日新製鋼とは12勝2敗と同じ成績に
なっていて、当該チームの対戦成績によ
って優勝が決まる、それも最終戦にその
決定がもつれ込むという結果になりまし
た。
初のメダル獲得となった世界選手権への
出場、国体では故障者も出るなど、体力
的な限界が近づいての日本リーグ最終節
だったと新聞は伝えていますが、世代交
代が進んだ若者たちにとっては、体力と
いうよりは、集中力をいかに維持するか
という課題が残った1年になったのでは
ないでしょうか。
そしてこの年の日本リーグのMVPに西村
選手が選ばれ、平成8年のシーズンが終
わることになりました。
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世界選手権は初めてのメダル獲得、これ
も世界と戦うという経験が生きてきたも
でしょう。
やはり経験豊な闘犬センター組が全日本
の中心になっていました。
他のチームでやっていると目立つ選手が、
一緒に練習してみると
「あれ?」
って思うことが良くありました。
闘犬センター組のレベルの高さを実感す
る瞬間でしたね。
