
闘犬センターのオーナーは、自分のお気
に入りの選手というのが、はっきり分か
る人でした。
その選手が目立つように、活躍出来るよ
うに場所と機会を、なんとしてでも準備
するような人でした。
そんな人が日本ソフトボール協会の会長
をやっていたわけですから、選手選考に
「闘犬センター枠」
が存在しても仕方なかったですし、私な
んかはその恩恵を受けた選手の一人です
ね。
そうでなければ、今日の写真の世界選手
権に選ばれていたかどうか。
確かに私の同点打、逆転打で手にした
「日本一」を受けての全日本編成でした
から、私を外すなんてことは、私自身が
許さなかったとは思いますが(笑)
先日ご紹介した「子飼いの選手」の一期
生の井上選手の次のお気に入りは私だっ
たと思います。
これは西村選手が入部してくるまで続き
ました(笑)
蜜月状態は永遠ではありません。
手のひらを返したように、次のお気に入
りが見つかったら、さっさとそちらに行
ってしまいます。
これは最初から最後までワンパターンで
した。
ただ誰がお気に入りになるかは、判断基
準がオーナー自身のちょっと変わった基
準なので、確率したものはありませんで
した。
ただ、普通ではダメです。
ちょっと変わっているからすごく変わっ
ている選手は、お気に入りになる可能性
があります。
他では眉をひそめられる選手を面倒をみ
て、
「こんな変わった選手を面倒みれるのは
ワシだけや。」
って言うのが大好きでした。
ただ特別な嗅覚というか、勘みたいなも
もは持っていましたので、変わり者であ
りながら何か持っている選手を集めてく
るのは得意でしたね。
中にはハズレもありましたが、
「こんな選手、使えんろう。」
と思った選手が、一緒に練習や試合をし
ていく中で、
「ん、意外に使えるかも。」
ということもありました。
ただ困ったのは、そう多くない選手の中
で、何とか先発メンバーを決めて報告し
たら、
「ワシ、その選手嫌いやき使うな。」
と言われることでした。
「わがまま」
これ以外の言葉は見つかりません(笑)
現場では突然先発メンバーに入れられた
選手自身も戸惑っています。
「僕が出るんですか?」
面白いでしょう?
選手自身はチーム内での自分のポジショ
ンは分かっていますよね。
先輩をベンチに置いて、自分が試合出る
なんて考えてもいない。
言われたのでやらなくてはいけないです
が、ベンチになった先輩の顔色も気にな
ります。
それも、普通のチームじゃないんです。
闘犬センターのレギュラーの先輩ですか
ら、普通の神経であれば、生きた心地が
しないくらいのプレッシャーです(笑)
けれど、怖い闘犬センターでしたが、意
外にチームメイトには優しいところもあ
りました。
これに関しては、後輩たちから反論があ
るまもしれませんね。
今日はここまでにします。