世界選手権のメンバー発表から、
初参戦となる「日本リーグ」への
意気込みなんかをご紹介しています。
それではどうぞ。
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第22号のメニューはこちらです。
■昭和59年(その2)
■編集後記
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■昭和59年(その2)
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3月29日日本ソフトボール協会は、
第6回男子世界選手権(7月6日~
14日・ミシガン州ミッドランド)
に派遣する全日本チームを発表しま
した。
団長は日本ソフトボール協会の副会長
の弘瀬勝氏、監督は群馬教員の岡先生、
選手兼コーチとして三宅さん他総勢
26名の選手団でした。
そのうち9名が闘犬センターから選ばれ
ています。
清水源司、大館覚、深見隆吉、佐竹明仁
家竹隆之、杉元博司、田中雄二、
青山八尋と私です。
これに中京大学から高石東陽、トヨタ
自動車から西村平、田中誠一の高知県
出身者がいましので、合計12名が高知
県人という全日本でしたね。
群馬と高知以外と言えば、日本体育大学
の北投手だけでした。
以前もご紹介しましたが、田中規夫さん
が技術研修員として、このメンバーに
加わっていましたので、規夫さんを加え
ると13名、土佐弁が標準語でした(笑)
そして闘犬センターはクラブチームとし
ては画期的な挑戦を始めます。
それが日本リーグ参加でした。
4月27日には高知新聞運動部長桧垣典男
氏が「話題」として取り上げてくれてい
ます。
「来月初旬からスタートする日本リーグ
に闘犬センターが参加する。実業団を
相手に職場も職域も違うクラブチーム
の戦いは、ハンディキャップも多くて
大変だが、リーグから県ソフトボール
界に持ち帰るものは少なくないだろう
し、リーグ入りそのものが中学、高校
、一般の各層に励みを与えよう。」
クラブチームが日本リーグに参加するな
んてことは、誰も考えなかったことでし
たし実業団相手に戦えるとも思っていな
かったのです。
ソフトボール界の常識への挑戦と言って
もいいと言うくらいの出来事でした。
5月2日付けの高知新聞には、日本リーグ
入りを前に新監督に就任した杉本さんの
インタビュー記事が掲載されています。
リーグ入りによって、実業団の高度な技術
が高知に持ち帰られるという大きな期待が
ありますが、クラブチームが実業団と戦う
には大変なハンディキャップがありますね。
「確かにハンディはあります。職場が違い
郡部にもちらばっていますから全員が揃
うのが難しく、満足な練習ができませ
ん。」
「打撃などについてはまだしも自主練習で
頑張ってもらうにしても、守りのフォー
メーションプレーなどの訓練がどうして
も薄くなっていきます。」
「しかし、そんなハンディは承知の上です。
厳しさ覚悟で決めたことですから、泣き
言は言いません。」
県勢初のリーグ入りで一般はもちろん高校
生の励みにもなるし、同時に注目もされる。
さて、どんな戦いをー
「実業団チームには当然のことでしょうが、
大きなプライドがあります。昨年の選手
権でうちがトヨタ自動車に勝っています
が、試合後トヨタの監督が”たかがクラ
ブチームに負けるなんて”とひどく気合
を入れたという話を聞いています。」
「ノンプロの誇りが許さぬという訳でしょ
う。初参加ですから大きなことは言えま
せんが、出来るだけ上位にくっついてい
きたいですね。」
「戦い方についてはクラブチームなりの
試合を、と思っています。」
「実業団のマネをしていたんじゃ、練習量
が違いますから。勝てません。」
と少々謙虚に語っていますが、この時杉本
新監督には「やれる!」といった確信めい
たものがあったんじゃないかと思います。
私たちは杉本さんからこのような言葉を
聞いた記憶がありません。
聞いたのは
「実業団は決まったことしかようやらん。」
でした。
「俺たちは実業団の出来ないソフトをやって
勝つがや!」
という強気な気持ちしか持ち合わせてい
ませんでした。
それも、これまでの全国大会での戦い、
昨年の選手権に優勝して「実力日本一」の
座を手に入れたという自信が成せる業だ
ったと思います。
今日はここまでにしますね。
次回はいよいよ、日本リーグの戦いが
始まります。
お楽しみに!
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この日本リーグ加盟というものは、
闘犬センターでソフトボールを始めた時
には全く想像もしていなかった出来事で
した。
この日本リーグ参加で負担も増えました
が、そこで得られた経験は、その後の
闘犬センターの戦い方に大きな影響を与
えたことは間違いありません。
高知の田舎から年に6回も大会に出てい
かなくてはいけないことになるなんて。
最初の頃はどこに行くのも目新しくて
楽しいものでしたが、時には面倒臭いと
感じられることにもなんるなんて、人間
とはなんと欲深い者なんでしょう(笑)
写真はブログでご紹介した高知新聞の
記事になります。

