選手紹介(その4) | ソフトボールを愛する人にお届けするブログ

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同級生の紹介を続けましょう。

この人も同級生でした(笑)

1894年の世界選手権の優勝投手

ニュージーランドのエース

「スティーブ・ジャクソン投手」

です。

この投手が1986年のシーズンに
闘犬センターのユニフォームを着て
プレーしていたんですね。




この写真が世界選手権の決勝戦の時
のものです。

顔つきが厳しいですよね(笑)

彼とキャッチャーの

「マーク・ソレンソン選手」

がニュージーランドのシーズンオフ
に、日本にやってきて、闘犬センター
でプレーしました。

現在は男子も女子も日本リーグで
多くの外国人選手がプレーしていま
すが、この時代に外国人選手、それ
も世界選手権の優勝投手をプレーさ
せるなんてことを考え、実現させた
チームは闘犬センターしかありませ
んでした。

これもオーナーの行動力のたまもの
ですが、これってすごいことだと思
いませんか?

シーズン途中のスポット参戦でした
ので、手続き的には問題はありまし
た。

代理で出席していた日本リーグの監督
の打ち合わせの時に、S県庁のS監督
に、

「これっていいのかなあ?」

「シーズンの途中に突然登録するなん
 て。」


と言われました。
言われることは分かります。

リーグの首位を走っている闘犬センター
に、世界選手権の優勝投手が加入すれば
さらに有利になるし、登録もしていない
わけですものね。

ただ、それを代理で出席している私に
言われても、どうすることも出来ません。

ですから、

「それを私に言ってどうしろと言うんで
 すか?」


「社長に言ってくださいよ。」

と申し上げました。

やり方に問題はありました。
けれど、日本に外国人を呼んでくると
いう考えを導入したきっかけにはなって
いると思います。

さて、日本リーグの後節に登場した
ジャクソン投手ですが、シーズンオフと
いうことあって、世界選手権の決勝戦の
時のようなスピード感や迫力はありませ
んでしが、それでも当時の日本人では
手も足もでないような変化球で、
三振の山を築きました。

1試合14三振、16三振が続きます。

変化球がとてつもなく曲がるのです。
同じボールがどうやったらこんなに変化
するのかと不思議でなりませんでした。

この男との出会いは、ニュージーランド
のソフトボールのレベルの高さを思いし
らされる出会いになります。

その圧倒的な体力と体格と筋力による
力任せのソフトボールかと思っていた
ニュージーランドが、すごく緻密に考え
てソフトボールをしていることを教えて
もらいました。

わざと握りを見せて、握り替えて投げる
とか、ものすごく高度なことを、瞬時に
判断してやっていることを知ると、これ
は日本人よりずっと考えてソフトボール
をやっているんだなあと痛感しましたし、
これでは勝てる訳ないなあと思ってしま
ったものでした。

日本リーグの最優秀投手賞は西村君に
譲ったものの、ちょっと来て最優秀選手
賞(MVP)を持って帰ります。

まあ、これも出来レースですけどね(笑)

普段のジャクソン投手は普通の陽気な、
そしてちょっとスケベなナイスガイでし
た(笑)

彼女の写真をいつも持っていて、
自慢げに

「見ろ、見ろ。」

「俺の彼女。」

とうるさかったことを覚えています。

日本リーグの後は山口県の防府市での
一般男子にも参加します。

西村君とジャクソン投手がいる訳です
から、負けるはずがありませんよね。

ところが神様は

「ほどほどにしておきなさい。」

と言いたかったみたいですね(笑)

1回戦の「阿多病院」戦はジャクソン
投手が先発します。

全くバットに当たらないという表現が
正しいという感じでしたが、闘犬セン
ターもなかなか得点をあげることが出
来ず、延長タイブレークに入りました。

事件は起こります。

タイブレークはヒットを打たなくても
ランナーが2塁に出塁出来ます。

これで得点の可能性が出てきた「阿多
病院」さんは勝負に出ます。

ヒットはもちろん、バントすることす
ら確率が低いことを感じた「阿多病院」
さんは、盗塁というチャレンジを実行し
ます。

すると慌てたマーク捕手が三塁に悪送球
をして、1点を先取されてしまいました。

その裏の攻撃でも得点をあげることが
出来なかった闘犬センターは、何と
1回戦で敗退という誰もが予想していな
い結果で一般男子を終了することになり
ました。

やっぱり勝負はやってみないと分かりま
せんね。

たぶんこのチームと練習試合するとした
ら、100回やったら100回勝てると
思いますが、ゲームはやってみないと
分かりません。

100回に1回のことが起こるのが
ゲームです。

大喜びの阿多病院は2回戦で敗退。

闘犬センター、それも世界選手権の優勝
投手のジャクソン投手に勝って喜び過ぎ
たんだと思います。

こんなことは時々ありました。

神奈川国体の1回戦、高知県(闘犬セン
ター)に勝った埼玉県(ホンダエンジニ
アリング)は、2回戦で敗退してしまっ
ています。

それほど、闘犬センターに勝つというこ
とは特別なことだったようです。

「闘犬に勝ちたい!」

「闘犬をやっつけて、ギャフンと言わせ
 たい!」


という気持ちが、全国の強豪チームの
合言葉だったんじゃないでしょうか。

この負け試合の後、ジャクソンとマーク
と闘犬センターから何名かが残って、
ホテルでお別れ会にたいなものをして、
翌日お別れしてから会っていませんが、
元気に暮らしているんでしょうか。

今日はここまでにしたいと思います。