監督(その36) | ソフトボールを愛する人にお届けするブログ

ソフトボールを愛する人にお届けするブログ

ソフトボールがもっと上手になりたい、勝ちたい、テクニックが知りたい方に、カリスマたちの貴重な情報をお届けします。



西村選手のバッティングフォームです。

なかなかここまでバットが振れる選手も
いません。

このスイングにまともに当たれば、
飛ばないボールでも飛んでいきますよね
(笑)

どんなに早いボールでも、どんなにキレ
のいい変化球でもダメです。

彼を抑えるのには、ど真ん中のスローボ
ールじゃないといけないんです。

勝手に力んでくれて、打ち損じてくれま
す(笑)

練習に人数が揃わない闘犬センターの、
3対3とかの試合形式練習(?)で、
西村選手をどうやって抑えるかを研究し
た、我々だから言える、間違いのない
情報です。

今後どこかで西村選手と対戦する方が、
いらっしゃったら試してみて下さい。

ただし、彼もずいぶん大人になって
いらっしゃるので、打ち取れなくても
責任は持ちませんけど(笑)

さて、彼の功罪についてご紹介すると
言っておりましたが、その功績は

西村という存在そのものが、ソフトボー
ル界において功績そのものである
と、
言ってもいいと思います。

これ以外の言葉は見つかりません。

すべてがすごいですよね。

実力、実績、長く続けてきたこと。

よく彼のようなポテンシャルを持った
人間が、ソフトボールというマイナー
スポーツをやってくれたと、感謝しない
といけないですね。

罪はと言いますと、あまりにも実力が
飛びぬけているばかりに、闘犬センター
に所属した多くのピッチャーが、投げる
機会を失い、その実力を発揮すること
なく消えて行ったということでしょうか。

日本体育大学出身の永野投手、中京大学
出身の高石投手、西野投手、竹下投手、
地元のチームから移籍してきた吉松投手等
がその代表でしょうか。

闘犬センターに誘われるということは、
それなりに実力があってのことですから
大学等での実績は積んで入部してきて
います。

闘犬センターに入部すると、日本一の
ピッチャーと戦って勝たないと試合では
投げられないということになりますし、

もう一つ大きな壁が、オーナーに気に
入られないといけないということがあり
ました。

試合の先発はオーナーが決めます。

西村投手全盛期の決まり言葉は

「西村で行け!」

です。

西村投手も若くて元気な頃ですので、
いくらでも投げられます。


どれだけ練習で投げても、試合で投げな
ければ、ピッチャーは育ちません。

入部当初バリバリで元気だったピッチャ
ーも、だんだんその勢いを失って行きま
す。

まして、練習相手が闘犬センターですから、
ちょっとでも甘いボールを投げると、
ボコボコに打たれるわけですね。

そして、

「なんぼ言うたち、打たれ過ぎ!」

とキツーイお言葉を頂戴します(笑)

彼らは他のチームに所属していれば、
間違いなくエースとして活躍できる実力
を備えていました。

闘犬センターを選択したことで、日本一
になれたということはあったでしょう
けれど、ピッチャーとしては不完全燃焼
で終わってしまいました。

これは決して西村投手が他の投手を直接
潰したということではありませんが、
その存在がもたらした罪の一つだと思い
ます。

あと西村投手の罪と言いますと、その
あまりにもすごいボールの威力のために
デッドボールによって、骨折等の被害者
を多数出したことでしょうか。

投げた瞬間に西村投手が

「あっ!」

と言うと、ボールは避ける間もなく
バッターに当たっています。

逃げる余裕などありませんから、その
衝撃はそのまま骨に伝わって骨折。

男子のチームにトレーナーなど帯同して
いることなんかほとんどありませんので、
私が呼ばれることもあるんですが、私は
当たった瞬間を目の前で見ていますので、

「お、折れた!」

って思っているんですんね。

ですから、呼ばれても

「もう私の出番ではありません。早く
 救急車を呼んで下さい。」

と言ったこともあります。

骨折には至らなかった場合でも、試合
続行は無理で、交代してベンチに引っ
込んだ場合には、アイシングを相手べ
ンチに持って行った記憶もあります。

この頃には私も少し優しい人になって
いました(笑)

余談ですが、ミズノのテックファイヤー
というカーボンのバットを、真っ二つに
最初にへし折ったのは西村投手です。

それも買ったばかりのほぼ新品のバット
でした。

「おい、テックが折れた!」


衝撃の瞬間でした。

こんな危険なボールです。

生身の人間の骨を砕くなんてことは、
当たり前のことだったんです。

今日はここまでにしたいと思います。

明日は闘犬センターに所属した控え
投手の、ポテンシャルの高さを証明した
試合の様子を、ご紹介したいと思います。

とっても良い試合でしたので、お楽しみ
に!