読書時間:3.0h
一読:あり
再読:なし
R指定:なし
著者:小野寺拓也/田野大輔
刊行:2023年7月
価格:820円+税
出版:岩波ブックレット
![]()
![]()
![]()
![]()
![]()
![]()
![]()
![]()
![]()
![]()
![]()
ナチスの政策だけを検証する
はじめに
ナチズムとは
ヒトラーはいかにして権力を握ったのか?
ドイツ人は熱狂的にナチ体制を支持していたのか?
経済回復はナチスのおかげ?
ナチスは労働者の味方だったのか?
手厚い家族支援?
先進的な環境保護政策?
健康帝国ナチス?
おわりに
![]()
![]()
陰謀の日本中世史
さも真実であるかのように中世の陰謀論を語る人が目立つようになってきた
呉座勇一が陰謀の日本中世史を上梓したのは、こうした理由であった。
田野大輔が本書を上梓したのも同様である。
4章以降、政策、その目的、結果という切り口で、ホロコーストには触れていないのが秀逸だ。
ナチスの政策だけ見たらどうなの?が分かる。
アウトバーンやフォルクスワーゲンは良かったと思っていたが、アウトバーンは完成していないし、フォルクスワーゲンは量産に至っていない。
しかも、アウトバーンは連合軍が空襲をするとき方角を知るのに役立ったらしく、戦略も考えていない愚かな政権と言わざるを得ない。
本書を読めば、ナチスは「良いことも」したと言うのは、知識が浅く頭の悪さを露呈しているようなものと認識するだろう。
プロパガンダの巧妙さは随所に感じられたので、ナチスのプロパガンダは良かった、と言うならありかも。

