社会を変えるには | サンディの今日もワイン

サンディの今日もワイン

サンディがワインと本についてあれこれ言います。

2020年2月3日(節分)サンディは永眠しました。18年間ありがとう。
ひきつづき、ワインと本についてあれこれ言います。

 マルチーズだよー

読書時間:3.5h
一読:あり
再読:あり(5章以降)
R指定:なし
著者:小熊英二
刊行:2012年8月
価格:1300円+税
出版:講談社
本本本本本本本本本本

 

社会学の講義

はじめに
1日本社会はいまどこにいるのか
2社会運動の変遷
3戦後日本の社会運動
4民主主義とは
5近代自由民主主義とその限界
6異なるあり方への思索
7社会を変えるには
おわりに

 

○か×か多い方に決める。

疑う余地のない公正な手段だが、納得感はあるだろうか?

p.205 より
『個別の意見を寄せ集めるだけなら、集まって議論する必要はありません、それでもなぜ議論をしなければならないのかといえば、意見交換をすることが大切だと言われがちですが、要するにそうしないとみんなが納得しないからです』

「議論すれば納得できる」ように読み取れるのは恣意的に引用したから照れで、実際は前段に例がある。それは、

ライブ感

勝っても負けても、みんなで決めたー!という感覚が大事なのだ。

記憶を辿ると「全国高等学校クイズ選手権」を思い出した。残ってた!

始まる前に出された2問に正解すると西武球場のグラウンドに降りられるが、1986は1問目で敗退、1987は2問目で敗退。
敗退でも満足だったのは、「参加した」というライブ感だったように思う。メンバー内でもめる事もなかった。

人数が多くなるとライブ感と言ってられないので、代議制ということになるが、あの議員は「われわれ」を代表しているだろうか?
今でこそ専業、シングルマザー、主夫などバリエーション豊富だが、ひと昔前は主婦と言えば専業主婦だった。
「われわれ」がこれだけ多様化しているのに、あの議員が「われわれ」を代表しているハズがない。
じゃあ代議制はダメなのかといえばそうではなく、小熊によれば

『自由主義と代議制と民主主義の3つを組み合わせるということじたいに無理がある』(p323)

じゃあどうすれば社会は変えられる?

鍋を囲む小熊の提案を文面通りに受け取ってはいけない。
(ハイゼンベルクの不確定性原理は完全に誤用!はさておき)再帰的な相互作用が加速している現代だからこそ、「われわれ」を作っていくことから始めようと受け取った。
「われわれ」は敷居が高そうだけど、#MeToo のように声を上げることはできるハズ...
デモの参加者に「なぜデモに参加するのですか?」と尋ねたら、デモができる社会のため。と答えたそうな。
#MeToo をつぶやくのは #MeToo がつぶやける社会のためというところか。
社会活動は、できる人に任せて、できそうなところから「われわれ」をゆっくり作っていけばいいと思う。
 

ゆっくりなんてスットロい事やってたら いずれ追いつかれるわよどっちみち!


という人にはロビイングなど、様々な手法が書かれているので参考になると思う。ただし、
書かれているのは必敗法だけなので過度な期待は禁物。必勝法などあるはずがない。

まだ続いていた原発デモ、、、
原発デモが今までと違うのは、多様な「われわれ」が参加していること、敷居が低いことによる。
過去を振り返ると、一様な人々が参加し、使命感がありすぎて敷居が高い運動が多かった。べ平連は例外とか。
多様な「われわれ」が参加しているから、飽きる人がいて受け継ぐ人がいて、続いていきそうな気がする。

※4章までは社会運動の歴史、経済思想家の背景などで、学生におすすめ。
ホッブス、ロック、スミス、ベンサム、ジョン・スチュアート・ミル、デュルケーム...もう誰が何を提唱したかさっぱり覚えてない笑い泣き