修復家だけが知る名画の真実 | サンディの今日もワイン

サンディの今日もワイン

サンディがワインと本についてあれこれ言います。

2020年2月3日(節分)サンディは永眠しました。18年間ありがとう。
ひきつづき、ワインと本についてあれこれ言います。

読書時間:2h
一読:あり
再読:なし
R指定:なし
著者:吉村絵美留
刊行:2004年1月
価格:750円+税


絵画修復の叙述


世界に一枚しかない絵を修復するのは、ビリビリした感覚が味わえると思っていた。
ミスったら取り返しがつかないのは確かだが、修復家の思い込みも多分にあると感じた。

岡本太郎の絵を修復するときは、テキトーに修復した箇所を何でこんな風にしたんでしょうと聞いたが(本人は逝去しているので敏子さんに)、分からないという。
そのテキトーな箇所も本人のオリジナルということで、そのまま修復した。
古い絵でも後から(10年単位のこともある)修正が入ることがあるが、直したのは当の本人とは限らず弟子かもしれない。

オリジナルとは?

この命題は考えが分かれるところだと思う。

杉本健吉(画家)のテキト~さは、修復家との温度感の差が浮き彫りになって可笑しかった。

「先生、最後に一塗りお願いします!」

最後に一塗り入れてもらうことでオリジナリティを保ちたいので、杉本健吉先生にお願いした。最後の一塗りで厚みが合うように、その部分は薄く仕上げてある。

「いいよ、そのままで」 
sippai;*

本人が「そのままで」と言ったのであれば、それはオリジナルではないだろうか。
他にも作品の1/5が欠落するとオリジナルとは言えないなど、著者のオリジナルに対する考えは、一考の余地がある。
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修復家になる道を調べてみると、美大に入るのが王道らしい。
王道とはいえ、ゴッホの修復を頼まれるようになるには、相当の実績が必要と思われる。
ゴッホの絵を修復してみたいが、ちょいと手先が器用なだけでは触らせてくれないか
sippai;*

twitter警告:謎解きのようなタイトルに期待しすぎるとガッカリします