おはようございます

ソフトブレインのシニアAです

いつもSE道場をお読み頂きありがとうございます

今日は振動を精密に診断するシステムの開発秘話で前回の続きです

ではどうぞ・・・
OSがMS-DOSだったので、自社にあるPC9800パソコンでも開発できたため、最後の試験まではマシンをお借りする必要はなかった

振動を測定する計測器を一から開発するには予算が足りないとのことで、市販の機器を使用して振動データを収集することになった

大量のデータは必要ないが最低10分程度のデータは必要とのことで、C社の測定器を選定した

解析ロジックはお客様から提示された方式や計算式を用いて行うことになった

こういう方式や計算式を新しく考えだせる人はやはり天才じゃないかと思う

開発言語はBASIC言語だったからインタープリタに伴うスピードの遅さが気になった

1993年当時、幸いBASICコンパイラがあったため、特に問題にならなかった

数々の難関を乗り越え、このプログラムは完成に近づいていった。
最後の1ヶ月間の試験については、F9450端末をお借りして試験をおこなうことになり、久しぶりにお客様の元を訪ねた

『W様、いつもお世話になっております。』
『ああ、久しぶりだな。ずいぶんと頑張ってくれているようで嬉しいよ。』
『今日は、F9450をお借りするので、若いのを1人連れてきました。Hと言います。』
『シニアAさん、今日ちょっと時間取れる
』

『あ、はい・・・、それじゃ昼食だけ済ませてきます。後ほどお声掛けします。』
そんなこんなで、またまたW様より何かお話が頂けることになった

H君も同席させることにした

面白い話だといいな~

『W様、お待たせ致しました。今日は何のお話しでしょうか
』

『見てわかるかな? 今日は、これだ
』

『か、家系図ですか
以前は家紋でしたが、今日は家系図ですか
』


『そうだ、家系図を持ってきたんだ。 今日は先祖の活躍などをいろいろ聞いてもらうよ
』

『はい
わかりました
』


こうしてこの日は久しぶりにW様の講義に耳を傾けた

うちにも家紋があるのかな

うちの家紋ってどんなものだろう

家に帰るなり、同居していた父をつかまえて聞き出す。
そうしたら、うちにも家紋があった

家系図もあった

この年1993年は私も36歳になっていた。
この年まで家紋も家系図も知らなかったとは

この夜、私は父の話に聞き入った

この1ヶ月後、私は試験を済ませ、プログラム一式をW様の会社に納品した

H君と営業のA君と3人で今回のプロジェクトの打ち上げを行った

私は人間の幅を広げる良い機会となったことに感謝しながら、格別にうまい酒を楽しんだ

後編、終わり・・・
次回のSE道場をお楽しみに・・・
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