皆さん、こんにちは
ソフトブレインのシニアAです
いつもSE道場をお読み頂きありがとうございます
今日は開発当時画期的だった「WinSpeedyシステム」の開発秘話(前編)です
ではどうぞ・・・
『シニアAさん、シニアAさん、・・・』
『そんなに息を切らして・・・、Yさん、何でしょう』
部屋に飛び込んで来たのは、営業のYさんだった。
『コンペの結果がでました! うちが受注できました』
『よおし』
『やったーッ』
『うぉー』
聞いていた私の課のメンバー全員が立ち上がり、雄たけびをあげた。
『シニアAさん、やりましたね』
『うむ。 ありがとう』
私は、Jさんが差し出した手を握り返した。
『みんなこれからが大変だぞ よろしくな
』
『はいッ』『はいッ
』『はいッ
』
わたしは技術力を前面に押し出して良かったと思った
あとから聞いた話だが、お客様の技術者チームの強力な推薦があったとのことだ
やはり技術者同士、通ずるものがあるのだろう
この1ヶ月ほど前、私たちはコンペの提案資料を作成していた
私たちの課は総勢7名で3つの課の中で一番技術力が高いと評されていた
いままで課で受注した仕事は全て納期通りに納品ができている
「実績の少ないうちの会社がどうすればコンペを勝ち残れるか」
さんざん悩んだ結果、私たちは技術力を前面に打ち出し、どんなシステムでも作り込めるんだと納得させる方向で資料を作っていった
その肝となる部分は、以下の6つ。
①いままでのWindows経験、C言語経験、オラクルデータベース経験、組み込みソフトの経験が豊富にあること
②エラーコードの体系化することにより、運用時のエラーコードだけでソースコードのエラー発生個所の特定が可能になること
③共通関数設計を行って低レベル関数として位置づけることで、呼び出し元関数側でエラーコードを振り直し、意味のあるエラーコードに変更すること
④低レベル関数を除いた上位関数の入出力箇所へのデバッグ文挿入を行い、運用時のログ効果を図ること
⑤ログ出力のコンパイルスイッチによる挿入の制御を行い、フルログ、最小ログ(こちらを運用と位置づけ)に分けること
⑥ソースコードに於けるファイルヘッダコメント、関数ヘッダコメント、ブロックコメント(一定の塊ごとにコメントを付加)を充実させること
2週間ほどかけて提案書をまとめ、お客様に提出したのだ
受注に成功した私たちは直ぐに開発を開始した
前編、終わり・・・
次回のSE道場(後編)をお楽しみに・・・
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1つ前の開発秘話は...