皆さん、こんにちは

ソフトブレインのシニアAです

いつもSE道場をお読み頂きありがとうございます

今日はCADシステム開発秘話(前編)です

ではどうぞ・・・
『シニアAさん。こちらが本日付けで入社したJさんだ。Jさんは大手F社にてCAD関連のお仕事をしてきている。』
『はじめまして、Jさん。シニアAと申します。CADですか。まだ未経験な分野だ。いろいろと教えて下さいね。』
『とんでもない。私の方こそ、入りたてなので、なにかとよろしくお願いします。』
これがJさんとの出会いだった

Jさんは私より5歳年上の物静かな方で凄く丁寧な人だ

メモを取るときも楷書体でゆっくりとしたスピードでペンを走らせている

どんなに書くことがたくさんあってもペースは崩れない

ということは、必要なことは全部記憶しておいて、ゆっくりと紙に転写するのだ

Jさんに憧れて真似しようとしたが真似ができなかった

私の場合、頭の回転に合わせてペンを走らせないと、頭の回転自体が回らなくなるからだ(笑)
しばらくたった日、私とJさんは大手N社のF工場の入り口に立っていた

プリント基板アートワーク会話型CADシステムの名前だけは聞いていた。
CADであることはわかっていたが、どんなシステムかは想像できなかった

この日要求仕様が提示され、システム名称の「プリント基板アートワーク会話型CADシステム」について説明を受けた。
プリント基板とは色々な機器に内蔵されているボードのことだ

基板の上に配線が施されていて、おもて面から部品を載せ、うら面で半田付けしてある。
(写真を参照)
このプリント基板を7枚合わせたようなプリント基板(8層プリント基板といい、厚さは2層より少しだけ厚い)がターゲットだった

8層のうち4層がパターン層、残りの4層が電源やアナログ回路層となる。
アートワークとはプリント基板用語で、パターンなどの形状を指すらしい

そこら辺はソフトウェア技術者の私には良く分からなかったがJさんは分かっていたようだ

その8層ある基板のパターンを、回路図情報・部品情報をもとに配線(線を結ぶ)作業を行うシステムとのことだ

会話型の部分は、自動で配線した後に、部品位置の変更や、アナログ回路との距離を開けたり、いろいろな変更を受け付ける必要があった。
最後に構築したパターン回路データをCADデータとしてファイル出力するところまでが対象だった

また、開発マシンはミニコン(NEC MS-140モデル)で、言語はフォートランだった

前編はここまでです。 次回のSE道場(後編)をお楽しみに・・・
SE道場では、プログラミングの極意や開発の苦労話等、様々な記事を投稿しています 是非ご覧ください
1つ前の開発秘話は...