ミラノの日常 第2弾 -26ページ目

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 

 

 

明日12月4日は次男の21歳の誕生日。

 

超特急の21年間であった。彼の妊娠時から出産、育児...昨日のように思い出せる。

 

とはいえ、見事に彼の誕生日は常に夫が不在。生まれる時でさえ、3人目にして初のイタリアでの立ち合い出産であったというのに、自分の出張の予定が入れられない!と言って急かされたものだった。

 

そして生まれて数日後に、確かウクライナだったか?に出かけていった。両親も来てくれたが(あれが父にとって最後のイタリア旅行であった)父も仕事で、先に帰国した。

 

両親と子供たちだけで2日ほど過ごしてもらったが、電気の使いすぎで電気が飛んでしまいわけわからず、近所の人に助けてもらったこともあった。

 

話はそれたが、ここのところ次男は週に一度くらいしか帰宅せず、まあ自分の誕生日は友人たちと外でお祝いをするのだろうな、と思っていた。


誕生日プレゼントは、ここ数年ずっと自分で髪の毛を切っているようなので、お金を出してあげるから一度日本人の美容室へ行き、綺麗にカットしてきなさい。ついでにパーマもかけてみれば?と言って、長男が通っている美容室に予約を入れようとしたが、忙しすぎて行っている暇がない、というので、そのまま。

 

いずれにしても、お祝いは何も考えていなかったのだが、仕事から帰宅したと同時に「夕飯、なにか食べるものある?」と言うメッセージが次男から入った。

 

何時に帰って来るか?と聞くと20時20分くらいということであった。既に19時半。私は、一人であったので、ジャガイモとインゲンのファッロのスープを準備していた。ファッロとはスペルト小麦のことで、普通の小麦に比べ、多くのたんぱく質、食物繊維、ビタミンB群やミネラルを含んでおり、消化に良いし、免疫力の向上、血糖値の安定など健康効果が期待される穀物なのだが、それだけだったら、絶対文句を言われるな、と思った。

 

かといって、肉と言う肉も買っておらず、例の鍋焼きうどんを準備した。前回、次は入れようと思っていた、しゃぶしゃぶ用の餅とわかめも加えてみた。また大急ぎで、いんげんの胡麻和え、とブロッコリーのクリームナッツソースがけを準備した。

 

パパが帰ってきたら、がっつり何か食べに行こう!と約束。

 

食後、しばらく家に居たが、再び彼女の家に帰って行った。なんだかね~。

 

子育ての渦中は無我夢中であったが、当時が一番充実していた時期でもあったなあ、と思う。あの体力と気力はもうない。シッター先や、空手の稽古でも子供には常に触れているが、正面からぶつかれたのは、若かったからだな…と今更思う。

 

とはいえ、子供の誕生日を思いつつ、自分も育てられたなあとつくづく思う。我慢や自己犠牲もあったが、その分、細かいことにこだわらなくなったと言うか、なるようにしかならない、という割り切れる気持ち。きっと子供がいなかったら、そうはならなかったのではないだろうか。

 

何事も思い通りにいかなくて、当たり前。なるようになる。根拠のない自信というよりも、柔軟性を養えたような気がする。

 

今後の子供たちの成長が楽しみだ。

 

今日の一句

子育ては 変化・発見 学びと成長