胆力 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで33年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

我が空手道場では、毎年春と秋に大会が行われる。
 
春は他流も一緒で大きな体育館で行われるが、秋はイタリア本部内だけなので、在ミラノ・日本人学校の体育館で行われる。
 
大会のお知らせと共に申し込みを受け付けるが、参加する子(人)は大抵同じ顔ぶれ。申し込んでいたが、当日病欠などは仕方ない(本来は大会に向けて体調管理も重要だが)し、日曜日が仕事の人もいるだろう。
 
参加を悩む子供の門下生に聞くと、「(出るのが)恥ずかしい」と言う子もいれば、「負けるのが嫌」と言う子もいる。
 
でもね、大会は勝敗も大切だが、「大会出場」という目標があるということで、グンと伸びる子が多いのですよ、と親御さんには話す。
 
もちろん技の向上もそうだが、精神的な向上が大きい。負けて泣く子は女子より男子が多い。我が家の長男は高校生になっても泣いていた。笑
 
当日になって、培ってきた力を出せないケースも多い。常に同じメンバーで、徐々に昇級していくが、カテゴリーは変わっても常に同じ顔触れで勝てないグループにいる子(人)もいる。私も次男もそうだった。かと思えば、練習もそこそこだが、なぜか毎回勝ち上がれる子(人)もいる。(我が家の長男)ただ、長い目で見ると、どちらがいいとは何とも言えないが、コツコツとあきらめず努力を続ける子には、結局は、ちょっとやそっとでは諦めない力がついて来るのだと思う。
 
どんな困難やプレッシャーのある状況でも動じない精神力や度胸。それが「胆力」だ。

 

それはある程度、性格もあるだろうが、ちょっとやそっとで身に付くものではない。鍛えてこそ身につくもの。

 

「勝ち負け」、つまり結果よりも「プロセス」に集中すべきだし、周りの大人もそれは褒めてあげるべきだと思う。また、緊張を「エネルギー」として歓迎すれば、ポジティブになれるのではないだろうか?

 

私なんぞ、全ては「成長の糧」、とほぼほぼ言い訳かもしれないけれど、毎回開き直り。苦笑 

 

大会は、「経験」を通じて強い「胆力」を鍛え上げてくれる場だと思う。

 
今回の大会は、初めは嫌がっていた子たちもかなり参加表明を出してくれた。大会前後、成長している子供たちを見たり、感謝されたり、立派になった姿を見たりする時、指導者冥利に尽きるとつくづく感じる。
 
この秋から新たな門下生もかなり入って来て、大人のグループを良く担当するが、皆熱心で覚えも早く頼もしい。皆ウカウカしていられないよ!と言いたい。笑
 
自分も稽古をしなければならないのだが、指導と日々の生活でなかなか稽古できないことを言い訳にしてしまっているが、大会ね…「参加する事に意義がある!」。笑
 
余談だが、この言葉は1908年のロンドンオリンピックの際に、米国聖公会の第15代首座主教でおられたタルボット司教の言葉と言われているが、本来は、「オリンピックで最も重要なことは、勝つことではなく参加することである。同様に、人生において最も重要なことは、勝つことではなく奮励努力することである」なのだそうだ。
 
だからと言って単に楽しむわけではない。自分と向きあい、自分に克ち、そのうえで相手との勝負を楽しむことが出来る。
 
そこに終わりはない。だからこそ、勝つことではなく、努力を続けることが大切。
 
自分を成長させ続けるのが人生であろう。決して相手と競争することではない。
 
昨日の自分より成長させる。そこに人生の面白さがある。そして、自分の可能性に常に挑戦していけたら良いと思う。
 
自分の可能性に挑戦しよう!